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ホソミオツネントンボ

ちゅー(虫)っす。
大変ご無沙汰しております、虫けら屋です。

ずーーーーーーーーーーーーっとBlogの方が更新止まったままになってしまっておりましたが、なんとか生きております。
これほど更新が止まっていたにも関わらず、インセクトフェアで「ブログ、まだですか?」なんて声を掛けていただける方もいたりして、「ああ。更新しなきゃ…」と思いつつ…
でも、やめたいというつもりはなく、また思うところもございまして更新を再開できたらな…と重い重い腰を上げ、動いてみることに。

さて、当方は文京区本郷の東大にある総合研究博物館でたまに標本整理のお仕事などさせていただいておりますが、その裏手で先日見つけたのが、こちら。

ホソミオツネントンボ
ホソミオツネントンボ。

水色の美しいイトトンボですが、大きさは4cmほどで体も細いのであまり目立たず、注意していないと見落としてしまいます。

えっ!? こんな時期にトンボ!?
…と思われるかもしれませんが、実はこのトンボ、冬越しするんです。
冬の間は枯れ枝のような茶色をしていて、春になると水色に変わります。
そもそも「オツネン」とは越年(えつねん)が訛ったもので、「ホソミオツネントンボ」とは「細身の年越しするトンボ」という意味。
暖かくなって色々な虫の姿が現れ始めたこの時期、ちょっとした林の近くなどでよく探してみると、見つかるかもしれません。




…さて、今後また当ブログも更新を再開して復活させていきたいと思います。
さしあたって、通常更新だけでなく、過去に載せた「標本の作り方」などの記事も内容が多少古くなっていたり、画像も撮り直したかったりとありますので、そのあたりも焼き直してしていけたらなと思っています。
虫に詳しい方には肩の力を抜いて読めて、虫を知らない人にも「へえ!」と面白く思ってもらえて、虫を知りたい人の役に立つような、そんなブログとしてまた続けていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
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ヒメカマキリモドキ

まさか地元で出遭えるとは思っていなかったのだが、いた。

ヒメカマキリモドキ-1
細長い首(前胸)に小さい三角形の頭、細く華奢な中脚・後脚……そして何より、前脚の立派なカマ。
これはまさに、カマキリ…………………………モドキ

そう、これはカマキリではない。カマキリモドキ という虫である。
ハネが透明であることを除けばまるでカマキリそのもののように見えるが、ここまでそっくりでありながら実はカマキリではなく、ウスバカゲロウに近い仲間である。
しかしこの前脚は伊達ではなく、しっかり肉食で、この前脚のカマで獲物を捕らえて食べてしまう。
ヒメカマキリモドキ展足
このように、同じ目的のために違うグループの生き物が進化の果てに姿が似てくる現象を収斂(しゅうれん)と呼ぶのは以前の記事にも書いた(※記事→ケラ)。

それにしても、ウスバカゲロウの仲間とは思えない程“カマキリ寄り”の姿をしている。
こういう虫を見ると、進化と言うのは本当に不思議なものだと思う。
ヒメカマキリモドキ-2
ちなみにこのカマキリモドキの仲間は日本に何種類かおり、今回紹介したのはヒメカマキリモドキという日本で一番小さい種。
大きさは1円玉ほどしかない。
地元のポイントで咲き遅れのスダジイの花を捕虫網で掬ったところ網の中に入っていた。


…ちなみに、カマキリは不完全変態の虫で幼虫も似たような姿をしているが、こちらのカマキリモドキは完全変態と言って成長途中で蛹になる虫なので、幼虫時代の姿は全然違っている。

素敵な模様

先月の奄美遠征、帰りにホテルの日帰り入浴で汚れを落として帰ったのだが、風呂から上がってホテルを出た際、ふと見るとエントランスの足元にトンボの模様が。

足元のトンボ模様-1

おや、なんかちょっとオシャレだな…なんて思いながら注視すると、何かおかしい。


……。


…ん?


…………。


………んんん?


足元のトンボ模様-2

マテ。

これ、本物やん!!

腹部が抉れているのは、本体は既に風化してなくなってしまい、めり込んだ跡だけが残っているせいだろう。

何が一体どうなったらこうなるの!?

しかも、近くに同じものがもうひとつ。
わざと付けたにしては数が2つだけで、しかも配置にデザイン的な感じがあまりない。
しかし偶然にしては、塗装したばかりのエントランスにトンボが2頭も落ちるだろうか?と疑問。

ホテルのエントランスにしゃがみ込んで、しばし頭を抱えてしまった…

秋のオニヤンマ

河川敷、スイと現れた大きなトンボが近くのススキの穂に止まった。
秋のオニヤンマ
オニヤンマ。
この日本最大のトンボは夏のイメージが強いが、9月上旬でもまだまだ多く見られる。
しかし、9月も下旬になってくるとハネも破れ、だいぶ満身創痍な個体も増えてくる。
この個体も、画像だとさほど傷んでいいないように見えるが、実際はだいぶくたびれており、特に左側のハネは大きく破れていた。
それでも♂は力強くパトロールし、♀を探す。
「交尾して子孫を残す」という最大の本能に従い、力尽きるまで♀を探して飛び続ける。





…さて、明々後日の9月23日はいよいよ インセクトフェア です。

第69回 インセクトフェア

私も多分4階会場のどこか、「虫けら屋」の名前でクワガタの展足作業か何かをしていると思いますので、お時間がございましたらお立ち寄り下さい(※席を空けている場合もありますので、何卒御了承下さい)。














…それと、ですね。

もうここが最後のチャンスだと思いますので書きますが、、、

昨年冬(2014年12月)に沖縄本島のうるま市で私のライトを盗まれた方、もしフェアにいらっしゃるのでしたら、返してください。
中の虫(主にケブカコフキコガネ)は差し上げますので、ライトはご返却ください。
直接会うのが難しいようでしたら、どなたかに言付けて渡して頂くのでも構いませんので、本当にお願い致します。
光源装置

ヨーロッパオニヤンマ

南仏で出遭った、もうひとつの印象的だったトンボ。

ヨーロッパミヤマクワガタの頭を見つけた森の切れ間、ある日そこで狭い範囲をパトロール飛行するヤンマを見つけた。
黄色と黒で、先日のコウテイギンヤンマとは明らかに違う種類だ。
サイズはギンヤンマより少し小さいぐらい。だが、飛び方からしてこれもヤンマらしい。
となると、ミルンヤンマとか、その辺に近い仲間…?
今回は金属竿を持っている ので、勝負を挑んでみる。

悠然と同じところを往復するこの飛び方…
どこかで見たような気がするが、何だったか…

網を低く構えて腰を落とし、何度か往復するその飛行ルートを確認し、ここだ!というタイミングで網を振り上げると見事に一発で入った。
バサササッ!という力強いハネの擦れ音がたまらない。
やっぱりこのネットインした瞬間の暴れる音がヤンマ採集の醍醐味である。

網の中で暴れるヤンマを押さえ込んでみると、思ったより小さい。
日本のトンボで言うと、ヤマサナエなどの大型サナエトンボぐらいしかない。
「サナエなのか…?」と取り出してみると、

見慣れたような、でも何がおかしいようなトンボが出てきた。
ヨーロッパオニヤンマ-1

確認のため、顔を見てみる。
ヨーロッパオニヤンマ顔
オニヤンマ顔 である。
だが、何か違う。
日本のオニヤンマはもっと黒い部分が多く、こんなに黄色い印象は受けない。
体にしても、何か黄色い模様が多い。

そして何より、明らかに日本で見るオニヤンマより小さいのである。
ヨーロッパオニヤンマ-2

だが、そう思って考えてみれば、確かにあの「悠然と同じところを往復するこの飛び方」はオニヤンマのそれである。
後に調べてみたところ、ヨーロッパオニヤンマCordulegaster annulatusという種であるらしい。

試しに、日本のオニヤンマと比較画像を載せてみる。
(画像クリックで大きくなります)
オニヤンマ比較
写っている左手の大きさでだいたいの縮尺を合わせてみたが、比較してみるとフランスのオニヤンマは日本のものに比べて遥かに小さいことが分かる。そして同じものを数頭見掛けたので、この1頭だけが特別に小さいというワケではなさそう。
また細かな黄色い模様が多い。

前回のギンヤンマもそうであるが、熱帯雨林の昆虫のように「日本と全然違う」というのも楽しいが、「日本のと似てるけど、これ種類違うよね」というのもまた楽しい。
そんなことを思わせてくれた、南フランスのトンボたち。



…もうひとつ、オニヤンマのいた場所の近くの沢で飛んでいたアオハダトンボの仲間(?)。
アオハダトンボの仲間
太陽の光の下で見るとその体はブルーに輝き、とても美しい。
日本のカワトンボ等と同じように、小さな沢の周辺で数頭が群れるように飛び回っていた。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
夏を中心に東京農業大学の「食と農の博物館」や公立図書館で標本教室を行い、毎年大好評を頂いています。また、科学館の昆虫展の教育展示標本を手掛けたりもしています。
趣味面でも年齢=昆虫歴というぐらいの虫好きで、好きが高じて農大で昆虫学を学び、きちんと基礎を踏まえた上で教室もやっております。

なお、Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいなら構わないのですが、決してフリー素材として置いているワケではありませんので、勝手な使用はご遠慮ください。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
lucanidae@hotmail.com

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