我が家の奇形さん(3)

久しぶりの「我が家の奇形さんシリーズ」です。
今回は全て同じタイプ、4頭とも脚が1本だけ短いタイプの奇形です。

ミヤマクワガタ
脚奇形ミヤマクワガタ
左後脚(写真の標本は裏面なので、右側の後脚)が1本だけ明らかに短いですね。

カブトムシ
脚奇形カブトムシ
こちらは右後脚だけが短い(写真だと左側の後脚)。

エゾカタビロオサムシとエサキオサムシ
脚奇形オサムシ
どちらも右後脚が短いタイプです。

こういった奇形はオサムシなど幼虫が野外で動き回るタイプの虫に多く見られ、クワガタムシなど幼虫が土や木の中に棲むものでは比較的少ないようです。
…そう考えると、このテの奇形は遺伝子による先天的な要因ではなく、幼虫時代の欠損による後天的要因の奇形と思われます(※最初から遺伝的に奇形だったのではなく、成長する段階で何らかの原因で奇形になった)。
おそらく、幼虫時代に襲われたりケガ等で欠損した脚が脱皮によって多少再生したことによるものだと思います。
脱皮を重ねる度に再生脚は少しずつ大きく復元されていくものの、脱皮回数には限度があるため完全再生には至らず、という所でしょうか。
より初期に欠損した場合は複数回の加齢(脱皮)によりある程度の大きさまで再生し、より後期(終齢とか)に欠損した場合は、蛹化または羽化の脱皮のみなので再生脚も小さい、という事かと思います。

稀に見られるクワガタムシの大アゴが片方だけ小さい、という奇形も個人的には同様の原因(“材が固い”等により片方のアゴが欠けたもの)ではないかと考えています。


ひとくちに“奇形”と言っても、そのタイプは千差万別です。
奇形というのは、正常型に当てはまらない異常な形のものを言いますので、正常な個体変異の範囲からはみ出してしまえば全て奇形、という事はつまり「奇形とは“こういう形”」というものが無いのです。

今回の奇形は後天的要因によるもので比較的目にしやすいタイプかと思います。
採集をする際、よく見ていれば同じタイプのものが見つかるかもしれません。
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我が家の奇形さん(2)

週末で新潟にスキー旅行に行ってきました。
まぁ今回は完全にスキーのみで昆虫採集はカケラもやっていないのでブログには載せませんが。
…ちなみに、十年以上前に家族&親戚旅行でスキーに行った際、中日に自分だけゲレンデ行かずに崖掘ってた事はありますよ、ええ(笑)


さて、我が家の奇形さんシリーズ、その2です。
…今回は1頭だけですが。

数年前に北海道で採集した奇形のノコギリクワガタ。

奇形ノコ-1

斜め前からの画像だと、遠近感覚も相まって、まぁ「大アゴの太い個体」というぐらいにしか見えないのだが、真上から見てみると…









どんっ!
奇形ノコ-2

…正直、“カッコイイ”とか“すげぇ”を通り越して、第一印象は「キモチワルッ!」だった。

北海道某所のミヤマ天国。
ヤナギやミズナラ等そこら中の枝にミヤマクワガタが付いており、しかもサイズのアベレージが高い。
65mm級はレギュラーサイズで、70mmUPも珍しくない。
7月上~中旬だとミヤマが優先種となっている場所ではあるが、下旬以降はノコギリが数を増して優勢となる。
そんな場所で、ヤナギの枝に付いていた個体。

サイズも65mmぐらいで立派な個体なのだが、それより何よりこの異様な大アゴが目を引く。
大アゴが左右で食い違うものや、片方だけ短い、といった奇形は少ないながら見掛けるが、こんな異様な奇形は後にも先にもこの1頭しか見た事がない。

一体、何がどうなるとこんな大アゴになってしまうのだろう…。

我が家の奇形さん(1)

奇形箱

私は、個人的に奇形個体というのも集めていたりします。
別にそれで何をしようというワケでもなく、ただ単に面白いから集めているだけなのですが。

様々な虫を採集していると、程度の差はあれ年に数頭は必ず奇形個体というのが採れます。
形が歪んでいたり、鱗粉がおかしかったりという分かりやすい奇形から、脚が1本やや短いとか触角が最初から曲がっているとか、一見するとやや分かりにくいものまで。
今回はそんな中から、いくつかに登場してもらおうかな、と。

(1)奇形アマミノコギリクワガタ♂
奇形アマミノコギリ
2005年に奄美大島南部の某所で採集した個体。
見ての通り、左右の大アゴで歯型が異なります。
こういう奇形はクワガタ雑誌などでもたまに出てきますね。
個人的には、幼虫時代に大アゴが欠けるか摩耗するかして、それが成虫にも影響を与えているのかな…と思うのですが、はたして…?

(2)奇形カブトムシ♂
奇形カブトムシ
一見ただの極小個体?と思いきや、左中脚のフ節がとんでもないコトに。
普通、フ節のツメは2本なのですが、この個体はそれと向かい合うようにもう2本、合計4本のツメが生えています。
なんかもうライダーマンのパワーアームのようです(※アレは向かい合わせで2本だけですが)。
…とは言え、これで何かを掴めるわけでもないでしょうから、生時は相当歩きにくかっただろうと推察。


(3)奇形ヤマトタマムシ♀
奇形タマムシ
一見するとちょっとお腹が曲がっている奇形…と思いきや、この個体、左右で腹部の節数が異なっているという不思議な個体。
矢印の部分の節が5~6mmの辺りで消失し、反対側は節が一節少なくなってしまっています。
そのため腹部の長さが左右で異なり、短い側に引っ張られて曲がってしまっているのです。
ちなみに、正常個体の腹節数と比較してみると、本来は節の多い側(矢印側)が正常なようです。


…奇形の種類は多々あれど、やはり究極の奇形は『雌雄型』でしょうね。
以前にハチジョウノコギリのキレイに混ざった雌雄型をご紹介しましたが(→ハチジョウノコギリクワガタの雌雄モザイク)、いつか左右真っ二つの雌雄型というのも採ってみたいですね。
憧れのひとつです。

さて、箱の中にはまだまだ奇形個体の標本は多々ありますが、ご紹介はまたいずれ。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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