カマキリのライブ標本

思い立ったので、ちょっと遊びで作ってみた。
威嚇ライブ標本-1
オオカマキリのライブ標本、威嚇ポーズ。

生きている個体を怒らせたのではなく、既にこの状態で乾燥済みである。
まぁナカナカ良く出来たとは思うが、満足のいく出来ではない。
威嚇ライブ標本-2

…が、しかし、再チャレンジするかと言われたら、ちょっともうやりたくない(^^;
なにしろエライ手間が掛かるのだ。
威嚇ライブ標本-3

「遊びでやる」という言葉には色々な意味がある。
『適当に手を抜いてやる』という意味で使うコトもあるし、逆に『コストや手間度外視で本気でやっちゃう』という意味でも使う。
今回は、もちろん後者
威嚇ライブ標本-4

正直、誰かに「私も作って」と言われて、気軽に「ええよ~」と言えるレベルの手間ではない。

今年の秋は、依頼されたコトもあって、やたらとバッタやカマキリの標本を作っていた。
自分はカブトムシ・クワガタムシをメインに色々な虫に手を出している(比較的)オールラウンダーな虫屋であるつもりだが、直翅類は標本作製に手間がかかるコトもあって、趣味としてはあまり深入りしていなかった。
にも関わらず、なぜかバッタの標本作製で目を付けられ、標本作製を依頼されて色々やるうちにバッタの標本の色を残す方法を試行錯誤してみたり、段々と深みにハマりつつある気がする今日この頃。
なんだか不本意である。

しまいには、一部の知人から「あ、バッタ屋の虫けら屋さんだ」とか「虫けら屋じゃなくてバッタ屋に改名したらいい」とか言われる始末。
大変に不本意である。

……。

…まぁとりあえず、これを入れられるケースを買ってきて、飾っておくとしよう。
威嚇ライブ標本-5
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まだ頑張る

12月11日、夜。
朝方までの強い雨は昼前にはやみ、12月としては異様なほど暖かくなった日。
夜になっても気温があまり下がらず、上着がなくても平気なんかじゃないかというぐらい温かく、夜間は久しく鳴かなくなっていたカネタタキも活発に鳴いている。
なので、せっかくなので近所の灯火を見回りに行ってみた。

…灯火に越冬中の蛾が来ていないかと期待したのだが、もっと大きな影があった。

「まだいたのか!」

虫網の柄でつつき落としてみると、やはり オオカマキリ

20151212オオカマキリ
ごく稀に年明けまで生き残るような個体もいるらしいので、12月中旬なら極端に遅い記録というワケではないと思うが、それでもこんな時期にオオカマキリを見たのは自分では初めて。
2年ほど前の同じ頃にハラビロカマキリは見たことがあった(→記事:12月のカマキリ)ので、12月に見るカマキリは2種類目。

ハラビロは本当に満身創痍という感じで、いかにも“かろうじて生きてます”な感じだったのだが、今回のオオカマキリは前脚(カマ)の先がほんの少し欠けているぐらいでさほどの傷もなく、さほど老いている感じではなかった。
成虫になった時期がそもそもに遅かったのかもしれない。

シーズン真っ只中の虫を見つけるのはもちろん楽しいのだが、こういう季節外れの虫を見つけると、なんだかちょっとラッキーな気がして嬉しくなる。

運命の明暗

夜、雑木林と草地を探索していたところ、ライトの中に浮かび上がった。

交尾しているオオカマキリのペアだが、♀に食われているのもまたオオカマキリの♂である。
オオカマキリの交尾と捕食

「カマキリの♀は交尾後に♂を食べてしまう」とよく言われるが、これは実は必ずしも正しくないようだ。
♀にとって動くものは全て獲物であり、捕食の対象となる。
♂はその♀に気付かれぬよう、そっと近づき、隙を狙って飛び乗って交尾をする。
しかし、近付く際に誤って♀に見つかってしまうと、餌にされてしまう。
…つまり、食われた♂というのは「ミスった個体」らしいのだ。

ただ、♂の本能で食われながらも体が動いて交尾に至ることもあるというから凄まじい。
頭を食われながらも交尾していたりするのは、そういった「ミスって食われたけど、本能で交尾まで至った」ものらしい。

無事に交尾に至った♂は、事が済むとまた隙を見て♀の背からヒョイと逃げるそうだ。
…もちろん、その時も♀に見つかれば獲物になってしまうので、「交尾後に食われる♂」というのも中にはいる。


状況から見るに、今回のコレは、
最初の♂がミスって♀に捕食され、その隙に別の♂がちゃっかり交尾に成功した
…という感じだろうか。
昆虫の世界にも、ちゃっかり者はいるらしい。

カワラバッタ

その質感は、石そのもの。
「バッタの形の石彫刻」と言われたら信じてしまいそうになるほど精巧な質感の擬態。

カワラバッタ
カワラバッタ という。

玉石と砂が混じるような河原にいるバッタで、近年の河川改修で生息地を減らしているバッタである。
トノサマバッタに少し似ているが、大きさは二回りぐらい小さく、カワラバッタの♀とトノサマバッタの♂が同じぐらい。
…「イナゴとトノサマバッタの中間ぐらい」と言えばイメージが湧きやすいだろうか?

まるで石そのものの質感のこのバッタだが、飛んだ瞬間だけその水色の後翅が鮮やかにひらめく。
カワラバッタの翅
何もいないように見えた石の河原を歩くと、足元から水色のはためきが舞い上がり、しばし飛ぶと再び河原の石と化して消える。

河原に降りてしまえば石と同化してしまい、よほど注意していなければ姿を見失う。
河川敷のカワラバッタ
※ちなみに答えは以下。
河原のカワラバッタ-2

見事なまでの石擬態と、飛んだ時の青のギャップはナカナカのもの。
夏から初秋にかけて見られ、草の多い河原にはおらず、先に書いたような「玉石と砂が混じるような河原」で見られる。
こういう河原は近年減少しており、そこそこ希少な虫なので、もし見かけたらちょっとラッキーである。

…ただし、カワラバッタより更に二回りぐらい小さいイボバッタというバッタが、外見はちょっと似ている。
こちらは畑地や草地などで見られるので、騙されないようにご注意あれ。

虫目テスト?

フランス記事もまだ少し残っておりますが、時期モノは旬のうちに…というコトで。
1年前ぐらいに、「虫目(むしめ)」という記事(→記事)を書いたが、その虫目を試すちょうど良い相手が、今の時期によく見られる…


9月2日
地元産オニヤンマをなんとか今シーズン中に仕留めようと、ポイントに向かって自転車を走らせていた時…
カラスウリやヤブガラシが絡んだ藪があるのが目につき、「アレがいそうだな~」と走りながらチラと見ると、予想たがわずソレがいた。


…どこに何がいるか、お分かり頂けるだろうか?
オオカマキリ-1





これを一発で見つけられた人は、虫目を持っている。

実は、画像の中央よりやや左、 オオカマキリ がいる。
…見つけられない方のために、答えは下のサムネイル画像をクリック!
オオカマキリ-1(答)

海外には恐ろしく精巧に擬態するカマキリもいるが、日本のカマキリは「カマキリ」というフォルムはそのままに、ほどよく(?)擬態しており、成虫が現れるこれからのシーズンは虫目を鍛える絶好の相手。
草葉にまぎれているけど、フォルムはカマキリそのものなので、ちゃんと見れば見える。

ただ、野外では、この画像のように「そこに“いる”という前提」がないので、探してもいないコトもある。
そして、そもそもにいそうな場所が分かっていなければ探しようがない。

虫目というのは、ただ「虫を見つける」だけではなく、こういう場所にはこういう虫がいる(いそう)という予想を自然と頭の中で組み立ててソレを探し、思惑通りに見つけたり…というのも含まれる。
注意力だけでなく、虫を探した経験もまた虫目を鍛えるのである。
…もちろん、予想外の場所に予想外の虫がいることもあるから、必ずしも「予想通り」にはいかないコトも多い。
経験・勘・注意力・観察力…等々、様々なものが組み合わさって、虫目 はできている。




…では、もう1問。

下の画像にもやっぱりオオカマキリが隠れているが、どこにいるか、分かるだろうか?
オオカマキリ-2
※もっと大きな画像で見たい方は、下のサムネイルをクリックして、出てきた画像をもう一度クリックすると大きくなるよ。
オオカマキリ-2-2


…答えは、「続きを読む」をクリック!

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プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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akepon6464@yahoo.co.jp

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