スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

プラモデル ~バラバラになった虫の修理~

外灯回りによる灯火採集などでは、前日以前に飛来した個体の死骸を見つける事もよくありますね。
その飛来が古い場合、既にバラバラになっている事もよくあります。

…で、そんな時、その見つけたバラバラ死骸が滅多に採れないような特大個体や珍品虫だったりする事があります。
その上、奇跡的にバラバラになったパーツが全て揃って欠けがなかったりする事も……たまにあります。

どうするか?



プラモデルします。


要はバラバラになったパーツ毎に形を整えて乾燥させ、最後に接着して完成標本にしてしまう技です。
パーツごとに組み立てて接着して完成させる様があたかもプラモデルを作るかのようで、標本屋の間ではよく「プラモデルする」と言われます。
原理は簡単だし、基本的にはパーツの正しい位置さえ知っていれば誰でも出来ます。

プラモデル1

…が、これが難しい。
何が難しいって、展足が難しいのです。
普段は全パーツがつながった状態で展足するので完成イメージを見ながら行えるのですが、バラバラに行うと脚の角度やら何やらもうサッパリ。
それでも必死に頭の中で『完成予想図』を思い浮かべながら形を整えていくのですが、いざ乾燥して接着合体してみると、どーしてもズレが出てきます。

プラモデル2

写真はマレーシアのTanah Rata(タナ・ラタ)という町の時計塔の明かりの下で拾ったアンタエウスオオクワガタの♀ですが(バラバラの死骸状態で拾ったもの)、右中脚の角度が狂ってしまってますし、画像からだと分かりにくいですが実は後脚もズレてますし、中脚フ節の向きも変です。

プラモデル3

…まぁ、こういうのは“上手くやるコツ”というのは無いので数をこなして腕を上げるしかないのですが、正直あんまりやりたくないです。
大好きな虫だったら“勿体ない”という気持ちが勝ってプラモデルしたりしますが、基本的には非常に手間が掛かるし、好んでやりたいモノではないですね…。

とは言え、バラバラになった標本の修理というのは良い練習にもなりますし、バラバラになってしまった飼育個体を標本にする事もできます(フ節の節ごとにバラバラになる程だと厳しいですが…)。
スポンサーサイト

ボンドパック

今回はボンドパックのお話です。
簡単に言うと、ボンドで泥汚れなどを剥がして落とす標本クリーニング方法のひとつです。


クワガタやクロナガ系のオサムシなどは、採集した個体に土(泥)が付着している事がよくあります。
そういうのは活動の証拠としてそのまま標本にしても良いのですが、土を丁寧に落としてやると見違えるほど美しくなる事もあるので、一度は試してみて頂きたく。

使うのは、普通に市販されている「木工用ボンド」。
木工用ボンド

これを、汚れを落としたい虫にしっかりと塗布します。
今回は、12月4日に奥多摩で採集したオサムシ君に登場してもらおうと思います。

ボンドパック(1)

素の状態だとこんな感じで、結構泥が付着しているのが分かります。
で、このオサムシにボンドを塗りたくっていきます。
今回は比較のために半分だけ塗っていますが、本来は全面に塗ってしまいます。
筆を使うと塗りやすいのですが、横着な自分は玉針の針先で塗り広げてしまいます(笑)

ボンドパック(2)

ボンドは薄く塗った方が乾きが早いので作業時間を短縮できるのですが、塗り残しはないようにしましょう。
しばらく放置すると、ボンドが半乾きになって透明になります。

ボンドパック(3)

そうしたら、パックをはがす要領でボンドを剥がしていきます。
…ちなみに、乾かし過ぎるとボンドが固くなって剥がしにくくなるので、全体が透明になったらすぐに剥がすのが良いです。

ボンドパック(4)

多くの場合は一度でほとんどの汚れを落とせますが、泥汚れがひどい場合には2~3回繰り返してパックしてやります。
剥がしてみると、パックをした側としていない側とでは明らかに差があるのがお分かり頂けるかと思います。

ボンドパック(5)

…とは言え写真は携帯撮影なのでイマイチかもですが(^^;)、実際に見てみると見違える程に汚れが落ちており、質感すら違って見えます。
野外採集のスジブトヒラタクワガタ♀などは、ボンドパックをすると、泥汚れの下から現れる背中の彫刻の美しさは感動すら覚えます。

※ただ、ヤマトサビクワガタなど泥が付着している方がそれらしいの場合は、ボンドパックをすると味気ない黒い虫になってしまうので注意が必要です。
以前、知人にボンドパックをした(してしまった)ヤマトサビの標本を見せてもらった事がありますが、それはもう味気ない黒いDorcus属のクワガタでした(笑)

また、ミヤマクワガタのように背面に微毛が生えている種類だと微毛ごと取れてしまったり、体毛がフサフサしているような虫だとボンドが毛に絡まって剥がせなくなってしまうので、基本的には背面に毛のない(厳密に言うと点刻には1本ずつ微毛がある場合が多いのですが、ここでは“肉眼で確認できる体毛”という意味で)種類に向いています。



…ちなみに、ボンドをキレイに全面に塗って丁寧に剥がすとその虫の形そのままにパックが剥がせるので、汚れ落としだけでなくボンドパック自体が楽しかったり(笑)

スジブトヒラタクワガタ♂のボンドパック
ボンドパック-スジブトヒラタ

ゲンゴロウ(シマゲン)標本の色残し

シマゲンゴロウの標本

ゲンゴロウの色を残すのって、けっこう大変です。
ゲンゴロウ類は甲虫の中でも変色しやすく、脂が出たり何なりで黄色など明るい色の部分が黒ずんでしまいやすい。
酢酸エチルで〆ただけでもすぐに黄色が消えてしまう。
なので、水昆屋(昆虫の中でも水生昆虫を中心に趣味としている人)は、亜硫酸ガスで〆て、更にアセトンに浸けて脂抜きするのが一般的となっている。
…が、正直ちょっとメンドクサイ。

なので、今回ちょっと実験してみた。

乾燥期間わずか4日だが既に脚も固まっており、ほぼ乾いてそう。
で、現時点で色もこれだけ残っている。

方法としては、
(1)ライターガスで殺虫
(2)高温・急速乾燥

(1)のライターガスはまた今度詳しく書くとして、(2)高温・急速乾燥だが、ある種の禁断技(?)だ。
密閉容器(タッパー)に乾燥剤と共に展足したゲンゴロウを入れて蓋をし、日向(ひなた)に置く。
これによりタッパーの中は40℃やそれ以上の高温になり、昆虫体内の水分が一気に蒸発し、それを乾燥剤が全て吸収する。
セミなんかだと半日ちょっとでカラカラになってしまう。

ただ、直射日光は本来は標本の大敵。色褪せの一番の原因だ。
なので、やり過ぎれば、博物館の展示標本のような白っちゃけた色になってしまう。
ある意味で、諸刃の剣(笑)

…念のため、あとしばらく日陰で乾燥させてから標本箱に入れるつもり。
あとは、脂が出ないかどうか、だな。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
今までに来た虫好きさん
検索フォーム
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。