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ヒゲの主

謎のヒゲ

Q. 梅の枝の裏から覗くこの立派な触角は一体何者でしょう?

蛾?
…いえいえ、蛾ではありません。
こう見えて、甲虫(カブトムシやカミキリムシなどの仲間)です。

触角が立派な甲虫と言えばカミキリムシ?
…いえいえ、カミキリムシでもありません。
日本には、ここまで立派な櫛歯状の触角をしたカミキリムシはいません。

じゃあ、ヒゲコガネ?
…これも残念。
確かにヒゲコガネも立派な触角をしていますが、以前に紹介したケブカコフキコガネ(→ケブカコフキコガネ)のような形で、櫛歯状ではありません。

正体はこの虫。
  ↓↓↓
ヒゲコメツキ

A. ヒゲコメツキといいます。
晩春から現れるコメツキムシの一種で、♂だけがこの立派な触角を持っています。
♀は普通の触角で、一見して他のコメツキムシと差はありません。
ただし、体の模様は♂と同じく茶色地に白斑を散らした姿をしているので、見ればすぐに本種の♀と分かります。


♂の触角だけが大きく発達する種というのは、ほとんどが♀の匂いを嗅ぎつけるためで、1頭の♀に何頭もの♂が集まっている事もあります。
このヒゲコメツキも例外ではなく、1頭の♀に4~5頭の♂がワラワラと群がっているのを見た事があります。
何頭もの♂がこの立派な触角を振り振りしながら♀に集まる姿はなかなかに壮観でした。
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秋ヶ瀬公園

5月20日(日)、埼玉県にある秋ヶ瀬公園で初心者向けの昆虫採集会。
内容は今後の会誌に載せるのでここで詳しくは書けませぬ。
…まぁ、珍品はいないです。元々、初心者向けの採集会ですし。

で、個人的な採集成果はというと、

・オオスズメバチ女王蜂
・クロヒラアシキバチ
・セイボウ(未同定)

…と、まぁ、
「あなたハチ専門でしたっけ?」
とか聞かれそうなラインナップ(笑)
いやまぁ、アカボシゴマダラの春型♀とかも採れたんですが、既に標本も持ってるし…ということでリリース。
お持ち帰りしたのは今後の会の展示に使えそうな虫と、個人的にはハチ類のみというコトに。

クロヒラアシキバチは体長が4cmぐらいある大きなキバチで、エノキ(?)の衰弱木(というか枯れかけ)に来ていた。

クロヒラアシキバチ

本種は産卵管を深く刺してしまうともはや自分では抜けなくなってしまうらしく、産卵管を刺したまま力尽きた個体がいくつも木に付いていた。
また、まだ息のある個体でも体を掴んで引き抜こうとすると腹部が引きちぎれそうな様子で、数日もすれば命尽き、やがて壊れて刺さった腹部だけが残り…となっていくようだ。
腹部だけが残された死骸もいくつも見受けられた。


もうひとつはセイボウの仲間(まだ種名までは調べていない)。
セイボウ展翅展足

室内&携帯撮影なので色がイマイチだが、実際は緑と青にキラキラと輝く美しいハチ。
以前に紹介したイラガセイボウ(→スズメノショウベンタゴ)もこの仲間だが、今回の個体はそれよりずっと小さく、体長は1cm以下で別種………と思っているのだが、ハチは正直詳しくないので、調べてみないと何とも…。

今回、せっかくなので脚(あし)と翅(はね)の両方を整える展翅展足(てんしてんそく)を行ったのだが、なにせ1cm以下の虫なので、肉眼で作業をするのは正直シンドかった…(^^;
翅を押さえているテープの青いメモリ(線)が5mm間隔と言えば、およその大きさが想像して頂けるかと思う。
…まぁプロの研究者はこれよりさらに小さい虫を解剖したりするのだから、このぐらいの大きさでヒィヒィ言ってたら情けないのかもしれないが。

乾燥が済んだら同定(種名を調べること)するのが楽しみだ。

ハイイロヤハズカミキリ

ハイイロヤハズカミキリ

埼玉某所。
ゴルフ場横の道を歩いていると、ネットに小さな枯れ草が引っ掛かっているのに気が付いた。
…が、どうも何か違和感を感じたので近寄って確認したら2cm程のカミキリムシだった。
枯れ草色のこのカミキリムシは、ハイイロヤハズカミキリ
さして珍しい種ではないと思うのだが、自分は意外と見た回数が少ない。

ちなみに、このハイイロヤハズの他、和名で「ヤハズ」と付くカミキリは数種いる(ヤハズカミキリ、コブヤハズカミキリ等)が、この名が付くカミキリムシ達は皆、鞘翅端(上バネの先)が逆V字になっている。

ハイイロヤハズ翅端

この『ヤハズ』の語源は「矢筈」で、弓矢の矢の尻側、弦に引っ掛ける部分のこと。
しっかりと弦に引っ掛かるようにV字に切れ込みがあり、カミキリムシの鞘翅端の切れ込みを矢筈に見立ててこの名が付いたというワケ。

コクワガタ、2012年初採集

もしかしてヒラタクワガタが出始めてないかなぁ…という淡い期待を抱いて、御神木に行ってみた。

アマガエルの合唱にライトを照らしてみれば、足元につがい。
アマガエル交尾

何度見ても可愛いカエルである。
そして、しぐさが何処となく人間チックなところもまた良いのである。

さて御神木を見に行ってみると、今月頭に来た時にはまだカラカラだったクヌギから甘酸っぱい匂いが漂っており、黒い影がいっぱい付いている。
一瞬期待するが、見ればそのほとんどは触角が長い。

…はい、ヤマトゴキブリですね。

…とは言え、その中にポツポツとコクワガタの姿も混じっている。
落ち枝で1頭を落としてみると、アゴ先がスリ減った典型的な越冬明けの♂。

2012コクワ初採集

フ節等の欠損はないが、背中も細かい傷が多く、いかにも頑張って越冬しましたという感じ。
泥だらけな所を見ると、朽木ではなく土中越冬でもしたのだろうか?

何はともあれ今期初採集だ。
…と言いつつ実のところ、4月28日の段階で付近の別の木で既に1♂を確認はしていたのだが、その個体はウロの奥に逃げてしまったので、採集したのはこの個体が今年初。

でもキープする気はないので撮影だけして再びリリース。
ついでにいくつかの木を見回ってみると、そこそこの数のコクワが出ているようだ。

しかし、それ以上に目に付いたのがアオオサムシ(亜種:カントウアオオサムシ)。
カントウアオオサムシ

適当に地面を見ながら歩いていただけで20頭ぐらいは確認出来たんじゃなかろうか。
その他にゴミムシ類やオオヒラタシデムシなんかもポツポツ見掛けたが、期待していたヒラタはまだ見られず。

とは言え、そろそろ出ても良い頃合だとは思うので、また折を見て様子を見に行ってみようと思う。
それに、クヌギが樹液を出し始めたということは、オオスズメバチの女王がクヌギに集まるようになって採りやすくなるというコト。
昼間も期待大である。

ドイツ型標本箱

ドイツ箱

通称『ドイツ箱』、標本を集める虫屋さんにとって最も基本的な標本箱です。
一口に標本箱と言っても色々な種類があり、日本国内で流通している標本箱は大まかに3つ、ドイツ箱インロー箱紙箱があります。
いずれ全部紹介したいと思いますが、今回はドイツ箱。

一番値段が高い代わりに作りも一番しっかりしており、標本の長期保存という意味では最も適した箱です。
また前面がガラスなので見栄えも良く、趣味での収集にも適しています。

淵の部分がフタと身で凹凸が噛み合うようになっており、大切な標本を食い荒らすシバンムシなどの害虫の侵入を防ぐ仕組みになっています。

ドイツ箱の凹凸

またフタと身はピッタリ合うように仕上げられており、フタを開ける際も四隅を少しずつ開けていく必要があります。
これを無理に一ヶ所から開けようとするとガラスが割れたりする場合もあるので要注意。
また、開ける際も一気に開けず、少しずつ隙間を開けるようにしないと、小型のチョウなどは開けた瞬間の風圧で翅が吹き飛ぶ危険もあります。

…と書くと、なんかこの箱で保管するのは危険なんじゃないかという気もしてきますが、逆に言えばそれだけしっかりとフタが閉まるという事であり、長期保管には非常に適しているという事でもあります。

更に、このドイツ箱は一箱ずつ組みで製作されているため、同じドイツ箱でも他の箱とはフタが合いません。
それどころか、正しいフタと身の組み合わせでも、上下逆にフタをする事も出来ないぐらいにピッタリに作られています。
そのため、フタと身のそれぞれに数字(メーカーによって色マジックの場合もアリ)がスタンプされており、フタを閉める際は同じ数字である事を確認した上で、スタンプの場所が重なるように閉める必要があります

ドイツ箱のスタンプ

…これを油断して逆向きにしてしまうと、「フタが閉まらない」「閉まったまま開けられなくなる」「フタがバカになる」のいずれかの結果が待っています。
フタが閉まらないならまだしも、開かなくなったり、フタがバカになったりしたら最悪です。
初めてドイツ箱を買う方はよくこの失敗をしやすいので、要注意。

属に「大箱」と言われるサイズが最も一般的ですが、メーカーによっては中型や小型など他のサイズも作っている所もあります。
ただし、箱の価格は加工賃が結構大きいようで、箱のサイズが半分になったからと言って価格は半分にはなりません。

ドイツ箱サイズ

今回の画像は全てバードウイング社製のドイツ箱になりますが、メーカー価格は以下の通り。

大:7,100円
中:5,600円
ミニ:3,300円

箱の保管場所さえ確保できるなら、大サイズが最もサイズ単価が安いという事になります。
長く昆虫趣味を続けていくなら是非にもドイツ箱をお薦めしたい所ではありますが、見ての通りかなり単価が高くなります。
なので、昆虫趣味の入口に立っている方は、最初からこの箱を使う必要はないと思います。
まずは紙箱やインロー箱を使ってみて、続けていくうちにドイツ箱が欲しくなったら買ってみる、という感じでいかがでしょうか。




…あ、ちなみに最初の画像は国産ミヤマ70mmUP箱です。
左上は75mmUP、右下で70mmぐらい。

ミヤマカラスアゲハを採集に

5月11日、早朝。
ようやく宵闇が薄れ、東の空が赤みを帯び始めた頃に家を出る。
池袋から西武池袋線に乗り換え、飯能で更に西武秩父線に乗り換えて目的の駅へ。
朝早くに出たおかげで、駅に着いた時点で朝7:00。

ここからしばし歩いて山に入り、1時間弱の登山。
急登でふぅふぅ言いながらも、行程は短いので休憩ナシで一気に登り、8:30前には山頂に着けた。

この山頂はミヤマカラスアゲハの良いポイントになっており、条件が良ければ次々と飛んでくる。
しかも、ここで採れる蝶で最も多いのがミヤマカラスアゲハなのだから嬉しい。
気温が上がり、風の弱い晴れの日が最高。

…なのだが……、

寒い
風強い

風強い…

天気は良いのだが、風が強い上にナカナカ気温が上がらない。
困ったぞ…

少しすると、捕虫網を持った方が上がってきた。どうやら同じミヤマカラス狙いらしい。
雑談なぞしながらミヤマカラスを待つのだが、一向に気温が上がらない。
ポツリポツリと登山客も登ってくるが、平日なのでかなり少ない。
…これが休日ともなると、山頂はあっと言う間に超満員になってしまい、網を振るどころではなくなってしまう。

9時半を過ぎる頃、ようやく少し気温が上がり始めた。
ミヤマセセリが姿を見せ、キアゲハが山頂で縄張りを張り始める。
イイ感じ、イイ感じ、この雰囲気なら……と、風が弱まった隙を狙って黒いアゲハがフワリと姿を見せる。

「きたッ!!」
と慌てて網を振るが、届かず。
続けざまに数頭が現れるが、どれも届く距離まで来ない。

うぎぎぎぎぎ…!

…で、パタッと飛来が止まる。

どうも季節の進行が遅れ気味のようで、まだ発生初期で個体数が少ないようだ。
採れれば新鮮な個体を得られるが、チャンスが少ないという事だ…。

で、しばしして再び風が弱まった隙に、黒い影。
「おぁっ!ちょっ!とっ!」とタコ踊りのように懸命に網を振り回すが、届かず…
…で、その個体を先程の虫屋さんがネットイン!
思わずこちらも「入った!」と声を上げてしまいましたよ。
その方が蝶を取り込むのを “いいなぁ…” と指をくわえて眺めていたら、続けざまに黒い影が現れる。
「うおっ!来たっ!」

一撃必殺!

てなワケでスパンッと気持ち良くネットインして、こちらもようやく1頭目。

ミヤマカラス表

やはり何度見ても美しい蝶だ。
『煌びやかさ』という意味においては日本最美の蝶と言っていいだろう。
金緑色の鱗粉を散らした翅は太陽の光を受けてキラキラと輝き、そこに青緑色の帯が更なる輝きを放つ。
後翅に並んだ赤紋がまた良いアクセントになり、緑一辺倒にならずに鮮やかさを演出する。

裏面もまた美しく、金属色の輝きはないものの黒い翅に乳白色の帯がクッキリと映え、そこに赤紋を飾る。
ミヤマカラス裏

左後翅が少し欠けてしまっているのが残念だが、鮮度は上々。
今でこそ落ち着いて取り込めるようになったが、初めて採った時には感激で手がプルプル震えて仕方がなかった。
採集した個体をケースに収め、再び捕虫網を握る。
まだ天気は持ちそうだし、追加の個体も来るハズだ。

…にしても、個体数が少ない。
続けざまに数頭が現れると、その後はピタッと止まってしまい、しばらく何も来ない。
1頭が現れるとそのまま数頭が続けざまに飛来する。
どうにも、現れているのはずっと同じ個体のような気がする。
やはり、強風と季節の遅れのせいで飛んでいる個体がかなり少ないようだ。

それでもどうにか2♂を追加し、お昼頃になったところで空がすっかり曇ってしまった。
…確かに予報でも「晴れのち曇り」だったし、今日はそろそろ潮時かもしれない。
網を畳んで山を降りる。

…で、降りてきたらピーカンに晴れてやんの。

なんやねん、あの予報は!?
再度登り直そうかとも一瞬考えたが、もしこれで登った途端にまた曇りでもしたら…と思ったら気力が萎えたので、やめた。
里に下りたところでツツジの花にミヤマカラスかカラスでも来ないかと見ながら歩いていると、巨大な虎縞が飛んでいるのが目に入り、急いで回り込むと案の定オオスズメバチの女王蜂。
「ラッキー!」とネットイン。
ツツジの花にはコマルハナバチ(→コマルハナバチ)とオオマルハナバチの両方が来ており、腹部に同じぐらいのレモンイエローの帯が出ている個体がいたので1頭ずつ確保。
こういうのは良い比較標本になる。

更に歩いていると、モンシロチョウに混じって、一回り大きく、せわしない羽ばたき方をする白いチョウが…
「ウスバシロだ!」
さほど珍しい蝶というワケでもないのだが、町中では見られないし、見つけると嬉しくなる種のひとつだ。

ウスバシロチョウ

胴体の黄色い毛がフサフサと可愛らしい。

ウスバシロチョウ

シロチョウと付くが実はアゲハチョウの仲間で、進化学上の古い形の蝶らしい。
アゲハの仲間なのだから「ウスバアゲハ」と呼ぶべきだ、との声もあるが、どうにも自分は呼び慣れた「ウスバシロチョウ」の方がしっくり来る。
これをもうひとつ追加した辺りで「そろそろ帰るかな…」と。


駅までのんびりと歩き、ガラガラの電車にゆったりと座って、やっと一息。






~~~~~
チョウ狙いで甲虫らしい甲虫はほとんど見なかったので、今回は本当にチョウの採集記です。
…なんか書いていたらダラダラした文章になってしまいましたが、まぁこういうのもあるさ、と開き直る事にしました(笑)

スズメバチの採り方講座

今回は、「スズメバチ怖ぇ!でも1回ぐらい採ってみたい!」という人(普通思わない)や、「スズメバチを標本にしている人って、どうやって採ってるの?」という人のための、スズメバチの採り方です。
…そんな情報を欲している人がどれだけいるか知りませんが、独断と偏見でレッツゴー。

登場して頂くのは、世界最大のスズメバチとして有名なオオスズメバチ
オオスズメバチ女王蜂

女王蜂は体長45mmに達し、生きて動いている時は5cm以上に見えます。
大の大人の掌に載せてもこのサイズなので、その巨大さは推して知るべしというところ。

彼ら(正確には“彼女ら”)は強靭な大アゴと長く鋭い毒針を持っており、とても素手で掴めるものではありません。(※以前に紹介した雄蜂(→オオスズメバチの雄)は、毒針を持っていないので素手で触れますが、女王蜂・働き蜂は毒針を持っています)

そこで、まずは当然、捕虫網で捕獲します。
飛んでいるものであればチョウやトンボと同じようにネットイン、木にとまっているものは網枠で少し小突いてやると嫌がって飛び上がりますので、そこをすかさずネットイン!

スズメバチ採集-1

『何かに捕まった!』と分かると、オオスズメバチは大アゴをカチカチと鳴らして網の中から威嚇してきます。
普通の虫ならこの後網から取り出して毒ビンなり虫カゴなりに移すワケですが、素手で触れないのは先述の通り。
そこで、まず網の上から毒ビンを被せてしまいます。

スズメバチ採集-2

この時、間違っても素手で網をビンの中に押し込もうとしないように。
オオスズメバチの毒針は1cmぐらい長さがあり、ネット越しでも十分に人を刺せます。
枝などで押し込んであげましょう。

網ごと毒ビンに入れてフタをして、待つこと数分。
酢酸エチルが効いてスズメバチが弱り、飛んだりできなくなりヒクヒク状態になります(通称“ピヨる”)。
そうしたら網を取り出し、スズメバチに触らないようにしながら蜂を取り出し、枝などで毒ビンに移します。

スズメバチ採集-3

あとは他の虫と同じで、死後硬直が解けたら展翅なり展足なりしていけばOK。

…ちなみに、スズメバチは蜂の死後も少しの間、反射的に刺します
死んだからと言って慌てて触らず、標本作製を始めるには十分に時間をおきましょう。
できれば、丸一日(24時間)ぐらいは毒ビンに入れておいた方が死後硬直も解けやすいので良いです。


…とまぁ、これが最もオーソドックスな採り方です。
スズメバチに限らず、刺す蜂はこのようにして採ります。
まぁ防護服でも着込んで採れば安全なんでしょうけど普通は持っていませんし、(他にも採り方はありますが)この『網の上から毒ビンを被せる』が通常では一番危険が少ない方法です。
(※網の上から殺虫剤をかける、とかの乱暴な方法を除けば)


ただし。

これはあくまで“危険が少ない”というだけで、安全というワケではありません
作業を誤れば刺される危険は十分に考えられますし、スズメバチの採集自体「お薦めです」とは口が裂けても言えるモノではありません。
日本だけで、毎年2桁の方がスズメバチに刺されて亡くなっています。
この数は熊より毒ヘビより多く、スズメバチは「日本で最も多く人の命を奪う野生動物」です。
益虫でもある半面、最も危険な昆虫と言っても過言ではなく、採集はその危険を十分に加味した上で自己責任でお願い致します。

間違っても
「虫けら屋さんが大丈夫って言ってたからやったら刺されました」
…とは言っちゃいけません(爆)





…あ、ちなみに私は、網の上から何発もデコピンを入れて脳震盪(?)を起こさせて、ピヨッた隙に毒ビンに入れる、という方法で採集しています。

ギンイチモンジセセリ

春、
枯れススキの原にようやく緑が目に付くようになってくる頃、春の陽を浴びながらそのススキを縫うように飛ぶ小さなチョウがいる。

ギンイチモンジセセリ

ギンイチモンジセセリ春型

その名の通り後翅の裏側に銀白色の帯があり、また体がやや細身なこともありセセリチョウの仲間としてはかなりシャープな印象。
一見すると茶色で蛾のような地味なチョウだが、よく見れば意外と渋い美しさを持っている事が分かる。
ギンイチモンジセセリは翅を立ててとまることが多いので裏の銀線がよく印象に残るが、表もベルベットのような深い焦茶色で上品な美しさがある。

ギンイチモンジセセリ(翅表)

河川敷のススキ原などでよく目にするが、見つけるのはそう難しくないわりに 採りにくい撮りにくい 種でもある。
飛翔自体はさほど素早くはないのだが、枯れたススキの間を縫うように飛ぶため発見しても網を振りにくく、歯噛みしているうちにススキ原の奥へと消えてしまう。
採集するには、たまたまススキ原から飛び出してきた個体を素早くネットインするしかない。
(…ただし、季節が進んで緑が多くなってくると柔らかな新しい草の上を飛ぶようになるので、だいぶ採りやすくなってくる。)

また、飛んでいる個体はなかなかとまってくれないので撮影もしづらく、運良く草や花にとまって吸蜜や休憩している個体を見つけるしかないのだが、この翅裏の茶色と銀線模様が保護色になっており、枯れ草にとまっていると意外に見つけにくい。
“いないかなぁ…”と探していたら、すぐそばから飛び立って「そこにいたんかいっ!」なんて事も。

…ちなみに本種は7~8月にも夏型成虫が出現するが、こちらは裏面の銀白色の帯が黄色くなり、非常に地味だったりする。

初心者向け昆虫採集・観察会

5月20日(日)、埼玉県の秋ヶ瀬公園にて初心者向けの昆虫採集会を行います。

「虫採りってどうやるの?」という方から始められるよう、捕虫網の使い方からお教えします。
当初はもう少し早目の時期にやる予定だったんですが、色々あってこの日程になりました。

時期的に春~初夏の虫が入り混じる時期ですので、珍品はともかく虫自体は多い時期だと思います。

詳細&申込は以下の日本昆虫協会HPまで。
  ↓↓↓
日本昆虫協会 主催 初心者向け 昆虫採集・観察会
http://nikkonkyo.org/event/akigase0520.html


なお、今回の採集会は公園側にも話を通してありますので採集自体は全く問題ありませんが、開催において「学習」を主目的に置いていますので、「クワガタ大量に採ったるぞ!」とかは申し訳ありませんがご遠慮下さい。

…私個人的には、「多数採集」を一概には否定しません。
私自身も種によってはかなりの数を採集していますし、少数では分からないものが多数採集する事で見えてくるものもあります。
個体変異の幅、地域変異、種や個体群としての生態などは多数の個体を観察しなければナカナカ分かりません。
1~数頭採集しただけでは、それがたまたまなのか必然なのかも分からないワケです。
そんなワケで、(採りっぱなしで標本にもせずに捨てるようなのは言語道断だとは思いますが)採集した個体をきちんと標本にし、標本や採集自体から何かを学べるのなら、多くを採集する事自体を否定はしません。

…が。

今回の秋ヶ瀬公園採集会は、そういうのが目的ではなく、あくまで「採集の仕方・採集の楽しさ」を知ってもらうのが目的です。
無論、普通に色々採集してみたい方などは大歓迎です。
要するに、一般の方から見て「ちょっと採り過ぎてません?」て言われそうな採集は今回はナシね、というだけの話です。
「2頭採ったなら1頭は逃がしなさい」とか、そこまで厳しい話ではありませんので、ご安心下さい。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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