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標本教室のお知らせ

※今回は(久々に)告知になります。※

「昆虫の標本を作ってみたいけど、やり方がよく分からない」「我流で標本を作っているけど、基礎をちゃんと知っておきたい」…という方、日本昆虫協会ではこの冬、標本作製教室を開催致しますので、ぜひ御参加下さい!

…というコトで、冬休みに昆虫標本の作り方の教室を開催します。
というか、実はちょいちょい開催してるんですが、タイミングを逸したりでこちらのブログで告知をしていませんでした。

開催場所は中野のむし社と、市ヶ谷の2ヶ所。
内容は、「チョウ・甲虫の標本作製」「クワガタムシの標本作製~基礎編~」「クワガタムシの展翅展足」「クワガタムシのこだわり展足」の4本になります。
なお今回も、僭越ながら私が講師を務めさせて頂きます。


<日本昆虫協会 開催>
〒102-0074 東京都千代田区九段南2-9
九段上集会室(九段さくら館)

2012年12月22日(土)
前半の部(10:00~12:30) クワガタムシの標本作製~基礎編~:4,000円
後半の部(13:30~16:00) クワガタムシの展翅展足:4,000円


<むし社開催>
〒164-0001 東京都中野区中野2-23-1
むし社 第2営業部(509号室)

2013年1月6日(日)
前半の部(13:00~15:30) チョウ・甲虫の標本作製:5,000円
後半の部(16:30~19:00) クワガタムシのこだわり展足:4,000円



◎クワガタムシの標本作製~基礎編~(市ヶ谷)
クワガタの大型種と小型種の標本作製方法です。
標本作製というのは最初敷居が高く感じられるかもしれませんが、基本を覚えておけば実際にはそう難しくありません。

◎クワガタムシの展翅展足(市ヶ谷)
クワガタの翅(ハネ)を開いた姿の標本を作る方法です。
基礎を踏まえていればそう難しくありませんが、標本作製が全く初めての方は「基礎編」またはむし社開催の「チョウと甲虫」をお薦め致します。

◎チョウと甲虫の標本作製(むし社)
展翅と展足という、昆虫標本作製の基礎2つです。
展翅板代分だけ価格が上がっていますが、ご自身で展翅板をお持ち頂ける方は、他の教室と同じく参加費4,000円になります。

◎クワガタムシのこだわり展足(むし社)
「我流でクワガタの標本を作っているけど、もっと美しく展足したい」という方に向けた、こだわり展足の回です。
より細かい作業になりますので、小学校高学年以上向けです。


※お申込は、むし社店頭のFAX申込用紙か、日本昆虫協会のホームページからお願い致します。

日本昆虫協会 標本教室ページ


お子さんにも分かりやすいようにかなり噛み砕いた話をしますが、大人の方にも楽しんで頂けるように頑張って内容を練って企画しておりますので、詳細・申込等は日本昆虫協会のHPからよろしくお願い致します。
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北海道採集記2012夏(1)

「台風並の神風」のごとき奄美大島遠征(→奄美大島採集記2012夏)から帰ったわずか2日後、私は北の大地に居た。
7月も半ばだというのに、新千歳空港から出た途端に空気は何処となくヒンヤリとして、つい2日前までいた奄美大島と同じ国にいるとはとても思えない。

奄美大島でもそこそこの数のクワガタを確保したが、標本教室用としてはまだ心許無い。
北海道のミヤマクワガタをしっかりと標本教室用に確保しておきたい。

という建前で、ミヤマクワガタが採りたい(爆)

…というコトで北海道のミヤマクワガタ採集(2012年7月)なのですが、これが毎日木を探しては蹴る、木を探しては蹴るの繰り返し。採集している当人は大好きなミヤマクワガタが木を蹴る度にバラバラと降ってくるので何度繰り返しても非常に楽しいのですが、いざ文章にすると延々同じコトの繰り返しで、違うのは採れた虫のサイズと数ぐらい。
となってくると、流石に読む方も飽きてしまうでしょうという事で、今回の北海道採集はハイライト部分だけ摘まみ書き……を、3回に分けて(笑)


7月15日(日)
事前情報によると、今年の北海道はミヤマの数は多いもののサイズが良くないらしい。
はたして70mmOVERは採れるのか…

レンタカー手続きを済ませると、一路ポイントへ。
ズボンを採集用に、靴を長靴に履き替える。
北海道はマダニが恐ろしく、また藪が濃い部分も多いため入るのであれば長靴は必須。

まずは道沿いのヤナギの木を覗き込むと、早速そこそこサイズのミヤマクワガタの姿。
エゾミヤマ-1

網に採り込んでみると目測で67mmというところか。
良く見れば他にも付いており、70mmぐらいの個体もいる。
隣の木を見ればまたそこにも付いており、良い型の個体があっと言う間に20~30頭は採れてしまう。

エゾミヤマ-2(※小さい写真は、クリックすると別窓で開きます)
う~ん…北海道おそるべし。

ここのポイントはヤナギとミズナラの木を中心に見て行くのだが、本州のクヌギのようにダラダラと樹液が出てそこに虫がいっぱい集まって…という感じではなく、ところどころから染み出す樹液にクワガタやチョウが集まる感じなので、パッと見ただけでは分かりにくい事も多い。
2~3頭のミヤマを見つけて木を蹴ってみたら10頭ぐらい一気に降ってきたり、とか。

更に、北海道のミヤマは落ちるとすぐに落ち葉の下に潜ってしまうという厄介な性質がある。
丹沢等で採集していると、落ちてきたミヤマはそのまま硬直しているので見つけるのは苦労するが逃げられる事は少ない。
ところが、北海道のミヤマクワガタは落ちた瞬間から落ち葉の下に逃げ込もうとするので、落下音を聞いて振り返り、音がした辺りの草を掻き分けるともうお尻しか見えていない事も多い。
オマケに、木の下は胸高ぐらいある笹藪。
10頭落ちてきても、見つけられるのは1~2頭だけ。他は全て藪の中へと消えてしまう。
本当に良い木だと、数十頭のミヤマクワガタが付いていることもあり、一度に落としてしまったらそのほとんどは藪の中へと消えてしまう。

そのため、まずは木の下からミヤマが付いていないかをじっくりと睨み、見える所にいるものを1頭ずつ網で採集する。
そうして見える個体を全て採集してから、はじめて木を蹴ってみるのである。

…さて、当初「サイズが良くない」と聞いていた2012年の北海道ミヤマであったが、いざ採集してみればそうでもなく、初日から74mmクラスの個体が採れて好調スタートとなった。



7月18日(水)
採集4日目。
北海道が如何なミヤマ天国とは言え、1ヶ所のポイントに頼り過ぎるのは良くないので毎日色々と違うポイントを探して足を延ばす。
…それにしても、どうも先日の奄美採集で目測感覚が完全に狂ってしまったらしく、73mmの個体を前にして『特大アラーム』が鳴らない。
“70mmいって…る…?”と半信半疑でノギスを当てて、「えっ!73mm!?」と驚く始末。
まぁ北海道のミヤマはどうも67mm~72mmぐらいまで同じ(70mm弱)ぐらいに見えてしまうというのも原因のひとつなのだが、そうは言っても73mmもあれば昨年の自分なら見つけた瞬間に「デカイっ!」と口に出していたハズだ。
それが今年は、その感覚にならない。
困ったもんだ…。

…さて、地図を睨みながら目を付けたのは、以前に少し入ったもののミヤマの気配がほとんど感じられずに引き返した林道。
ミズナラは多く樹幹が発達して林道は日影になっている。一見良さそうにも見えるのだが、何本蹴ってもミヤマのミの字も落ちて来ない。
“こりゃダメだ”とその際は引き返した…

…のだが、今度は行ける所まで入ってみる。
すると、しばらく走った先で環境が変わり、ところどころにハルニレやミズナラの見られる日当たりの良い林道になった。
エゾミヤマの環境

開けた場所にハルニレが生えていたので車を止めると、近くでエゾトンボの仲間が数頭飛んでいる。
しばしトンボと戯れ、それから「さて、一応ハルニレを見とくか」と。
男2人がかりでも抱え切れないんじゃないかというぐらいの立派なハルニレだ。
まずは正面から見ると、すぐにミヤマクワガタの♀がテクテクと幹を登っていくのが見つかった。
エゾミヤマ♀

「おっ、いるじゃん!」
とよく見れば、上部に大型♂の姿も。
それを網で取り込み、それから木の裏へ回る。
…こういう巨木は蹴っても揺れないと思いがちだが、実は蹴り方次第では案外振動は伝わる(場合もある)。
落ちて来ない個体も当然いるが、蹴ってみる価値は十分にある。
幹に足を当てて木の真芯に振動を与えられそうな場所を探り、一呼吸。
膝から踵までを寺の鐘突きの棒のようにまっすぐに木の幹に向け、ドンッ!と思い切り蹴りを入れる。

数瞬を置き、バサバサッといくつかの落下音。

その中ですぐ近くに落ちた大きな音の方を見ると、大きなエゾ型♂が歩いていた。
「うわっ、デカイ!」
思わず口に出して即座に掴むと、

「げっ!デカイ!!」

掴んだ幅が思った以上にデカかった。
腹面を見ると更にその大きさがヤバいのが分かった。
奄美で完全に狂ったハズの特大アラームが鳴り響く。

他の個体と噛み合わないように1頭だけVIP待遇で毒ビンに入れ、死んだのをしっかりと確認してからノギスを当てる。

超特大エゾミヤマ
置いて頭が下がった状態で既に76mm、手に持ってきちんと計測すれば……77mmOVER

眩暈がした。
北海道産ミヤマの77mmOVERなんて、現存標本が何頭存在しているか。
下手をすれば北海道産ギネスの可能性すらあるサイズだ(…は、ちょっと言い過ぎか(^^;))。

「うっへへへへへへへへへへへへ…!」
不気味な笑い声が林道にこだまする。
…まさか、奄美の神風がまだ自分の周囲を取り巻いていようとは。

噛まれてみた

がぶりっ
がぶり。



えー…
11月20日(火)に再度オオスズメバチの雄蜂を採集に行きまして、せっかくなので噛まれてみました
感想としましては、

ちっとも痛くなかった。


…というコトで、またオオスズメバチ♂のネタになってしまうワケですが、あしからず。

もう10年以上前に生まれて初めてオオスズメバチの女王蜂を採集した場所が神奈川県横須賀市でして、そこの雄蜂を採りたいと思い、JRと京浜急行を乗り継いで行ってきました。
飛んでくるオオスズメバチをネットインしては網の上からオスか働き蜂を確認し、オスならむんずと掴んで採集。
そんなコトを繰り返していたところ、ふと油断した隙に網越しにガブッと噛み付かれまして。

一瞬ギクリとしたんですが、どうしたことかちっとも痛くない。

オオスズメバチといえば協力無比の毒針の他に、これまた強力な大アゴを持っています。
オオスズメバチ女王蜂の顔
(※写真は女王蜂)

その力は、働き蜂でさえカナブンの装甲ぐらいなら噛み切れる程。
…以前に山梨で採集していた際、樹液に来ていたアオカナブンを見ていたところ、オオスズメバチが後ろから掠めるように飛来してアオカナブンに飛び掛かり、そのまま絡み合って落下。
固いカナブン相手にどうなるのかと見守っていたところ、恐ろしいコトにパチンッ!パチンッ!という音がし始めるではないか。
やがて動かなくなったカナブンを抱え、オオスズメバチは何処へともなく飛んでいった…

そんな自身の観察例からも、オオスズメバチの大アゴはシャレにならないレベルで強力であり、♂もかなり強い力を持っているものと思っていたワケです。
そのため、素手でいじる際も噛みつかれないようにだけは気を付けていました。

…が、痛くない

少々ビビリながらも何頭かで指の先を噛ませてみても、やっぱり痛くない。
というより、力いっぱい噛み付く事がほとんどない。
無論、皮膚の柔らかい部分を噛まれたら多少痛いかもしれませんが、皮の厚い指先だと全く痛みを感じませんでした。
ただ“噛まれているな”という圧力(?)を感じるだけ。


…どうやら女王蜂や働き蜂と違って獲物を狩る必要がない雄蜂は、大アゴの力も弱体化してしまっているみたいです。

サイクリングロードはKilling Road

秋ヶ瀬公園から荒川沿いに続くサイクリングロードがある。
葛西臨海公園を起点に荒川と付きつ離れつしながら武蔵丘陵森林公園の方まで走る、「荒川サイクリングロード」だ。
自動車の入れないサイクリングロード部分が多く(一部一般道も通るみたい)、車の心配をせずに走れるという事もあってサイクリングに来る人も多い。

道は、秋ヶ瀬公園を出て少し川上方面に行くと左手にゴルフ場、右手は雑木林・竹林・水田が続く。
そうすると、そういった環境の生き物たちがよく道に出てくる。

自転車がよく走る道に出てきた生き物たちの運命…










ロード・オオカマキリ

無事に道を渡り切るものも多いが、一方でこういう運命を辿る虫も多い。

本当に林のすぐ脇を抜ける道のため、ここはかなり多くの虫が轢かれている。
春~秋の虫シーズンに足元を見ながら歩いてみれば、必ず毎回3~4頭、多い時には10頭以上の虫が轢かれている。
正直なところ、サイクリング・ロードっていうかKilling Road(※Kill:殺す(英語))。

よく見掛けるのはアオオサムシやオオヒラタシデムシなどの地表歩行性昆虫。
バッタやコオロギなんかも轢かれているのをよく見掛ける。
しかし、その他にも、

コクワガタとか…
ロード・コクワガタ


オオスズメバチまで轢かれていた事がある。
ロード・オオスズメバチ
…しかも、この右側の個体は腹を踏まれていたものの、まだ生きていた。
轢かれた仲間を見つけて餌に来ているものと勘違いして降りてきてしまったのか、はたまた違う巣の個体とケンカしているうちに樹から転がり落ちて轢かれたか。

虫屋の目からすると、なんでこんなものすら気付かないのかと不思議に思ってしまうが、一般人の視界には入らないんだろうなぁ…。


サイクリングは悪いコトじゃないし、否定するつもりも全くない。
こういう事故が起きてしまうのも、ある程度は仕方のないコトだとも思う。

…とは言えまぁ、「自分たちが気持ち良く走っている道は、小さな虫達も歩いていたりするんだ」というコトだけでも頭の片隅に置いてもらえたらなぁ…とは思う。

オオスズメバチの雄、再び

今年もオオスズメバチの雄蜂シーズンがやって参りました。

オオスズメバチ♂手乗り
…ってコトで、先日採集に行ってきました。
まぁドッキリ動画は去年の記事(→オオスズメバチの雄)を見て頂くとして、今回は女王蜂・働き蜂・雄蜂の違いをちょっと見てみましょう。

昨年の記事でも書いていますが、ハチの毒針というのは産卵管が進化の過程で変化したものです。
そのため針は♀(メス)にしかなく、♂(オス)は一見そっくりに見えても針を持っておらず、刺す事が出来ません。
ゆえに画像のように素手で遊んだりすることが出来るのです。
そして、働き蜂も刺すということは、つまり女王蜂も働き蜂も性的には♀だという事です。

オオスズメ♀W♂比較

さて、外見上の違いですが、女王蜂と働き蜂は大きさ以外に明確な区別点はありません。
しかし、♂についてはいくつかの点で外見も異なっています。
その中で分かりやすいのは2点、触角腹端です。

触角は♂の方が一節多く、その分長くなっています。
見比べてみると、外見的にも触角が長いのがお分かり頂けるかと。

オオスズメ触角比較

次に腹端ですが、♀(女王&働き蜂)では腹端が尖っているのに対し、♂ではやや平らになっています。

オオスズメ腹端比較

この2点が最も分かりやすい違いですが、その他にも頭楯の形や腹部も♂が一節多いこと、♂の方が頭部がやや小さく顔が少し三角張っているなどの違いもあります。
また、傾向的な違いではありますが、♂の方が全体に橙色部が発達(特に前胸の肩部など)しているので全体に明るく見えます。

オオスズメ全身比較

サイズ的には、女王蜂は他より一回り大きく、雄蜂と発生後期の大型働き蜂がだいたい同じぐらいの大きさになります(腹部が長い分、♂の方が幾分大きく見えますが)。
ある程度見慣れれば、ネットインして網の上からでも♂かどうか分かるようになります。
そうすれば、昨年の記事の動画にあるように「手でいじくって遊ぶ」という事も出来るように…



……。



…………。




やらないか、普通。

マツムシの声

暦の上では冬に入り、実際の季節的にも秋が深まってきた今日この頃。
そこで今回は鳴く虫の声。

先日のオキナワマルバネクワガタ採集(→沖縄採集記(1)(2))の際、実はポイント林道付近の草地で多くのマツムシの声が聴こえていた。
本土にいるマツムシの亜種で、オキナワマツムシという。



本土のマツムシは「チッチリリッ」という鳴き声だが、沖縄亜種は「チッチッチッチリリッ」と最初の「チッチッ」の“溜め”が多い。
ただ、これは絶対の違いではなく、オキナワマツムシも調子が出てくると本土と同じように「チッチリリッ」と短く鳴いたりもする。
…で、こっちが本土のマツムシの声。



“溜め”の長さの違いがお分かり頂けるだろうか。

…ちなみに、「虫の声」という唱歌の中でマツムシの声は「チンチロリン」と聞きなしされているが、実際に聞いてみるともっと鋭く澄んだ声である。


個人的には、直翅系(バッタ・コオロギ・キリギリス系)の中ではこのマツムシの声が一番美しいと思う。
カンタンやエンマコオロギ等の声も美しいとは思うが、やっぱりマツムシが好きだなぁ…

風を呼び嵐が来た

10月24日(水)
目を覚ましてとりあえずユルユルと走っていると、いきなり目の前を黒っぽい大型のクイナがテテテテテーッ!と走り抜けて行った。
あまりに突然でしかも猛ダッシュだったので「黒っぽいクイナ」としか見えなかったが、あれはもしやヤンバルさん…?

それにしても、2晩やってみた感じで、昨年より虫が少ない。
マルバネは採れているが、ヤンバルクロギリスはまだ1頭も見ていないし、昼間に見掛ける虫も少ないような。
今回は荷を減らすために鉈も持ってこなかったので材採もなし。
昼間は本当にする事がなくなる。
夜にバナナトラップも見ているのだが、熟成が甘いのか虫自体がいないのか、クワガタは全く来ていない。
アリがびっしりとタカっているだけ。
ついでに昼間も見ておくか…と見に行くと、黒い大きめの虫がいたので「おっ!?」と一瞬期待するも、良く見たらウルシゴキブリ。

「おまえかいっ!」

クロゴキを寸胴で丸っこくして、更に真っ黒にした感じのゴキブリ。
動きもあまり俊敏ではないし、まぁクロに比べたら多少は可愛げがある…ような…ないような…
どっちにしてもゴキブリは苦手なのでため息。


夕方、休憩していると車の周りを大きなヤンマが飛び始めたのでネットインしてみると、リュウキュウギンヤンマ。
相変わらず頭が悪いなぁ…と言ったら失礼か。
普通のギンヤンマに比べて明らかに警戒心が薄く、網を構えているその目の前を平気で飛んだりする。

日没前にオオシマゼミが一斉に合唱を始め、やがて西の空が赤く染まる頃になるとその声は山の端に消えていく。
やんばるの日没
代わって森や草むらから直翅類の声が聴こえてくると、辺りは刻一刻と闇に沈んでいく。

林道で、やっとヤンバルクロギリスを見つける(画像は昨年の流用)。
ヤンバルクロギリス全身
相変わらずグロいが格好良い虫だ。
「キモカワイイ」とか「エロカワイイ」とか混合単語が色々出ているが、コイツは「グロカッコイイ」だ。

更に走っていると、道脇に黒い影。
「いたっ!」と慌ててブレーキを踏む。

オキマル♀
初採集の♀だ。
鞘翅に多少傷があるが、フ節等の欠損はなさそう。
時間はまだ19時台と早く、追加を期待して走り続けるも…深夜1:00過ぎまで追加ないまま終了。
…とは言え、初日の食われた個体を含めれば1日1頭ペースで拾えており、発生末期なコトを考えてもかなり好調と言える。


10月25日(木)
たまたまなのだが、今日から短大時代の恩師T先生が調査でやんばるに入るそうなので、偶然バッタリを狙って林道を走ってみる。
既にすっかり明るくなっているというのに、ヤンバルクイナにばったり遭遇
今度はわりとゆっくり道を横断した上、横手の斜面をヒョコヒョコしながら登って行くのが見えたので間違いナシ。
くちばしの赤、目の白ライン、腹部の白黒波模様もしっかり見えた。
…残念ながら撮影は出来なかったけど。
「今回のはばっちりヤンバルクイナ様じゃあ!」と喜びながら先生探しを続行。

…が、やんばるは広い。

そう簡単に偶然出遭える筈もなく、昼になってしまったので「道の駅 ゆいゆい国頭」まで出る。
もしかしてここで飯食ってたりして…と淡い期待を抱いていたが、残念ながらいませんでした。
T先生はヤンバルクイナよりレアなようだ。

昼食を済ませた後は某林道でミズスマシを狙う。
オキナワオオミズスマシという、日本最大のミズスマシだ。
タモ網はないので仕方なく捕虫網を水没させて狙う。
網を近付けるとスイスイと逃げて行ってしまうので、水没させて下からゆっくりと近付け、網枠の範囲内に入ったら一気に掬い上げる!
で、4頭ほどゲットして終了。

オキマルは昨夜まで1頭/日ペースで採れてるから、もしや今夜も…?と期待して走り始めるが、見付からない。
とりあえず、後輩から「沖縄のユミアシゴミダマいたら下さい」と言われていたのを思い出し、朽ち木に付いているオキナワユミアシゴミムシダマシをいくつか摘まむ。
相変わらず臭い…。

リュウキュウコノハズク

日付が変わる頃、睡魔に襲われる。
だがしかし、今夜が最後なのでカフェイン剤でドーピング

バナナトラップを見に行ってみると、チラリとクワガタの姿が見えた
…と思った瞬間、草むらに落下。
「しまった!」
と慌てて落ち葉を掻き分け、数分探してなんとか発見…

…ってオキナワコクワガタだ!
オキナワコクワガタ♂

アマミコクワガタの沖縄亜種で、奄美ではいくつも採集しているが沖縄のは実は初採集。
てっきり小さなオキナワヒラタだと思っていたのでビックリ。
ヒラタだと思って諦めなくて良かった…

やがて深夜1:00を過ぎ、“今夜はダメかな…”と思い始めた頃、道の脇に黒い塊を見た気がした
路上のオキマル♀-1

瞬間、確信する。
「いたっっっ!」

慌てて車を止めれば、間違いない。
オキナワマルバネクワガタの♀だ。
路上のオキマル♀-2

その後バナナトラップでオキナワヒラタの♀を追加して、明るくなった朝6時頃にようやく就寝。
完全に徹夜であった。


10月26日(金)
2時間睡眠で8時には起き、帰り支度を整える。
飛行機は16:55発なので慌てる必要は全くないが、国頭村北部から那覇までは実はかなり遠いし、途中で風呂にも入らなければいけないので早め早めで行動を開始する。
バナナトラップを回収し、ゴミを袋にまとめ、もう使わない道具類もカバンに詰め込んでいく。
で、そのまま下界へ。

沖縄遠征の最終日にはいつもお世話になっている「湯処さしきの」へ。
湯処さしきの-猿人の湯
んが、改装してえっらい値上げしていた。
バスタオルや歯ブラシが込み価格になったとはいえ、800円→1,650円は上げ過ぎだろ。
ちょっと次回からは他の日帰り入浴を考えないとな…。


さて、明日はコガネムシ研究会の大会&懇親会。楽しみだ。







~あとがきのようなもの~

今回の沖縄は、当初は全く行く予定はなかったのですが、周囲の成果の話が耳に入るうちに我慢できなくなり、突発的に行ってしまいました。
そのため、昨年最後には「次に来るなら森に入って探そう」なんて思っていたのに、今回も林道流しになってしまいました(※オキナワマルバネクワガタは発生初期は大木に付いているが、中盤以降は樹から離れて徘徊するので、採集は林道を車で走って探す、いわゆる“流し”になる)。

とは言え、大歯は採れなかったものの初日の喰われ♂を含めれば1頭/晩ペースで採れたことになり、発生末期という時期を考えても良い成果だったんじゃないかと思います。
昨年の7晩連続ボーズはあまりにも…でしたからねぇ。
また他の虫は少なかったものの、思わぬオキナワコクワ初採集やハグルマヤママユ♀など良い虫も採れました。

早くから予定していればもう少し安く行けたのですが、とは言え今回も行っただけの甲斐はあったかと思います。
これでようやく「アマミマルバネ」「オキナワマルバネ」「ヤエヤママルバネ」「チャイロマルバネ」と国産マルバネ4種全て自己採集でペアが揃いました。

…しかしまぁ、正直言って個人的にはアマミマルバネとオキナワマルバネは同種で良い気がしますね。
この2種に関しては、せいぜい亜種レベルの違いしかないように思います。
まぁ、私は分類学者ではないので断定は出来ませんけど。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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