シラホシハナムグリ

今回の虫は、シラホシハナムグリ
シラホシハナムグリとカナブン
(※左側の1頭はカナブン)

以前に紹介したシロテンハナムグリ(→記事)と名前も姿も似ており、混同されることも多いハナムグリです。
某昆虫園(名前はあえて言いませんが)の展示標本でも、「シロテンハナムグリ」として並んでいる中に1頭だけシラホシが混じっているのを見たことがあります。
…と言いつつ実のところ、恥ずかしながら私も小学校の頃「シロテンとシラホシは同じ虫で、本によって表記が違うだけだ」と思っていました…(^^;
シラホシとシロテン
自分が生まれ育った東京市街地では、見られるのはシロテンばかりでシラホシハナムグリというものを見る機会がなかった、という事も理由にあるとは思います。
東日本では比較的レアな虫……

…だったのですが、どうも最近、一部地域でこのシラホシハナムグリが増えているようです。
自分は山梨県の韮崎市や甲斐市でここ数年比較的多くの個体を目にしていますが、30~40年前は韮崎のシラホシは、シロテン1,000頭に対してシラホシ1頭というぐらいレアだったそうです。
また都内でも東京港野鳥公園を中心に昨年多くの採集・観察例が知られています。
山梨などは何らかの要因で自然個体が増殖した可能性もありますが、野鳥公園などは移入の可能性が高いのではと思われますが、ハッキリした事は分かりません。

ところで、似ているとなるとやはり気になるのは「シロテンハナムグリとシラホシハナムグリの見分け方」
本を読むとシロテンとシラホシの違いは「頭楯が凹むかどうか」「翅端の尖り具合」などが書かれていますが、ぶっちゃけ両方見比べてみないと分からんというのが正直なところ。
オオカマキリとチョウセンカマキリのように“ここを見れば一発!(→記事)”というだけの絶対的な差が少ないのです。
一度両種を採集して比較すればもう次からは見た瞬間に確実に見分けられる程度には違うのですが、全体的な雰囲気からくる印象が大きく、文章で確実な区別点を書くのが難しい(※もちろん、専門的な目で見れば明確な違いがあるのですが、このブログは「虫屋でない方でも分かるように」がモットーなので)。
それでも、個人的に今まで観察した中で、何となくではありますが印象的な区別点がありますので紹介していきたいと思います。

まずは、頭楯脚の長さ
シラホシとシロテンの違い
頭楯は赤マルの部分で、シロテンが凹んでいるのに対し、シラホシはほとんど凹みません。
…が、これもシロテンしか見たことがないと、ちょっと凹みの浅いシロテンを見ると「もしやシラホシでは…?」と期待してしまったりするんですよね。
次にですが、シラホシハナムグリはかなり脚が短く、特に前脚フ節(緑マル)の部分が短い
この差はかなり露骨で、シロテンを見慣れているとシラホシはかなり短足でずんぐりむっくりに見えます。

更に、背面の印象
シラホシハナムグリ背面
シラホシは黄色ラインのエッジがかなりハッキリ立ちます。
個体差はありますが、ほとんどの個体はこのエッジがかなり立っており、最初の写真でもそれが分かると思います。
また、鞘翅(上バネ)の小楯板付近(赤マル)は点刻(小さなポツポツ)が薄く表面がツヤツヤしているのに、鞘翅の後半部(緑マル)の部分は点刻がハッキリしており、質感にかなり差があります(※対馬周辺のものは除く)。
シロテンハナムグリはどちらかというと全体に点刻があり、鞘翅(上バネ)の付け根と先の方であまり差がありません。

…とまぁ、以上の4点(頭楯・脚の長さ・上バネのエッジ・点刻)を見てみれば、なんとか…と思うのですが。
あと、シラホシとシロテンでは下翅の色が違うので見分けの良いポイントになるのですが……生きているものだと無理に広げるワケにもいかないので難しいところ。


ただ、実はシロテンハナムグリの記事でも紹介したとおり、実はシロテンやシラホシに似たハナムグリというのが他にもいるんですよね。
代表的な所でムラサキツヤハナムグリミヤマオオハナムグリ
この2種がこれまたよく似ていて、区別がしづらい。

ただし、シラホシハナムグリは他3種に比べて明らかにずんぐりむっくりな印象があるので、その点に注意すれば見分けられるようになると思います。


う~ん…やっぱり文章にすると難しい…(^^;

頑張って書いてみましたんで、これみて夏に「見分けられた!」となりましたら、ぜひコメントや拍手を頂けると嬉しいです。
ダメだったら、「分かんねーよ!」と言ってやって下さい…。
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大宮フェアに行ってきました

16日(土) は、友人のツテでスペースを借りて、標本教室の宣伝と拡散を兼ねて展足実演。
チラシや名刺もそこそこ貰って頂けたので、少しは顔を売れた…かな?
また、思った以上に「ブログ見ました」「いつも見てます」というお言葉を頂けて、フェア出展は普段ブログを見て頂いたりコメントを頂いたりしている方と直接お話しできる良い機会だな、と改めて。

自分のブログは、虫屋の日常を綴るだけでなく「虫の面白さを知ってもらうキッカケ作り」や「標本の世界へと、一歩足を踏み外し 踏み入れてもらうための後押し」等を目標としていますので、「面白かったです」とか「参考になりました」とか言って頂けるとすごく嬉しいですね。

お立ち寄り頂いた皆様に、改めてお礼申し上げます。


17日(日) は180°変わって来場者の立場に。
朝起きたら10時過ぎで「寝坊シター!」と家を出て、会場着いたのが11時頃。
出展者や来場者の知人と話したりしながら会場を回りました。

…ただ、私自身は標本購入はほとんどしません。
というのも、自分は「収集」ではなく「採集」が好きなので、『ミヤマクワガタが好きだから世界のLucanus属を集めよう』とかそういう感じにならないんですよね…。
なので学術的な見地から見ると自分のコレクションというのは価値が低いものになってしまうのですが、まぁ趣味の世界ですし、楽しみ方は人それぞれなので、これはこれでアリだと思っています。
知人の採集記を1冊買って、出費はそれだけ。
しかし、インセクトマートのHさん(会話したのは初めて)や、ミヤマ仮面の中の人(ずっと前に1~2度お話ししたのみ)と名刺交換出来たので行っただけの甲斐はあったかな、と。
ついでに「奄美大島採集記2012夏」の印刷版を置かせてもらい、数冊売れました(※内容はブログ版とほとんど同じです(→ブログ版))。

ミヤマ仮面さんはクワガタイベントをかなり多数こなされているとの事で、「標本教室もコラボとかしたいですね」なんて話もさせて頂いた。
是非お願いします(いやマジで)。


…そんな埼玉インセクトフェスティバルの2日間でありました。
お会いした皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました。

標本教室企画案、思案中…

日本昆虫協会の名義で、市ヶ谷会場やむし社さんで開催させて頂いている標本作製教室。
新たに「ライブ標本」の作製教室というのを企画中。

…というワケで、下の画像は生きているものではなく、いわゆるライブ標本であります。

ライブ標本01

ライブ標本というのは、通常の標本(下画像)と異なり生きているような姿で作るものを指します。
ミヤマ75

標本中心にやっている、いわゆる“虫屋”(→虫屋)からすればライブ標本というのは一種の飾り物であり、本来は標本と呼ぶべき物ではないのですが、一方で標本に興味を持ってもらいこの世界に入ってくるキッカケのひとつにはなるかな…という思いもあり、企画を立ててみようかと思った次第です。

…で、写真に挙げたのがその試作版第一号。
ライブ標本というと通常は木片などにとまらせて作る場合が多いのですが、初めてだと「整形+木に付ける」は難しいかと思い、まずはペフ板の上でクワガタ本体のみで威嚇ポーズで作ってみました。

出来としては、後脚フ節は多少不自然さがあるものの全体的には比較的良くできた……のですが、実際作ってみて、これでは全くの初心者の方には難し過ぎるな、と。

ライブ標本02

威嚇のポーズというのはとても見栄えがして格好良いのですが、その一方で体を起こすというのは思った以上に手間が掛かるというのが良く分かりまして…。
「初級」「中級」「上級」みたいにいくつかレベルを作ろうとは思っているが、正直これは初級ではないですね。
こういうのもいずれは良いと思うのですが、まずは初級の、全く初めての方でも出来るぐらいのものを作らないと。

ライブ標本03

そんなワケで、まだまだ企画実施までには試行錯誤が必要になりそう。

とりあえず、この試作品の実物も16日の大宮にて見本品で展示しますので、「ちょっと見てみたいな」という方は是非ドルクスグッズ・ブース内の、虫けら屋スペースにお立ち寄り下さい。

大宮フェアに出ます

先日紹介した「第19回 埼玉インセクトフェスティバル」(→記事)ですが、2月16日(土)の生き虫中心の日に、ドルクスグッズさん(→HP)のブースの中で半卓借りられることになりましたので、昨年と同じく展足実演を行おうと思います。

“飼育の方にも標本作製の面白さを少し伝えられたらな”という事で、今回も周囲で生き虫が売られている中、もくもくと展足をやってる予定です(笑)
まぁ、「ブログ主の虫けら屋ってヤツの顔をちょいと拝んでやろう」って方がおられましたら、是非お立ち寄り下さい。
また、「○○について直接聞いてみたい・教えて欲しい」なんてご要望もありましたら、こちらがお答え出来る範囲であれば喜んで(※採集ポイントについてはお答えできませんので、予めご了承下さい)
事前準備が必要そうな場合(そんなのあるのか?(笑))は、当記事へのコメントまたはE-mailにて早めにお知らせ頂けますと幸いです。

…ちなみに、17日(日)標本中心の日は、お客として会場をプラプラしている予定です。


今回はそんな感じで日々の雑事でした。

オオカマキリ

オオカマキリ

日本ではカマキリの代表とも言える大型のカマキリで、以前に紹介したチョウセンカマキリ(→チョウセンカマキリ)とよく似ていますが、よりガッシリした体格をしています。
また、比較してみると首(前胸背)が太短い印象を受けます(※下画像はチョウセンカマキリ)。

チョウセンカマキリ(1)
※ちなみに色彩については緑色型と褐色型がありますので、どちらの色がどの種という区別点にはなりません。

…が、体格より何より確実な見分けのポイントとして、カマ(前脚)の付け根の部分の色があります。

カマキリ裏比較

オオカマキリは付け根がレモンイエローなのに対し、チョウセンカマキリはオレンジに近い山吹色をしています。
慣れれば上(背面)からでもある程度見分けがつくようになりますが、まずは捕まえて裏返して見るのが一番簡単です。
特に♂はどちらも比較的華奢な体格をしているため、上からだけだと慣れないと分かりづらい場合もあります。
オオカマキリ♂


…ところで、裏面を見るためには当然カマキリを捕まえる必要があります。
しかし、コカマキリぐらいならともかく、チョウセンカマキリやオオカマキリは体格も大きく前脚のカマもかなり立派でナカナカに怖い。
下手に掴むとこのカマで引っ掻かれて、これが意外と痛い(痛いというだけで、大したケガにはなりませんが)。

そこで、カマキリを捕まえる時のポイント。
カマキリを捕まえる時は、大抵以下の2ヶ所のうちどちらかを掴むのが良いと言われています。
カマキリ掴むポイント
理由は、その部分だとカマが届かず、引っ掻かれないから。

…ですが、個人的に今までの経験からすると、上の部分は掴み方によってはカマがこちらの指に届いてしまう事があり、引っ掻かれて痛い思いをする事もあるため、下のマーク部分(首と胴体の付け根)を下写真のように掴む方が引っ掻かれにくいように思います。

そこで、カマキリを見つけたら、まだ興奮していないうちに上からこの付け根の部分を両側から指で挟むようにして捕える、というのが個人的にはオススメ。
カマキリ掴み方

…とは言え、一度ぐらいはカマに引っ掻かれて痛い思いをしてみるのも良い経験とは思います。
やられたところで大ケガをするようなものではないですし、「カマキリに引っ掻かれる」「クワガタに挟まれる」等、話のネタにもなりますので一度は味わっておいても良い痛みだと思います。
気が向いたらゼヒ(笑)



…まぁ私の場合、「クワガタに挟まれる」は一度どころか何十回も経験してますが(^^;
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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