3月、徳之島遠征(1)

実はちょっと前に、超突発で徳之島に行ってきました。
有名なのかマイナーなのか微妙な島なので一応解説しておきますと、徳之島は奄美大島の南に位置する島で、いわゆる奄美群島のひとつ。
南西諸島の位置関係って意外と知られていなかったりするので、並び順(大きな島だけ)で言うと、北から…
九州→屋久島→(かなり飛んで)→奄美大島→徳之島→沖永良部島→沖縄本島→宮古島→石垣島→…
…という順になります。
ちなみに徳之島の所属は沖縄ではなく鹿児島県です。

…で、なんでまたそんな島に行ってきたかと言いますと、ここ数年ハマッているケブカコフキコガネ(→記事)というコガネムシの発生情報が飛び込んできたからなんです。
♂のヒゲ(触角)が大きく発達したこの魅力的なコガネムシは沖縄地域と奄美地域で交互に隔年発生(2年に1回発生)を繰り返し、冬に姿を現す変わったコガネムシなのですが、今シーズンは沖縄の発生年であり、奄美群島に含まれる徳之島では発生しない(※厳密には、発生はするが少ない)と思われていたのです。
ところが、2月ももう終わろうかという頃合いに、夏の奄美採集記(→奄美大島採集記2012夏)にも登場した友人Y氏から「徳之島で知り合いがケブカ採ったってよ」と連絡が飛び込んできたのです。

※なお、内容のケブカコフキについては後日公式に記録を発表しますので、このブログからの引用はされませんようお願い致します(…採集記の中では詳細地名も明かしてないしね)。


で、最初の連絡が舞い込んだのが2月27日、詳細が分かったのが28日。

…翌々日の 3月2日、自分は徳之島空港にいた。


気温は暑くもなく寒くもなく。
今回は4泊5日の短期決戦だ(※普通の方には5日間というのは長い遠征になるのですが…)。
日産レンタカーで車を借りて走り出したもののすぐに道を間違えて、慌ててUターン。
まずは一路、そのケブカが採れたという場所へ向かう。

初めての島というのは、それだけで何か心躍るものがある。
この時期では虫は少ないのは分かり切っているが、それでも、ハンドルを握る手に、全身に、込み上げてくるものがある。
だがその一方で不安もある。
初めての場所は土地勘もなく、またこのケブカコフキという虫は発生のピークを超えた後の数の減り方が尋常でない。
沖縄のやんばるで採集した際には、ピークの翌日には飛んでいる♂の数が1/20以下に減っていた。
「1/20」というとイマイチ実感が湧かないかもしれないが、「一晩100頭飛んでいたものが翌晩には5頭しかいなかった」と言えば分かって頂けるだろうか。
つまり、もし当初の情報の時期に既に発生ピークを迎えていた場合、既に今は末期でわずかしかいないという可能性もあるのだ(4泊という短期決戦にした理由もそこにあり、既にそこそこの数が出ている発生状態なのが確かならあまり長期で行っても活動が終わってしまうだけだという考えによる)。
そんな興奮と不安を抑えながら車を走らせる。

…ところで、実は徳之島は近々採集禁止地域が大幅に広がるという。
国有林に森林生態系保護地域なるものを設定し、許可ナシでの採集は出来なくなるというのだ。
島全域ではないものの主だった山はほとんどが含まれており、かのA岳もその範囲内。
そして、それが施行されるのが来月、つまり2013年4月から(つまり明後日から)だという。
そのギリギリの時期にまさかのケブカ裏年発生情報が飛び込んできたのは、何か神懸かりめいたものを感じないでもなかった。

そうしてやがて、ケブカが採れたという場所に辿り着く。
まず思ったのは、「本当にココなの?」だった。
今まで、沖縄本島・奄美大島・久米島と3つの島でケブカコフキを採集してきたが、そのどれとも環境が違う。
広がるサトウキビ畑と、所々に残された森の残骸。
環境を確認しながらゆっくりと車を走らせると、やがて見たような植物が目に入った。

徳之島のリュウキュウチク
リュウキュウチクだ。

「まさか…」

リュウキュウチクは沖縄のやんばる地域等で道沿いの林縁に大量に繁茂しているササのような細い竹。
沖縄地域のケブカコフキコガネはこのリュウキュウチクが発生源(幼虫の餌)である可能性が非常に高いことが示唆されている……のだが、実はどうも奄美ではそうではないようなのだ。
2012年2月に奄美大島でケブカを採集した際(→奄美大島採集記2012初春)は、周囲にリュウキュウチクなど全く見られない林で多数の♂が飛び回っていた。
となれば当然、徳之島も奄美系統であろうしリュウキュウチク以外の何かを発生源としていると思っていた。
だが…

首を捻りながら、ゆっくりと車を走らせる。
しかし友人に確認してみると、どうも採集されたというピンポイントはそのリュウキュウチク地帯ではないらしい。
おやおやおや…?
それではと採集されたという場所そのものを探り当てると、これが尚更予想外。

徳之島アダン
アダン…!?

“本当にこんな場所で…?”と信じられずにいると、ふと足元に何かの糞があるのに気付いた。
低い草の上だったので既に風と天日でカラカラになっているが、獣の糞だ。
気になってよくよく見てみると、
徳之島ネコの糞
ケブカのパーツがいっぱい入ってる!!

…という事は、この近辺でケブカコフキが発生しているのは間違いない。
が、しかし、いよいよもって分からない。
彼らは森の中で飛び回る虫なんじゃないのか?
ポイントにススキ原も見られたため、そちらが発生源かもしれないと簡易式ライトトラップを設置して夜を待ってみる。
“しかしちょっと風が強いな…”なんて思っていたら…


ごうごうごう…ばびゅおぉぉぉぉぉおおっ!!

車が揺さぶられる。
アダンはわっさわっさと揺れ撓(しな)り、風に煽られて車がゆっさゆっさと揺れる。
車から出ると、正直 寒い





こんな風じゃケブカなんて飛ばんわ…





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※少し長いので、以下リンクに目次ページがあります。
日を追って順に読んで頂く方は、どうぞ。
3月、徳之島遠征~目次~
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3月、徳之島遠征

3月、徳之島遠征 [目次]

3月遠征というだけに、クワガタ採集ではありません。目的はケブカコフキコガネという珍奇なコガネムシ。
全話通して読みたい方は、このページから順に飛んで頂くと迷わないかと思います。

3月、徳之島遠征(1)
3月、徳之島遠征(2)
3月、徳之島遠征(3)
3月、徳之島遠征(4)
3月、徳之島遠征(5)
3月、徳之島遠征(6)


…この虫はホントに分からない虫ですね。
今まで複数の島で採集してきましたが、活動時期・活動時間・食草…採れば採るほど分からなくなっていきます。
不思議な虫ですね。

続・標本教室企画案、思案中…

少し前にライブ標本作製教室を企画・思案中との記事(→記事)を書きましたが、ようやっと試作第二段が出来ました。

ライブ標本04

自身で見れば出来は“そこそこ”ぐらいですが、それなりに見栄えもするし、第一弾に比べるとだいぶ難易度は下がりました。
これなら小学校高学年ぐらいから作れる……かな?
…流石に低学年にはキビシいと思いますが。

反対側から見るとこんな感じ。
ライブ標本05

一見すると第一弾よりも手が込んでいるように見えたりしますが、実はライブ標本においては木に付ける云々より、体を起こしたポーズの方を作る方が難しいのです。
ですので、今回のものは木に付けていてより自然ぽく見えますが、体は「伏せ」に近いので難易度的にはだいぶ下がっているのです。

で、完成後にこんな感じでケースに入れれば、(家に虫嫌いの人がいなければ)玄関や部屋に飾っておいても良いんじゃないかと思いますが、いかがなものでしょう…?
ライブ標本06

…虫の固定方法や教室後の持ち帰り方等まだ少し課題は残っていますが、だいぶ実現に近付いてきたかな、と。
企画が出来上がれば他の標本作製教室と同様、むし社さんや市ヶ谷での教室を開催したいと思いますので、ご興味のある方は是非よろしくお願い致します。

糞トラップ

動物(主に哺乳類)の糞を食べる虫、特にその中でもコガネムシの仲間(コガネムシ上科)を「糞虫(ふんちゅう)と呼びます。
有名なところで言えばファーブルが研究したフンコロガシもその仲間。

ウ○コを食べるというと汚い印象ですが、彼らの中はカブトムシにも劣らぬ立派な角があったり、宝石のような輝きを持っていたりするものがいたりして、これが実は意外と格好良いのです。
ダイコク&オオセンチ

さて、そんな魅力的な糞虫たちですが、採集しようとなるとやはり(ふん)を狙うのが基本。
しかし動物の糞などそう都合よく落ちているものでもなく、それでも採集したいとなると糞を仕掛けて虫を誘き寄せるという方法になります。
…そう、虫屋(→虫屋とは)はウ○チも採集の道具にしてしまうのです。
この方法にも色々なものがあり、人によって実に様々な工夫がされていたりするのですが、その中でもオーソドックスな方法を紹介します。

糞を食べる糞虫の中にもいくつかパターンがあり、大きく分けて「糞に直接潜り込むタイプ」と「糞の下に穴を掘り、地中に運び込むタイプ」「糞を転がして別の場所に運ぶタイプ」の3タイプがあります。
直接潜り込むタイプは糞さえ置いておけば採集も可能なのですが、「糞を地中に運び込むタイプ」の場合、時に30cm近い深さまで地面に潜ってしまう事もあり、せっかく来た虫が採集できなくなってしまったりする事もあります。(※ちなみに、フンコロガシタイプは日本にはほとんどいません)

そこで、糞トラップを仕掛ける場合、まず最初にザルやバット等の容器を地面と同じ高さに埋めます。
それにより、糞の下の地面に潜り込んだ虫が、容器より下には潜れないため、採集しやすくなるのです。

(1)穴を掘る
糞トラップ-1

(2)ザルを埋める
糞トラップ-2

この時、ザルやバットが地面より高くなって段差にならないよう、しっかり穴を掘ります。
糞虫の中には飛ぶのが下手なものや、飛べないものもいます。そういった種類の糞虫たちは、歩いて糞に近付こうとしますので、段差があると登れずにトラップに入れない場合があるのです。

さて、容器を埋めたら、いよいよその上に餌となる糞を置きます。

(3)糞を設置する
糞トラップ
※一応、画像をサムネイルサイズにしていますので、見たい方はクリックで。

牛糞を使用する事が多いのですが、場合によっては自分自身のウ○コを使用する事もあり、そういう場合は特に「マイトラップ」「セルフトラップ」等と呼びます。
あまり少量では『香り』も広がらないので、野球ボール大からもう少し多めに、しっかりと盛り付けます(※自糞でやる時には、出せる分だけですが)。
またこの時、糞がザルやバットの中に余裕を持って納まるようにします。
容器ギリギリやはみ出して盛り付けてしまうと、せっかく来た虫が容器より外に穴を掘って潜ってしまい、せっかく容器を埋めた意味がなくなってしまいます。

また、糞は新鮮であればある程良く、畜舎などで糞を分けてもらう場合も出来るだけ新鮮なものを貰うようにします。
乾いてボソボソになったような糞では糞虫はあまり集まらず、出来ればその場で牛が尻から捻り出したばかり のような物が理想。
セルフトラップの場合は、ザルを埋めたその上にしゃがみ込んで“致す”ようにします。

(4)回収
オオセンチコガネなどは昼間、センチコガネはやや夕方寄り、ダイコクコガネなどは夜に活動しますので、狙う虫によって回収する時間を変えます。
早ければ数時間、長ければ1~3日ほど放置し、それから回収します。

回収の際は、スコップや割り箸などでまず上の糞をどかします。
すると、まずいきなり糞の下にいる場合も多いです。
糞トラップ-4

また土の中に潜るだけでなく、糞の中に潜り込んでいるものもいますので、糞もしっかりほぐして中を確認します。
土の中に潜っているものに関してはザルやバットをあけて中を確認するワケですが、センチコガネ類はともかくエンマコガネやダイコクコガネの仲間などは黒いものが多く、土の塊と見分けが付きづらい場合も多いので、一気にひっくり返すのではなく少しずつ土を崩しながら探していきます。
その際、糞を土中に運び込んで食べているものもいますので、土の中から糞が出てきたりします。
直接糞を触りたくない場合は箸や移植ごて(スコップ)などで少しずつ崩していくようにしましょう。

(5)クリーニング
採集した糞虫たちは、全身が土と糞にまみれていますし、お腹の中にも食べた糞が詰まっています。
標本にする場合、それらをいきなり毒ビンに入れてしまうとビンの中は糞まみれの 大変ステキな大惨事 になります。
そこで、採集した糞虫は、まずは濡らしたティッシュをいっぱい詰めたタッパーウェアなどに入れてしばらく生かしておきます。
濡れたティッシュの中を動き回る事で体に付着した糞もかなり落ちますし、食べた糞も消化して排泄します。
ティッシュが汚れたら交換し、2~3日生かしておくのが理想です。

糞トラップ-5

そうして虫がキレイになったら改めて毒ビンに入れ、あとは普通の甲虫と同じ要領で標本にすれば大丈夫です。

南西諸島の危険

当ブログでも度々登場している、奄美大島をはじめとした南西諸島(…代表に沖縄でなく奄美を持ってくるあたりが虫けら屋)
虫好きなら誰もが憧れます。
普段見られないような様々な虫がいて、本当に面白い場所です。

しかしながら、一方で「南西諸島ならではの危険」もあります。
うちの採集記などでは危険もまたネタのひとつとして扱っていますが、決して軽んじているワケではありません。
「笑い話になってる程度だから、大したことないだろう」とは思わないで頂きたいのです。
特に、クワガタなどを狙って夜の山に行くような場合、本土の雑木林に入るのと同じようなつもりで行くと、場合によっては命の危険すらあります。
今回は、そんな危険の中から2つほど紹介。

(1)ハブ
本ハブ
「南西諸島での採集における危険」と言われれば、誰もが最初に思い浮かべるのがハブです。
奄美や沖縄には本ハブヒメハブ、八重山にはサキシマハブ、トカラ(昆虫採集禁止)にはトカラハブが生息しています。更に、一部では持ち込まれたタイワンハブが逃げ出して野生化してしまっている地域もあります。

彼らはいずれも有毒で、特に奄美と沖縄に生息している本ハブは、多くの死者も出しています。
性質も荒く、自分より温度の高いモノに咬み付く習性があり、また驚くと逃げるよりも威嚇姿勢を取ります。
路上などで見掛けてちょっかいを出すと、噛まれる危険もあるワケです。
自身は2月の奄美採集記でもハブを捕まえた写真を公開していますが、載せておいて何ですが、絶対に真似しないで下さい(→写真)。

ハブの毒牙は想像以上に鋭く長く、ちょっとやそっとの装備では防ぎ切れません。
下写真の個体は全長1.3mぐらいの“普通サイズ”のハブでしたが、それでも毒牙は2cm程あり、普通の長靴など容易に貫通してしまいます。
ハブの顔
長靴は、「無いよりマシ」というレベルで、決して万全の防御になどならないのです。

ちなみに、よく「徳之島のハブは木に登り、奄美のハブは地上にいる」なんて話もありますが、これはあくまで『その傾向がある』というだけ。
実際、2012年夏に奄美大島に行った際は、木に登ったハブを2回目撃しています。
別に奄美のハブが木に登れないワケでも、登らないワケでもないのです。
俗説的な生態を妄信すると、返って危険な場合もあります。

恐れるあまり臆病になり過ぎても仕方ないのですが、油断し過ぎるのは危険。本土のマムシとはわけが違います。
…ただしその一方で、その危険性から森が開拓されず、今日まで森が残って来た事を思えば、ハブは森の守り神でもあるワケです。
ハブがいなければ、今頃マルバネクワガタだって開発によって絶滅してしまっていたかもしれないと思うと、一概に害獣とも言い切れません。
人間から見れば危険生物でも、違う面から見れば守り神にもなる。
大切なのは、きちんと知る事です。


(2)夜の森
南西諸島の夜の森に入ろうなんていう人はかなりディープな人だけ……だったんですが、クワガタブームに伴い、マルバネクワガタ採集で森に入り込む人もかなり増えました。
しかし、そんな中で時々あまりにも無知な人がいるようで、近所の雑木林に入るのと同じようなつもりで森に入る人がいます。

ハッキリ言って自殺行為

細かい話は以前に「コンパス・地形図・GPS(→記事)」という記事で書いていますのでそちらをご覧頂きたいのですが、夜の山中、しかも森の中というのは本当に簡単に方角を見失います。
道からわずか5m森の中に入ったら、もう入口は分かりません。
下の画像は、久米島でケブカコフキコガネ探索で入った林内で、四方を撮影したものです(道からわずか10mぐらい)。
久米島林内-四方

どれが出口方向でしょうか?なんてクイズにしてみたくなりますが、正直この写真だけでは撮影した当人(私)でさえ出口分かりません(…「3」だったような気はするけど)。
近所の雑木林なら、迷っても街の明かりや車の音などでだいたい出口方角が分かりますが、南西諸島の山では明かりもなく、場所によっては車もほとんど通りません。
友人からも「以前、道路からわずか10mぐらいの距離なのに出口が分からなくてオロオロした事がある」なんて話も聞いています。

絶対に、「ちょっと入るだけだから」などと軽く考えないで欲しいのです。

景色を覚えながらいけば良いという考えは最も危険。
御自身が「一度見たものはどんな些細な事でも二度と忘れない絶対記憶能力がある」というなら別ですが、虫を探しながらの探索では景色よりも虫に注意が行きがちで、それこそマルバネでも見つけようものなら周囲の景色など注意が全くいかなくなります。
嬉しくなって大木を二周もしたが最後、方角は完全に分からなくなります。

歩くルートを昼間に下見してマークするなり頭に叩き込んで夜に確認しながら進むのがベストですが、そうでなくても、せめて地図とコンパスぐらいは装備して、最低でも「どちらに進めば森から出られるか」だけは把握しておきましょう。
何かというと「自己責任」という言葉が飛び交う御時世ですが、夜の森探索はまさに「自己責任」の世界です。
迷って遭難したら、命の危険にさらされるのは自分自身 だという事をしっかり自覚しておきましょう。


ハブ夜の森、どちらも恐れ過ぎては何も出来ませんが、一方で決して侮って良いものではありません。
今回はちょっとしつこいぐらいに「危険」「危険」と言いましたが、それぐらいのつもりでいて良いと思います。

探索は、しっかりと調べ、十分な準備を整え自己責任で行いましょう。

コットンパフ

以前に紹介した標本アイテムタトウ(→記事)。
旅先で採集した虫の一時保管や、小さな虫はこのまま展足まで出来る、甲虫屋やカメムシ屋(→虫屋とは)には必須アイテム。
そんな便利なタトウ、実は私は大小2種類を作って使い分けています。

タトウ大小

大タトウの方は、クワガタなど大型の虫を多数一時保管しておくため。
小タトウは、中~小型の虫の一時保管の他に、小型種の展足にも使います。
テントウムシやコルリクワガタなど小さな虫は、このタトウで展足も行い、乾燥したら台紙に貼り付けて標本完成となります(→小型甲虫の標本の作り方)。

しかし、実は普通に売られているカット綿の多くは、表面がわりと毛羽(けば)立っており、小さな虫を展足しようとするとフ節や触角などが不要に引っ掛かって案外やりづらく、更に乾燥後にマウントする際にもまたツメが引っ掛かってフ節がポキッ!…なんてコトも。
そんなこんなで虫屋さん達は、表面のなだらかなカット綿を探したり、自分で色々工夫したりしているワケですが、そんな時に意外と使えるアイテムがこれ、コットンパフ
コットンパフ箱

女性が化粧水などを肌につけるのに使うもので、その表面は市販のカット綿より遥かに滑らかに作られています。
…まぁ、顔につけることが多いので、当然と言えば当然ですね。

コットンパフ

パフの大きさはだいたい5×6cmぐらいのものが多いですが、メーカーによって少しずつ異なります。
私が愛用している「綿物語」という商品はサイズがやや大きくて5×8cmあり、これを百円ショップの習字用半紙を半分に切ったもので包んでいます。
だいたい1箱にパフが100枚ぐらい入って300~400円ぐらいなので、カット綿よりは割高ですがそれでも大した金額ではありません。
また、パフはそのまま1枚を使うのは勿体ないので薄く半分に裂いて2枚にして使えば、1箱で200枚ぐらいのタトウが作れます。

小さな虫の展足の際、カット綿の毛羽立ちに困っていたら、ぜひ一度お試しあれ。








※余談ですが、この愛用の「綿物語」、一時期かなり品薄になって手に入らなかった時があり、“もしやメーカーが生産中止しちゃったのか?”とか思って、ネットでやっと売っているのを見つけて10箱まとめて注文しまして。
なので、もう数十年は買わなくて良いだろってぐらい家にコットンパフが備蓄してあったりします(しかも虫用)。
コットンパフ大人買い
…ま、腐るモンじゃないから良いですけど(笑)
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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