気になる検索キーワード

普段はブログ記事のリクエストを受けたりはしないのですが、当ブログへ辿り着いた検索ワードの中で比較的頻度が高く、また気になったものがいくつかありましたので、今回は番外編でそれを記事にしてみました。
当ブログは昆虫ブログなので、辿り着くワードも昆虫系のモノがほとんどです。
その中でも特に気になったワードは以下の3つ。

・女王蜂は刺すか?
・クワガタ 採集ポイント
・「○○は××か?」という質問文


※ちなみに、分かるのはキーワードのみで、「誰かどのキーワードで来たか」「訪問者の連絡先」等は全く分かりません ので、キーワードから個々にご連絡してお返事したりは出来ませんので悪しからず。


【(1) 女王蜂は刺すか?】
「刺すのは働き蜂のみ」「女王蜂 刺さない」などのワードも意味は同様と思いますが、女王蜂も刺します。
これは勘違いしていると大変危険なので、主にこれにお応えするためにこの記事は書いています。
以前、「オオスズメバチの雄」という記事(→記事)で書きましたが、蜂の毒針というのは産卵管が進化の過程で変化したもので、雄蜂は針を持っていません。
しかし、女王蜂は毒針を持っています
「産卵管が変化した」という事から、実際に産卵をする女王蜂は産卵管のままで毒針になっていないと勘違いされている可能性がありますが、スズメバチなどはもはや毒針は完全に毒針に特化し、卵は別の所から産む形になっています。
また、スズメバチなどは女王蜂と働き蜂は体格と卵巣の発達以外にほとんど違いがありません。
つまり、女王蜂も毒針で刺すことが出来るのです
女王蜂の毒針
…ただし、働き蜂に比べて女王蜂の気性は大人しく、襲ってくる事は滅多にありません。
これは、「働き蜂は自分が死んでも巣や餌場が守れれば良し」なのに対し、「女王蜂は自分が死ねば巣が終わる」ため保身を第一に考えるからだろうと思われます。
ですので、4月~6月に見られる巨大な女王蜂は見た目に恐ろしいですが、実際は危険性は低く、こちらが手出ししない限り滅多に襲っては来ません。
ただし、あくまで“滅多に”であって“全く刺さないワケではない”ので、遊び半分で手を出したりはしないようにしましょう。


【(2) ○○県 クワガタ採集 ポイント】
夏になると各所のネット質問板などでも同様の質問をされる方もいますが…

…残念ながら、このテの情報をネット上で晒している方はほとんどいません。
山梨県韮崎市のような有名ポイントはともかく、個人で見つけたような場所は市町村単位すら公開しない事も珍しくありません。
クワガタの採集ポイントというのは、知っている人からすれば「宝の山」か「金鉱」です。
しかし、その宝は有限なのです。
一人で入れば年間100頭採れるポイントも、ネットで場所を書けば数十人単位で人が来てしまいます。
そうなれば自分が採れる数は数頭か、下手に自分の直前にでも入られれば0頭になってしまいます。
そして年に1~2頭しか採れないような超特大個体を、場所を公開したせいで他の人に採られてしまったら…?
その上、多くの採集者が入るようになればゴミを投棄していったり、樹皮やウロを破壊するようなマナーの無い方も増えていき、ポイントは荒れていきます。
残念ながら、インターネットなどで不特定多数にポイントを公開することに何のメリットもないのです。

そして、そういうポイントというのは個々人が何度もボーズ(成果ゼロ)を繰り返しながらやっと見つけたポイントであり、そこに辿り着くまでの費用・経験は計りしれません。
「ただ場所を教えるだけでしょ」というのは、「その苦労をしたくないから美味しい所だけタダでください」というようなもの。

まずは、御自身でクワガタの生態(どういう環境にいるか・どういう時間帯にいるか、等)を勉強して、探してみて下さい。
そうして自力で採集できたクワガタというのは、例え小さな個体でも本当に嬉しいものです。
成果が一番なのは確かですが、そこまでの過程もまた楽しんで頂けたらと思います。


【(3) 「○○は××か?」という質問文】
キーワード検索というのは質問箱ではないので、質問を入れて検索しても返答がHitするワケではありません。
なので、「ミヤマクワガタはどうやったら採れるか?」と検索に対して「こうすれば採れます」というページがHitするというワケではないのです。
キーワード検索は、入力された単語や文章そのもの をネット上で探すだけです。
さりとて、Q&A形式でわざわざ書いているページというのは滅多にありません。
なので、例えばミヤマクワガタの採り方を調べたいのであれば、「ミヤマクワガタ 採集 方法」など複数キーワードで検索をかけます。そうすれば、単語単位でネット上で検索されますので、例えば

ミヤマクワガタ採集するには、○○な環境が良く、また××するという方法もあります。”

…なんていう説明文章を載せているようなページが引っ掛かってくるワケです。
また複数ワードで検索する場合は、ワードとワードの間に空白(スペース)を入れるようにします。
キーワード検索は、自分が知りたい質問そのものではなく、探しているようなページがどういう言葉を書いていそうか を考えて単語を入れるとより効率的に探す事が出来るようになります。



…あ、ちなみに、昆虫採集を 採取 と書いてあるのも地味に気になります。
基本的に、昆虫の場合は「採集」を使って頂きたいな、と。


山梨でオオクワガタが捕れる場所 ミヤマクワガタ採れるところ オオクワガタ山梨ポイント オオクワガタ採集ポイント 韮崎市 採取場所 採集場所 採集ポイント クワガタポイント クワガタ採集 クワガタ採取 どこで採れる 採れる場所 取れる場所 採集スポット 採取ポイント クワガタが採れる場所 オオクワポイント クワガタスポット 毒針 スズメバチ できるか? 刺すか? どこにいるか?クワガタ虫は飛行機に持ってのれるの? 青山通りのクオール薬局で酢酸エチルは買えるか? オオクワガタ山梨県で採集できるところ
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孵っちゃった…

6月22日、朝。
小用したさに目を覚まし、ふとタガメの卵塊を入れたプラケースに違和感を感じで近付いてみたところ…















タガメ孵化
ぎょへえ!
孵っちゃった! Σ(゚Д゚;)


足場を入れておかなかったせいで、早々に数頭が溺死してしまったらしいが…
それを除いても数十頭の幼虫がワチャワチャと…。

…いや……えっと……

とりあえず、足場代わりの木片を突っ込み、少しでも幼虫が落ち付けるようにする。

…あー……


どうしよう。

…正直、水路整備で産卵された枯草ごとぶっこ抜かれて3時間も水に浸かっていた卵だったんで、「どうせ死んでるだろ」とか思っていたワケで、『死んでたら、そのまま標本箱に入れよう』とか思っていたワケで、ぶっちゃけ孵化する方が予定外だったりするワケで…。

と、とりあえず、釣り具や屋が開いたら足場用の水草を買ってこよう。
そんで、里子に出すことも含めて考えよう。

栃木タガメ探訪

正直、出発の直前まで悩んだ。
奥多摩に行くか、栃木に行くか。幻のキンカメを探すか、タガメの卵を探すか。

…が、結局天気予報があまり良くない(奥多摩:ドン曇り/栃木:曇時々小雨)ことからキンカメはかなり活性が落ちて、ただでさえ幻なのに尚更探しづらいと判断し、6月18日の深夜1時頃に家を出発した。

~今回、1回でまとめたらかなり長くなってしまったので、お時間のある時にのんびり読んで頂けたらと思います。~

東北自動車道を快調に飛ばし、途中の上河内SAでETC専用ICに灯火が点いていたのでちょっと見ていたらガムシ(ナミガムシ)が落ちており、せっかくなので拾う。で、他にも何か落ちていないかと見回っていたら、ICのゲートの所で
『すみまーせん、お客さん』
いきなりスピーカーから飛び止められる。何かと思ったら、
『センサーがあるので、歩く時は気を付けて下さい』
と。
…ありゃ、失礼しました。
スピーカーに向かって謝ってから、再びポイントへ向かった。

現地に着いて橋の灯火を見に行ってみると、コガネムシ(ナミコガネムシ)がポロポロ落ちている。
橋の灯火の昆虫たち
いつもは秋にしか来ていなかったので、こんなにコガネムシが来るとは知らなかった。
…と、車に轢かれた1頭に違和感を感じて見てみれば、

コガネムシ赤
赤ぁぁぁあッ!
…コガネムシは通常、緑の美しい金属光沢をもっているが、ごく稀に赤くなる個体がいる。
実は自分も赤色個体を見るのはこれが初めてで……なんでレアなのに限って轢かれてんだよ!!

翌朝、まずは個体確認をと思い、一番確率の高そうな水路をガサガサ(水の中に網を入れて水草などをガサガサやって水生昆虫などを狙う)する。
タガメ水路
秋だと水田の水が抜かれた後なので大きな水路の残り水などに入っていることが多いが、田植え時期の今は大きな水路はドウドウと水が流れており、とてもタガメが生活できる状態ではない。
なので、草が生えて淀んだ小さな水路を狙う。
オタマジャクシやコオイムシがいくつも網に入る中、虎島模様の小さな虫が入る。
タガメ幼虫
一緒に写っているオタマジャクシとの比較でもかなり小さい事が分かるが、実際の大きさは1cmぐらい。

…実はこれ、タガメの若齢幼虫。

同じ幼虫でも成長するとこの模様は消えてしまうのだが、初期の幼虫にはこんな模様があるのだ。
良く似たコオイムシの幼虫(写真右下)にはこの模様はないので、小さい幼虫でも見分けは簡単。
更にガサガサを続けると、水路の一番端の辺りで大きなのがゴロンと網に転がり込む。

タガメ成虫
タガメの成虫だ。
サイズからすると♂のようだが、後で要確認。

さて、とりあえず成虫を確認することが出来たので、次の段階へ。
タガメとは「田亀」であり、せっかくなら水田にいる個体を探したい。“水路ガメ”ではなく“田ガメ”を。
…だが、水路と違って水田は周囲一帯に広がっており、何処をどう探せば良いやらサッパリである。
特に水田の中の方は探しようがないので畦を壊さぬように慎重に歩きながら怪しい場所に網を入れてみるが、やはり簡単には見つからない。
空梅雨のせいか中には水のない水田もあるので、ある程度の水深がある水田を狙って1枚ずつ丁寧に周囲を回りながら探していく。

そうして2時間ぐらい探したところで、水に沈んだヨモギの株をそっとどかしたところ、ようやくその下に隠れたタガメを発見!

タガメ田ガメ
これぞ正真正銘の“田ガメ”だ。
ちょっと遊んで水中写真なんかも撮ってみたが、コンデジな上にやり方がチャチなのと水の透明度が低いのとで、これが精一杯。
タガメ水中写真

さて、それでは今回の最大の目的であるタガメの卵探しに入る。
まだイネは小さく、タガメが産卵できる程の強度はない。だが、既に幼虫がいるという事は何処かに産卵しているという事だ。
一体何処に…?
多少とも育っているイネの株や用途不明の細い杭などを丹念に見ていくが、卵はおろか成虫・幼虫の姿もない。
コオイムシ・マルガタゲンゴロウ・コシマゲンゴロウなどは見られるが、肝心のタガメの姿はない。

昼を挟んで探索を続けること数時間、草が生えて水が淀んだ水路の中に立ち枯れた草に………それを見つけた。

「あった!!」
タガメ卵塊
一瞬スルーしそうになったものの、よくよく見れば小さな粒には独特の縞模様。
間違いない、タガメの卵だ!
よくよく見れば、下の水面下にガードの♂の姿もある。

これは、夜になれば卵塊ガードをする♂を野外で見られる…!

しばし探索を続け、やがて辺りが薄暗くなってきた頃に一度様子を見ようと卵塊を見つけた近くまで行ってみると、……ポイントのまさにその場所でワゴンが停まり、2人組が水路で何かしている。

「え…」
物凄く嫌な予感。

…だが、とりあえずは晩飯を買いに行く事にする。
そうして不安を抱えつつ晩飯を済ませ、やがて日も落ちて辺りもすっかり暗くなった頃に再びその場所に行ってみると、ワゴンはいなくなっていた。
嫌な予感を抱きつつも期待を込めてその場所に行ってみると…


卵塊が枯れ茎ごとぶっこ抜かれてる…!

無残に引き抜かれ、水に浸かったまま水路の中に浮かぶ卵塊。
そして、その近くにでまるで呆然と佇んでいるかのようなタガメの成虫。
タガメの心情など分かるハズもないのだが、その姿はまるで
「俺は…この卵を守っていたハズだったのに…」
とでも言っているかのようで…。

最初、卵塊が見つからなかったため採集業者でも来て持って行ってしまったのかとも思ったが、そうではなく、どうやら耕作のための水路整備らしかった。
草が生えて流れが淀んでしまった水路を、草を抜いてキチンと流れるようにする。
そう思って見てみれば、辺りにあった他の水路内の草も引き抜かれている。
耕作用の水路整備となれば、草を抜かれても仕方がない。

しかし…それにしたって…何て最悪なタイミングだ…

ガックリとうなだれるしかなかった。

現在住んでいる埼玉からこのポイントまでは、極端に遠いとまでは言わないものの気軽に来られる距離でもない。
今回の様子からするに産卵シーズンはまだしばらく続きそうではあるが、今シーズン中にもう一度来ようという気にはなれない。
来年以降に改めて挑戦するしかない。
…幸か不幸か、産卵時期はだいたい分かったし、もう少し遅めに来れば卵塊ももう少し見つけられそうな気もする。
今一度チャレンジして、今度こそ卵塊をガードする♂の写真を狙ってみよう。


ちなみに今回見つけたタガメ成虫は全部で7頭。
数よりも条件(水田の中とか卵とか)で探していたので、成虫の個体数目的で探せばもう少し見つけられたとは思うが、まぁ十分な数である。
自分用と知人へのお土産用で2ペアをお持ち帰りし、他3頭はリリースもしくは採集せずにスルーしてきた。



~オマケ~
雨乞いアマガエル

酢酸エチルを持ち運ぶ

今回は、酢酸エチル(→記事)を常用している虫屋さん向けのアイテム。

虫屋さんは昆虫採集のために離島などに遠征に行く場合も多いワケですが、数日以上の長期遠征となると毒ビンの中の酢酸エチルが揮発しきってなくなってしまう事も多々あります。
そんな時、予備の酢酸エチルはどうやって持ち運んでいますでしょうか?

さすがに500ml瓶をそのまま持って行く方は少ない(※調査などで大量に使う方はこの瓶で持って行きますが)と思いますが、ではどうやって持ち歩くか。
…私自身は小瓶などに入れて持って行く事が多いのですが、ある方から教わった方法がかなり 目から鱗 だったのでご紹介。

それが、この小瓶
酢エチ小瓶

薬局で売っているカット綿を1/8ぐらいにカットして小瓶に入るだけ詰め込んで、
カット綿切る
ヒタヒタになるぐらい酢酸エチルを注ぎます。
小瓶は中蓋付きのモノの方が隙間からこぼれる心配もないのでGood
酢エチ小瓶中蓋

あとは、必要な時にピンセットで綿を一切れ取り出して毒ビンに入れるだけ。
いちいち注意しながら液体を注ぎ込む必要がなく、簡単な上に「入れ過ぎた!」とか「こぼした!」とかいう心配もない。
作業が短時間で済むので間違って毒ビンから虫が逃げ出す心配も少なく、しかも綿切れは小瓶で20枚以上入るので小さくても使い勝手十分、3~4日程度の旅行なら十分にもちます。

また、毒ビンだけでなく、採集した虫をタトウに上げるまでの一時保管の際も、チャックビニールに入れてこの綿を一切れ入れておけばOK.
虫の乾燥を防ぎ、かつ酢酸エチルなので防腐効果もある。
虫がたくさんいて綿一切れで心配なら、2~3片入れておけばOKと量の調節も簡単。

酢エチ綿使う

既にこの方法を使っている方もいらっしゃるかと思いますが、もしご存知なければ一度お試しあれ。
ビックリするぐらい便利です。



※ただし、薬品としての正式な保管方法ではないので、あくまで運搬用 で保管には向かないものと思われますのでご注意下さい。

地元産ヒラタ

6月12日(水)
昨夜からの雨は午前中に止み、午後からはずっと曇り空ながら雨は降らず。
夕方には道もだいぶ乾いてきたので、ちょっとご近場ポイントのコカブトムシ(→記事)を探索に行ってみた。

しかし、林の中はまだだいぶ濡れており、コカブトムシの姿は見当たらない…
…と思いきや、夏によくカブトムシやノコギリクワガタのつくクヌギの根元を見たところ、小さめのクワガタの姿。
コクワ…と思いきや、太い。

「ヒラタッ!!」
地元産ヒラタ♂
…慌てて引っ掴んだ。
まさかの地元産 ヒラタクワガタ

生息しているだろうとは思っていたが、採れる望みはかなり薄かった。
何度か狙ってバナナトラップを掛けてみた事もあったが、来たのはカブトムシとコクワガタのみ。

それが、まさかこんなお気軽な探索で採れるとは…。

37mmと小さな♂ではあったが、予想外の大金星であった。

静岡~長野~山梨プチ遠征

昨年も行った静岡のニシキキンカメムシ(→静岡プチ遠征)。
その話をむし社さんで話したところ、昆虫写真家の山口さんが「来年は一緒に行こうよ」ということで、2人で行けば移動費も半分になるしという事で、今年は2人で行く事にした。

6月2日(日)の夜、21時過ぎに自宅を出る。
途中で山口さんと合流して、そのまま東名・第二東名高速へ。自分がハンドルを握り、仮面ライダー(昭和シリーズ)を全開で歌いながら 高速をひた走る。

さて夜中のうちに現地に到着し、明るくなるまでしばし仮眠。…山口さんは用意よろしくテントと寝袋を持参しており、小さな草っぱらに車を駐めて自分は車中泊。
明るくなり、朝食調達の前にとりあえずキンカメを確認しに行く。

…が、どうも昨年に比べて個体数が少ないようで、なかなか見つからない。
昨年は比較的簡単に見つかったのだが、同じ場所のツゲ畑を探すがナカナカ姿が見えない。
「誰かが先にさらっちゃったか?」なんて話をしながら探すうち、ようやく数頭を見つける。

ニシキキンカメ(1)
ニシキキンカメムシ。相変わらず美しいカメムシだ。
煌びやかさでは南西諸島のナナホシキンカメムシ(→記事)などが勝るかもしれないが、雅さでは日本一の美しいカメムシだと思う。
まさに (にしき) のカメムシである。
とりあえず数頭が見つかったので、朝食を調達しにしばらく走ってコンビニへ。
さっさと朝食を済ませると再び元の場所に戻り、本格的に探す。自分は毒ビンと採集ケース(生き虫用)を持ち、山口さんはカメラを持ち。
…知人にも数人カメラ好きな人がいるが、ディフューザーひとつとっても人それぞれ工夫があるんだぁ…と思う。

数頭を見つけると目も慣れてきたか、徐々にキンカメの姿が見つかるようになってくる。
キンカメムシの仲間は標本にすると必ずと言って良いほど色が変わってしまい、生きている時の美しい色合いは残らない。
今回、なんとか少しでも生きている時に近い色を残せないものかといくつかの方法を試してみるため、毒ビンに入れるだけでなく生きたままの個体も確保する。
更に、前回何頭もの個体をひとつのケースに入れておいたら触角などが切れてしまったため、今回は1~2頭ずつ個別にケースに入れていく。
…採集したもの、しなかったもの、併せて30頭ぐらいは見つかっただろうか。
昨年は40~50頭は見つけたのでそれに比べればだいぶ少ないが、まぁ採集&撮影には十分な数だ。

そうしてある程度の数を採集すると、自分もコンデジを持ち出して撮影モードに。
ニシキキンカメ(2)

昆虫のような小さな被写体を撮影する場合、昼間でもフラッシュ(ストロボ)を焚いた方が撮影しやすいのだが、しかしキンカメムシやタマムシなど金属光沢をもつ虫はフラッシュを焚くと変な色に写ってしまう。これは、この金属光沢が実際の色ではなく細かな表面構造によって光を乱反射して作り出す幻の色であるためで、強い光を当てることで普通と異なる乱反射が起き、変な色になってしまうのだ。そのため、基本的に自然光で撮影しなくてはいけない。(…そのうちまた、コンデジ撮影記事で書こう)
しかし、金属光沢は強い直射日光下では、肉眼で見たままの色には写真に写らない。
以前にspaticaさんからお聞きしたのだが、キラキラした金属光沢をもつ虫の場合、直射日光よりも薄曇りぐらいの柔らかな光が良いらしい。
実際、ニシキキンカメで撮り比べてみるとこんな感じ。
ニシキキンカメ(光)
どちらもキレイではあるが、直射日光だとギラギラ輝き、薄曇りの方が実際の肉眼で見た色合いに近い。

午前中いっぱい採集&撮影をして、自分の方はだいぶお腹いっぱいになってきたので捕虫網を組み立てて付近を歩いてみる。

クリの花
するとクリの花がだいぶ開いており、ちょっとガサガサしてみたらエライ数のヒメアシナガコガネが入った。網の底で数十頭の黄色い小さなコガネムシがワサワサと蠢いている…。
それに混じってハナムグリ・コアオハナムグリ・クロハナムグリも入り、更にホソハナカミキリも1頭。
あまり珍しい虫は入らなかったが、久しぶりにクリの花掬いをやった気がする。

さて少しばかり日が傾き始める頃、そろそろ移動しましょうかという事になる。
さて山口さんも明日もお休みとのことで、じゃあ明日はどうしましょうか、と。
山口さんのご希望で長野県某所の某シジミを狙ってみようという事になり、夜中のうちに移動を掛ける。
ここからそのポイントまではかなり遠く、夜中に現地入りとまでは言わないまでも距離を稼いでおかなくてはいけない。

で、夜は山中の無人駅で過ごす。
…これがまた雰囲気抜群な駅で、周囲に家は数軒のみ、あとは森に囲まれて他に明かりもなく、ホームと待合室のみが闇の中に浮かび上がる。
無人駅

なんていうか、タマラナイ!
このいかにも“ミヤマクワガタが飛んできそう”な雰囲気。
…ま、結局この夜はコクワ2頭のみでミヤマは飛んで来なかったのだが。

今でこそ70mmOVERもある程度採れるようにはなったが、以前は大型個体はおろかミヤマ自体もナカナカお目にかかれず、♀の1頭に喜び、小さな♂に大喜び、65mmが採れようものなら狂喜乱舞していた。
今でもその気持ちは自分の中に残っており、やっぱり野外で見るミヤマクワガタには格別の想いがある。


さて日も明けて6月4日は虫(ムシ)の日、…残念ながら某シジミは見つける事が出来ず、午後はそこから更に足を伸ばして長野県のナミゲンゴロウが採れるというポイントへ向かう。
山裾の斜面に作られた水田はまだ田植え前で、1枚だけ水の入った池を見つける。
ゲンゴロウ池

これは可能性高いんじゃないかと山口さんと覗き込むと、「いた。」との声。
“おおおッ!”と行ってみれば、確かに枯草の間を泳ぐ大きなゲンゴロウの姿!!!!
泳ぐナミゲンゴロウ

おおおおおっ!
スバラシイ!


ゲンゴロウは夜の方が活発に活動するようだが、昼間でも案外普通に泳いでいる。
そのため、個体数の多い場所では池を覗き込んでいると泳いでいるゲンゴロウが見つかる事も多い。
ここではゲンゴロウの他、この池の周囲でギンヤンマ、ウスバシロチョウ、キンイロジョウカイなんかも見られ、なかなかに気持ちの良い池であった。
…それにしても、こんなに普通にナミゲンゴロウが泳いでいる風景、本当に素晴らしい。

長野まで出たということで帰りは中央高速に乗……らず、下道でのんびりと甲州街道。
途中の山梨県韮崎市辺りででちょっとクロツバメシジミなんぞ撮影したりしながら帰ってきた。
クロツバメシジミ

虫屋さん(→虫屋とは)は6月4日の「虫の日ラベル」で何かしら採集する事が多いが、虫けら屋にとって今年の虫の日とそのイブは素晴らしく中味の詰まった採集となった。

改めて、ご一緒して頂いた山口さんにも感謝。




~~~~~~

…いやはや、今回のプチ遠征は色々と中身が詰まっていて、かなり圧し縮めないと1回で収まらない内容でした。
やっぱり情報を持っている方と一緒に行くと全然違いますね。
道中、山口さんはタガメに興味深々でしたので、もしかすると次回は夏に栃木辺りにタガメ採集…?
まだ分かりませんが。
自分もタガメは秋に行って水路に残っている個体を採集する事が多く、“田んぼにいる個体”を見つけたのは一度だけ。
一度ぐらいは夏の産卵期に行って卵を守っている♂の姿を見てみたいとは思っていますので、もしかすると実現するかも…?
ではでは、今回はこの辺で。

スプリングネット枠

久々に基本道具の紹介です。

昆虫採集において、捕虫網は基本中の基本アイテム。
安い物なら100円ショップでも手に入りますが、本格的に採集をするのならもう少し良い物を使いたい。
そこで、以前紹介した志賀昆蟲普及社(→記事)の「スプリングネット枠」をご紹介。

本格的な捕虫網になると、100円ショップやデパートで市販されている物と異なり、「柄」「網枠」「ネット」とそれぞれ別パーツで販売されています。
これは、「網が破れた」「枠が壊れた」など個々の部分が破損してもそこだけ交換してまた使うためです。
本格的な網となると価格もそれなりに高価ですので、パーツの破損だけで全部買い換えていたら大変です。

そのパーツの中の「網枠」にも、これもまたいくつか種類があります。
そんな中から、今回はスプリングネット枠という物をご紹介します(※ネットは別売です)。
スプリングネット枠
…使い古しなので、どえりゃあキッタナイ網ですが、キニシナイ
新品だったら真っ白ですよ、ええモチロン(笑)

枠が幅広のバネ金属で作られているため、その性質を利用して右のように小さく畳む事ができる便利アイテムです。
嵩張る網枠が移動の際はザックのポケットなどにスッポリ収まってしまうので持ち運びにもとても便利で、広げれば十分な口径の網になります。
市販品は口径が30cm,36cm,42cm,50cmと4種類がありますが、この枠を使うなら36cmか42cmあたりがオススメ。
口径はある程度大きい方が当然採集効率は良くなりますが、バネ枠という性質上とどうしても網を振ると“たゆむ”ため、あまり大きい口径は少々使いにくくなります。
個人的にはバネ枠なら36cm径が一番良いと思うのですが、42cm径を使う人も多いですね。
もっと大きな50cm径などを使いたい場合は、スプリング枠ではなくもっとしっかりした四折枠などをオススメします。

…さてこのスプリング枠、小さく畳めて便利なのですが、ひとつ大きな問題があります。

実は畳み方にコツがあり、慣れないと畳めない のです。

そこで今回は、そのたたみ方を紹介したいと思います。
まずは動画で。



…で、動画だけだと分かりにくいので、順番に解説していきましょう。

(1)網枠の両端を持つ
スプリング枠のたたみ方-1
持つのは左右でも上下でも、輪の両端であればOK。
この時、手は順手と逆手にする。捻りながら畳むので、順手同士だとかなりやりにくい。
利き腕側は順手(画像だと右手)に持ち、反対側は手の甲が上に来るように逆手で持つ。

(2)網枠を捻る
スプリング枠のたたみ方-2
左右から押し縮めながら、逆手で持った方を奥向きに捻っていく。左手が逆手から捻って順手の向きになっているのが分かるだろうか。途中で、ちょうど馬の鞍のような形になる。

(3)更に縮めつつ捻る
スプリング枠のたたみ方-3
ここが分かりにくいのだが、鞍型となった時点で一番低い場所(赤マル)同士が重なって交差する。同時に頂点部分(黄色マル)も重なっていく。

(4)更にたたむ
スプリング枠のたたみ方-4
3つの輪になって重なるように、更に捻りながら押し縮めていく。

(5)完成
スプリング枠のたたみ方-6
最後に垂れているネット部分を巻いて、完成。

…多分、一度では覚えられないと思います。
自分も何度も四苦八苦しながらやっていた記憶がありますので、何度も練習して体に覚えさせるしかありません。
頭の中で考えながらやっていると混乱しますので、手の捻りなど感覚で覚えていくのが一番だと思います。
自転車の乗り方と同じで、一度体が覚えてしまえばあとは簡単です。

また、開く時はバネが弾けて勢いよく広がりますので、顔の近くでは広げないようにしましょう。
思わぬケガをする恐れがあります。
…バネが弾けてぶつかれば痛いのは分かり切った事ですので、間違っても 「危険だ」とかメーカーにクレームを付けたりしない ようにしましょうね(笑)




網のたたみ方 網の畳み方 網がたためない
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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