オオスズメバチの狩り

先日…森の中を歩いていた時、オオスズメバチの姿を見つけた。
採集しよう(→スズメバチの採り方講座)と思うのだが、藪のあたりで草が少々邪魔だ。
捕虫網で小突いて飛び上がらせて、そこを掬い採ろうと思って少しちょっかいを出すのだが、反応が悪い。
全く飛ぼうとしないのだ。

何かおかしいな…と思って、よくよく藪を覗き込んでみたところ、衝撃の姿が目に飛び込んできた。









オオスズメバチの狩り01

オ…オオカマキリをハント(狩り)してる…!!

網で小突いても反応しなかったのは、オオカマキリを狩るのに一生懸命になっていたからだった。
…確かに、オオスズメバチはカマキリを狩ることもあると話には聞いていたが、まさかその現場を目撃する事になるとは思ってもみなかった。

この時点でオオカマキリはまだ生きており、オオスズメバチの牙から逃れようと必死にもがいていた。しかし、オオスズメバチは容赦なくカマキリの首(前胸)に咬みつき、噛み砕いていく。そうするうち、次第にカマキリの動きは鈍くなり、抵抗はやがて弱々しい脚の動きだけになっていく。

…昆虫は首から背中に掛けて神経節が集中しており、そこを破壊されると一気に弱って動けなくなる。
オオスズメバチも、それを知った上でカマキリの首に集中的に攻撃しているのだろうか。

やがてカマキリの抵抗がほとんどなくなると、今度は柔らかい腹部を噛み砕き始めた。
オオスズメバチの狩り02

中脚・後脚の筋肉や卵など一番栄養価の高いものが詰まっている部分…という事か。
首の部分は既に噛み砕かれてグズグズになっている。
まだカマキリの脚は僅かに動いているが、まさに“虫の息”


恐ろしい捕食者であるハズのオオカマキリでさえ、油断をすれば時として獲物にされてしまう。
食うか、食われるか。
昆虫達のいる世界は、かくも過酷な生存競争の世界なのかと改めて驚かされた出来事であった。




…さて、次回からようやく「奄美大島採集記2013秋」の再開です。
色々あった奄美大島、順次載せていきたいと思います。
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インセクトフェア終了

インセクトフェアが終了し、帰宅致しました。
いやぁ…荷物が重かった(笑)

今回、標本教室の宣伝を兼ねて初めて大手町のフェアに出展し、多くの方から「ブログ見ています」とのお声掛けを頂きました。
本当にありがとうございます。

また標本教室のチラシも40枚ぐらいは持っていって頂けたので、その方々の中から少しでも「自分で標本を作ってみたい」と教室に御参加頂けたら、とても嬉しいです。
…って、そのためにはまず次回の標本教室の予定を早く決めなきゃですね(汗)


本日、当ブースにお立ち寄り頂きました皆様にお礼申し上げます。
今後ともよろしくお願い致します。



…さて、支度してすぐに別の用事で出掛けなくては…(^^;

フェア近し

いよいよ年に一度の虫屋の大イベント・インセクトフェアが間近に迫ってきましたね(→第65回 インセクトフェア(大手町)
…あ、採集記をお待ち頂いている方には申し訳ないのですが、フェア前後という事で今しばらくお待ち下さい。

さて、私も今年は1卓出展するので、準備に追われています。
…まぁ、標本の販売はしないので、何箱も販売用の箱を作る方と比べたら遥かに楽な準備だとは思いますが、標本教室の宣伝を兼ねて展足実演をする準備と、少しでも卓代(1卓7,000円)の足しにするため昆虫標本以外で少し販売を予定しています。

ビーズ細工

…とは言え、今回の出展はあくまで宣伝が目的であって、当日の“儲け”はあまり考えていないので、販売の方はさほど大々的には行いません。ですので、虫けら屋ブースにお立ち寄り頂いたからと言って本気で「何か買ってけ」とは言いませんので、ぜひお気軽にお立ち寄り下さい。
…あ、でもとりあえず お約束「何か買ってって下さい」とは言うかもしれませんので、笑って流して下さい(笑)

大手町インセクトフェアは、受付で入場料を払うと会場内の出店者マップを貰えます。
私は「むしけら屋」という名前で(「虫」が平仮名になってます)マップに出ていますので、出展スペースについてはそのマップをご覧下さい。


…ちなみに、今日現在まで「あの虫見てみたい」とか「この標本を見たいです」とかいうご要望は頂いていないので、特に標本教室宣伝見本用以外の虫は持っていかなくても大丈夫そうですかね…?


ではでは、23日に、お会いできる方はお会いしましょう。
楽しみにしております!

奄美大島採集記2013秋~その1~

【(残念ながら)奄美大島のアマミマルバネクワガタ・アマミシカクワガタ・アマミミヤマクワガタは2013年10月より条例により採集禁止になりました。詳しくはリンク先をご参照下さい。→奄美大島の採集禁止について




今年の秋は久しぶりに秋の奄美に行きたい…と思いつつも、お金もなく、かなりギリギリまで悩んでいた。
しかし、良い話・悪い話と色々飛び込んでくる中、やはり「今年行かねば!」と思い、慌てて便を手配した。

さて出発を9月3日と定めたは良いが、出発が近付くにつれ、天気図にはイヤな影が…


台風湧きました!(゚∀゚)!

しかも足が遅く、自分が奄美に行く3日に最接近とかいう 嫌がらせ
9月3日天気図
※日本気象協会HPから頂きました

出発当日、皮肉にも晴天に恵まれた羽田空港に着くと、電光掲示板には「悪天候の場合は、羽田空港に引き返すか、鹿児島空港に行き先変更になる場合があります」とか出ている。

マテマテマテマテ
それ困る。
超困る。

とりあえず羽田空港は天気が良いので離陸は確実だが、奄美に着陸できるか分かりません、という状況。
空港に付いて早々、胃がギュウギュウと押し縮められるような気分。
預け荷物が重量オーバーで2,100円も超過料金を取られるが、それよりも飛んでくれ、着いてくれ。
搭乗時間になって飛行機に乗り込むも、いつものように“意気揚々”といかず、座席に着いてもひたすら「着いてくれ…着いてくれ…」と祈るばかり。
飛行機は一気に加速し、やがて空へと舞い上がる。

とりあえず、準備のためにロクに寝ていないので少しでも体力回復のために寝ておくが、気分は晴れない。
やがて着陸予定時刻と思われる頃合いにふと目を覚ますが、飛行機はまだ上空を飛行している。
窓から下を覗くが、眼下に島は見えない。

…と、妙なことに気付く。

飛行機が、やけに左にばかり曲がっている。
進んでは左、進んでは左、進んでは左……どう考えても、まともに航路を飛んでいるようには思えない。
訝しがっていると、やがて機内アナウンスが流れる。
『現在、奄美空港上空に雷雲があり、まったく着陸できない状況で、奄美大島の北東○kmの地点で上空待機しています。現在、現地と連絡を取っておりますが、当機の前にも2機待機しており、少なくとも30分程度はこのまま上空待機になるかと思われます。』
…と。

マジかよ…着いてくれぇ…なんとか降りてくれ…頼む……
もう両手を合わせて祈るしか出来ない。
胃袋がギリギリギリギリと万力で締め付けられるようだ。

やがて、『降下を開始します』のアナウンスとともに飛行機の高度が下がり始める。
奄美大島の上空まで来て、再度30分程度の上空待機。…これは、先に1機離陸と1機着陸を待つためとのこと。
…だが、まだ喜べない。
滑走路が見えて尚着陸できずに引き返すことさえあると聞くから、本当にタイヤが地面に着くまでは安心できない。
胃が押し潰されそうな思いをしながら、ひたすら祈る。

飛行機は更に高度を下げ、アプローチに入る。ぐんぐんと海面が近付き、急に滑走路が眼下に入ってくる。そして、ドゥン!という衝撃とともにタイヤが滑走路に着き、瞬間フラップが全開に開いて逆噴射の音と共に一気に前向きのGが掛かる。

着いた…ッ!!!!

グッと拳を握りしめる。
1時間遅れの到着だが、もう無事に着いてくれただけで大感謝。
空港に降り立った時、思わず涙腺が緩みそうになってしまった。

…にも関わらず、我がリアル友人共ときたら、こちらの喜びの呟きに対して「ちっ」だの「鹿児島に飛ばされれば面白かったのに」だの、なんてヤツらだ、まったく。

さて、ようやく着けた奄美大島。車を借りて走り出せば、懐かしい景色を写すフロントガラスを雨粒が叩く。
時計を見れば、もうじき日が傾き始めようかという時刻。
慌ててポイントに向かいバナナトラップを仕掛けるが、数個を入れたのみでもうタイムアップ。…到着が遅れたので、これは仕方がない。今回は本当に、島に着けただけでもJALのパイロットに感謝したい。
(※後に聞いた話で、この日は奄美大島から出る離島行きの便はほとんど欠航していたらしい…)


やがて夜の帳(とばり)が下りる頃、雨は上がったものの濃い霧が辺りを包む。
白い靄をヘッドライトで切り裂きながら某ポイントで電柱を回ってみるが、数十本を見回るも全く影が見えない。

…そう、アマミミヤマは霧が出ると活動しないのである。
難しいと思いつつやったのだが、やはり難しかったか…

さてあとやるとすればマルバネになるワケだが…下見も出来ていないし、いきなり知らぬ森に入るのは自殺行為。
しかも先程までの雨で森の中はびっしょり濡れて、いかにもハブが出そうな状況。
「今夜はやめておく」という選択肢も考えたが、着いてこの方ロクな虫を見ていない状況では我慢が出来ない。
行き慣れた森を選び、あまり深くまで入らないことにして、少しだけ回ってみる事にした。

暗い林道を抜けていつもの待避場所に車を停め、装備を整える。
真っ暗な闇がぽっかりと口を開けたような森の中に、懐中電灯を片手に一人で入り込む。
…正直、正気の沙汰ではないと思う。
ハブが最も好む雨上がりの森に、夜に一人で入り込もうなどとは…。
胸元に掛けた蛍光灯がボンヤリと周囲を照らし出し、懐中電灯とヘッドライトで周囲の木を照らす。
この森は入口から巨樹が立ち並び、いかにもマルバネクワガタがいそうな様相を呈している。そして実際、生息している。
とは言え、そこまで入ってすぐに見つかるものでもなかろう…と思いながら木を照らし、通り過ぎてから念のため振り返ってもう一度照ら…

いたぁッ!! Σ(゚Д゚;)
アママル1号

…森に入ってものの5分、木の裏側で陰になっていた部分に黒光りする塊がへばり付いていた。
いきなりのアマミマルバネである。
採りたい採りたいとは思っていたが、まさかこんな簡単に見つかるとは…半ば信じられない思いだが、この手の中にあるのは間違いなくマルバネクワガタである。
アママル1号-2
アママルと言えば2008年にもチャレンジしたが、夜の森を5時間ぐらいさまよい、ようやく1頭採れるか採れないか、という感じだった。
それなのに、今回は入って5分である。
何と言うか…あまりにあっけなさ過ぎて、半分呆然としている。

嬉しいのは間違いなく、嬉しい。
だがしかし、なんかこう…苦労の末に辿り着いた的な感激が何もないというか…
「えっ、ここにいちゃうの?」みたいな…

…結局、その後更に1♂を追加し、初晩から2頭のアマミマルバネを手にする事ができた。
どうやら今年が当たり年だというのは間違いないらしい。






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※全6話、以下リンクに目次ページがあります。
日を追って順に読んで頂く方は、どうぞ。
奄美大島採集記2013秋~目次~
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奄美大島採集記2013秋~目次~

奄美大島採集記2013秋 [目次]

奄美大島は、2013年10月から、アマミマルバネクワガタをはじめいくつかの昆虫が採集禁止になってしまいました。
この採集記は、禁止になる直前の2013年9月にアマミマルバネクワガタをはじめとした昆虫採集に行った時の模様です。


奄美大島採集記2013秋~その1~
奄美大島採集記2013秋~その2~
奄美大島採集記2013秋~その3~
奄美大島採集記2013秋~その4~
奄美大島採集記2013秋~その5~
奄美大島採集記2013秋~その6~

※なお、採集禁止の詳細については、以下のリンクをご覧下さい。
 →奄美大島の採集禁止について

帰ってきました!

奄美大島遠征より、昨夜帰還しました。
いやはや…色々あった(主に虫以外)遠征になりましたので、採集記のネタ的には困らないというかなんというか…

とりあえず、マルさんを1枚ペタリ。
アママル♂-1

例によって少しずつ採集記を書いていきたいと思います。

う~ん、体が痛い…

ギンヤンマの銀

夏、明るい池の上を颯爽と飛ぶギンヤンマ
市街地でも多少の緑地と池があると比較的普通に見られるヤンマながら、その姿は美しく、思わず見惚れてしまう。
若草色の頭と体に♂は腰の明るい水色が良く目立つ。
ギンヤンマ
その美しくも精錬された姿と風を切り颯爽と飛ぶ格好良さ…身近なスーパースター昆虫のひとつだと思う。
目が良く、また頭も良いのか、縄張りを張っている♂は一度網を振り逃すと次からギリギリ網の射程の外を飛ぶようになる。
その悠然とした姿がまた悔しくて、歯噛みさせられる。


さて、そんなギンヤンマだが、
なぜこのトンボが「ギンヤンマ」という名前なのかご存知だろうか?


名前に色が入る昆虫は、たいていその色の特徴を持っている。
ルリボシカミキリは瑠璃色(というか水色だけど)に黒い星があり、コムラサキは青紫色の輝きを、キイロスズメバチは他のスズメバチより黄色っぽい色をしている。

ではギンヤンマはどうだろう?

ギンヤンマのギンは「銀」であり、銀色のこと。
でも、最初の画像を見る限り銀色なんてありそうもない。
飛んでいる姿を想像しても、あまり銀色は思い浮かばない。

…でも実は、銀色が在る のである。

では一体どこが銀色なのかと言えば…







ギンヤンマの銀色


えっ、そこ!?
…と思われるかもしれない。

でも、そうなのだ。
ギンヤンマの「銀」の由来は、この部分の銀色なのである。

正直、「そこから名前取らなくても、他に何か名付けようがあったんじゃないの?」と私も思う。

小さい頃は『オニヤンマが一番で、ギンヤンマが二番目だから「金→銀→銅」的な意味でギンヤンマなのかな』とか思ったりもしていたので、初めてこの由来を知った時には結構ショックだった。

ギンヤンマという名前はすごく格好良く、またこのトンボにしっくり来るので今更変えて欲しいとは思わないが、一方でしかし由来から考えると もうちょっと他の名前があったんじゃないの?とも思う、そんなギンヤンマ。

ちょっと虫採り行ってきます!

スダジイの巨木

えー、もうこの写真が出た時点でお分かりの方はお分かりですね。
また“あの島”に行ってきます。

昨夏は趣味面が(メチャクチャ)充実し、今夏は仕事面が結構充実していましたので、それはそれでアリなんだとは思うのですが、やっぱり趣味採集での離島熱は抑えられず。

一応マルバネクワガタを主眼に据えていますが、久しぶりにアマミミヤマも採りたいし、アマミシカの大きいのも採ってみたいし、糞虫やゲンゴロウも狙ってみたいし、早くひさ倉の鶏飯食べたい。
どこまでやれるか分かりませんが、今回がラストチャンスな虫もいるので頑張りたいと思います。

じゃあ、ちょっと虫採り行ってくる!
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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