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喜界島(&他)遠征記2014~03~

※※今回は、終始船旅の模様で、虫が全く登場しません。御了承下さい※※





…メギギギギ……ザザァァァァン!

…メギギギギギ……ザザァァァァン!


船体の軋みと波を打つ音が二等船室に響く。
階段を上り下りすると、波で船体が持ち上がる時には体重が二倍ぐらいになったかのように体が重く、逆に下がる時には浮き上がるかと思うぐらい軽くなる。

…メギギギギ……ザザァァァァン!

…メギギギギギ……ザザァァァァン!


沖永良部島を発ってしばらくすると、船が揺れ出した。
確かに先日乗って来た時に比べて今日は風も強いし、島から見ても沖に白波が立っているのが見えたので、「船揺れるかもな…」とは思った。
まぁ想定内である。

しばし横になり軽くひと眠りした後、小腹が空いたので食堂へ行き、船旅中の食料にと買ってきたカップ焼きそばを食べる。
今回はそれなりに揺れている。いつぞや八丈島の帰りにだいぶ船が揺れたコトがあったが、あれと同等か、今回の方が少し揺れが大きいか。
窓の外を見ると、甲板の柵と水平線との角度がだいぶズレているのが分かる。
船の揺れ-1
座って焼きそばを啜っていても、船が上下する度に体にGが掛かるのが分かる。

お…お…おっ…

揺れが次第に酷くなってきている。
遠くの水平線を見ている分には平気だが、船室内に長く視線をやっていると酔いそうだ。
写真を撮って、水平線が平らになるように写真を傾けてみると、船がいかに傾いているかがよく分かる。
船の揺れ-2
小型船ならともかく、3,000トン級のフェリーでこの傾きは結構な揺れである。
このままいると酔いそうだな…と感じ、Gを堪えながら二等船室に戻る。
既に本なぞ読んだら一発で酔うぐらいの揺れになっており、ガラガラの船室で大人しく横になり、目を瞑る。

…メギギギギ……ザザァァァァン!

…メギギギギギ……ザザァァァァン!


たまに自動車甲板(同じ階で、ドア2枚隔てた先)からガランガランガランッ!とか金属の転がるような音がするのは大丈夫なんだろうか…
そんな事を考えながら眠りに就く。


沖永良部島を出港してから2時間程経った頃、「間もなく平土野港に接岸…」のアナウンスが流れる。
そうして間もなく、船の揺れが大人しくなる。
徳之島に到着するらしい。
窓の外を見ると既に真っ暗で、ポツポツと島の明かりだけが見える。
…去年はこの徳之島でケブカコフキコガネを採集した(→3月、徳之島遠征)んだよなぁ…なんて思い出していたら、ザワザワと人の声が聞こえてきた。
徳之島から多少人が乗って来たらしい。
やがて声は二等船室に入ってくる。
「ガラガラじゃん!」
「貸し切りだよー!」

残念、俺がいます。


…やがて徳之島の平土野港を出航した船は、次なる寄港地:奄美大島へ向かう。

…ギガギギギ……ザザァァァァン!

…メギギギギギ……ザザァァァァン!


島から離れると、次第に揺れだす船。
フェリー船室
大型船なだけに横揺れがない分まだマシなのかもしれないが、それにしてもかなりの揺れだ。
先程までより更に揺れが酷くなっているように感じる。
…と、

フッ…と体が浮くような感覚がして、その数瞬後に ドゥンッ!という今までにない衝撃が来た。

「うわっ!」

思わず声が出る。
今の絶対、船の舳先浮いただろ!!
さっきまでの波を越えた感じじゃなく、波で跳ね上げられた舳先が着水した衝撃だった。

ギガギギギ……ッ  ドゥンンンンッ

うへぇ…!

こりゃ確かに……ギガギギギ……かなり揺れ……ザズゥゥゥン!……るなぁ…。
もう「起きて何かしていたら酔う」というぐらいの揺れになっている。
八丈島航路より、確実に揺れとる。
横になって少し携帯を見るぐらいなら大丈夫だが、起き上がって携帯を弄っていたらあっと言う間に気持ち悪くなりかけて、慌てて横になる。
これはもう、寝る以外に出来ることがない
横向きで寝ると揺れが良く分かって楽しいのだが、少し酔いそうになるので出来るだけ仰向けで寝る。

こりゃ確かに、油断していたらあっと言う間にゲロッ吐きコース直行である。
幸いにも、今日は乗客自体が少なく、他の人達も頑張って耐えているようでケロケロしているような声は聞こえない。
寝つ起きつしながら揺れを味わい、時間が過ぎるのを待つ。
体が感じる揺れを、頭の中で「あ、昇ってる昇ってる……お、おお、落ちる落ちる!」と味わう。

やがて、徳之島を出て4時間程経った頃、船内にアナウンスが流れる。
「間もなく、名瀬港(奄美大島)に到着致します。なお本日、喜界島は条件付き出航となっております…」
事務所のオバチャンの言葉と船内に掲示してあった条例(?)から考えるに、どうやら喜界島着岸が確実に無理な場合は喜界島行きの乗客も奄美大島で下ろしてしまうようだが、今回のような条件付き出航の場合は下船するかどうかは客個人の判断に委ねるらしい。
船の最終目的地は鹿児島本土の港であり、喜界島は途中の寄港地でしかない。
つまり、喜界島で着岸できなかった場合はそのまま鹿児島本土まで連れて行かれてしまうという事になる。
一応、奄美で降りて翌日の便で喜界島に渡ったり、鹿児島本土から更に戻りで喜界島に向かう場合も同じ奄美海運の船を利用すれば船賃は追加料金は取られないようだが…

やがて波が穏やかになり、名瀬の湾に入ったことが分かる。
判断は今しかない。
「ほら、下りるよ」
「そうなの?」
「喜界島で下りられなかったらそのまま鹿児島まで連れて行かれっちゃうから」
同じく喜界島に向かう予定だったらしい老夫婦が、名瀬港で下りるべく支度をしている。
自分はどうする…

…少し悩んだものの、出した結論は

乗っとけ。

着岸できなかったら、その時に考えるさ。
そうとなったら、今のうちに飯を済ませておこう。
時刻は既に23時を過ぎており、次の寄港地は自分の目的地である喜界島だ。
航行中のあの揺れでは、飯を食ってたら確実に酔う。
食べるなら今しかない。

カップラーメンを持って食堂へ向かう。
お湯を注いで席に着くと、窓の外には港の明かりが見えている。
まさか船から奄美大島を眺める日が来るとはなぁ…

食事を終えて二等船室に戻り、また横になる。
やがて船は名瀬港を離れ、次の目的地である喜界島へと向かい始める。

再び揺れは激しく、もう、ちょっとしたジェットコースター気分。
落下と共に体が浮き上がるような感覚と、再び波に持ち上げられて体に掛かるG。
楽しんでしまえばそれなりに楽しめるが、沖永良部島を出港してから既に6時間以上が経過しており、いい加減飽きてくる。
乗客は自分の他にあと1~2名だけ。
あちらさんも、ひたすら寝ている。

喜界島に着いたらとりあえずどうしようか?
ケブカコフキは発生しているのだろうか?
見つけられるのだろうか?

色々な考えが頭の中を巡っては消えていく。
揺れは相変わらず激しいが、横になって目を瞑っていれば耐えられることはもう分かった。
だが、油断して起きていたら確実に酔うぐらいの激しい揺れであり、ゲロ船 の比喩は大袈裟ではないと実感せざるを得なかった。

…そうなると、今回は乗客が少なかったのも幸いしたかもしれない。
これが乗客が多く船室でケロケロする声が聞こえたり、吐瀉物のニオイがしたらまた話は違っていただろう。

やがて予定から1時間半以上遅れ、深夜1時もとっくに回った真夜中、ようやく船は喜界島に着く。
およそ9時間の船旅。…食うか寝るかしかしてなかったけど。
まぁしかし、無事に接岸してくれただけでも儲けモノかもしれない。
奄美大島で下船していった老夫婦は、今頃もう宿を取って眠っている頃だろうか。

湿った風が吹く港に降りる。
真っ暗な中、オレンジ色の外灯が灯る港は大きいとは言い難い。
…ちなみに、船が変な時間に着く(本来の予定でも23:50着)こともあって、島のレンタカー屋さんはちゃんと(?)深夜対応をしてくれる。
まぁこれについては色々あるのでブログでは詳しくは書かない。
もし船で喜界島に行かれる方は、レンタカー屋さんに電話して尋ねてみると良いだろう。

深夜2時も過ぎる頃、ようやく無事にレンタカーに乗り込み、降り出した雨にワイパーが刻むトットットットッという音を聴きながら、ゆっくりと森があるであろう方へと走り出した。
喜界島の夜道
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春の蛾を訪ねて

3月16日、新調した網のテストも兼ねて、ちょっと自転車を漕いで春の虫を採集に行ってきた。
虫の名前は フチグロトゲエダシャク、春先にのみ現れる小さめの蛾で、とても可愛らしい虫だ。
以前から一度は採ってみたいと憧れていた種のひとつで、実は昨年一度狙ってみたのだが、その時は「春に出る」というだけでベストシーズンもよく分からず、3月下旬に行ってみたら菜の花満開で完全に時期遅過ぎ、もちろんフチグロのフの字も見られなかった。
そこで今年はもっと早めに…と。

朝9時前、緑も伸びつつあるもののまだ枯草の目立つポイントに立つ。
フチグロ環境
日射しは既に暖かいが、まだ空気に朝の冷たさが残っている。
ポイントを軽く歩いてみるが、まだチョウもほとんど飛んでおらず、最初に出迎えてくれたのはベニシジミ
フチグロ-ベニシジミ
春型は翅(ハネ)の紅色が美しく、光の当たる角度によってはキラキラとオレンジが輝く。
ちょっとした空き地や河川敷などで普通に見られる種であるため見過ごされがちだが、日本には他に似たような種はいないし、とても美しいチョウだと思う。

やがて9時を過ぎ、10時近くなる。
ようやく空気も温まり、越冬明けのキタテハも活発に飛び始める。
そろそろかと思っていると、小さめのシジミチョウぐらいの白っぽい虫が飛ぶ。
「いたっ!」
網を構えて駆け寄るも、あと2m…!というところで虫が忽然と消えてしまう。
慌てて周囲を見回すが、しかし見えない。

あれれれれ…?

今のはほぼ間違いなく、フチグロだったと思うのだが…。
ミヤマセセリか小さめの蛾のような(蛾ですけど(笑))ランダムな飛び方で、かなり素早い。
ただ、飛んでいる姿は間違いなく蛾の仲間。
姿や飛び方を見ても、ハチやアブなどではない。
…頭を捻りながらしばらく歩いていると、再びの白い虫。

慌てて走る → あと少し → あと2m…! → 再び消える。

えええええーっ!?

消えるのだ。
明らかに今そこに飛んでいたハズなのに、消える。
瞬間移動でもしてしまったかのように、視界から忽然と消えるのである。

フチグロは 瞬間移動透明化 のスキルでも持っているのか!?

…とまぁ、実際のところは保護色によって枯草の中に溶け込んでしまうのが原因だと思うが、飛んでいる姿さえ見失ってしまうというのは、もしかすると危険を感じると飛ぶのをやめて落下してしまうのかもしれない。
それでも頑張って探し続け、再びの白い虫。

今度は慎重に近付きつつ、視界から消える前に網を振る!
「今のは入っただろ!」
と思わず口に出して網を覗き込むと、見事に中で暴れる小さな蛾の姿。
だがまだフチグロと確信が持てないので、地面に伏せて確認する。

フチグロトゲエダシャク-1
「ッしゃあ!」
クリーム色に焦茶色の縁取り、体に不釣り合いな大きな触角。
間違いなく、フチグロトゲエダシャク だ。
フチグロ初採集!

蛾というと茶色で地味で…という印象があるが、中にはこんな可愛らしい種類もいるのである。
う~ん、このフサフサの触角がたまらん…!

初採集のフチグロを三角紙にしまい終えた辺りで、網を持った方が現れる。
この場所は、蛾屋さんにはそれなりに有名な場所らしい。
挨拶をして、少しお喋りする。
気付けば、遠くの方にも網を持った人が2人ぐらい見える。
…この時期・この場所で他に虫屋さんが狙うような虫はいないと思われ、捕虫網を持っていればまずフチグロ狙いだろう。

そこから、ポツリポツリとフチグロが姿を見せるようになる。
しかし、相変わらずの 瞬間移動 でなかなかネットインができない。
ネットイン出来るのは3~4回に1回、という所だろうか。
姿を見つけても、網を振ることすら出来ずに消えてしまうものも少ないくない。
で、姿を見せるのが「歩いていると、たまに」ぐらいなのでなかなか難しい。
フチグロ-2
本来なら♂をある程度採集して今度は行動を追跡して♀を探したいところなのだが、そこまでの余裕がない。

…そう、♀を探したいと言うからには当然♀が採れていない。

実は、飛んでいるフチグロトゲエダシャクは全て♂。
この蛾は、実は♀には翅がなく、飛ぶコトができないのである。
そのため♀は草や枝などによじ登り、そこでフェロモンを飛ばして♂を呼び寄せて交尾する、という面白い生態をしている。
つまり♀を見つけるにはフェロモンに呼び寄せられる♂の行動を追えば良いのだが、今回はそもそもに♂の数が少な過ぎて追跡をするだけの余裕がない。

…結局、休憩をはさみつつ午後3時近くまで採集し、♂は4~5頭採れたものの♀の発見には至らず。
東京や埼玉など南関東のポイントではフチグロはそろそろ終了が近いので、♀はまた来年の課題になりそうだ。
楽しみに取っておくとしよう。

フチグロ-3

喜界島(&他)遠征記2014~02~

2月18日、予定より1時間ほど遅れて入港した奄美海運のフェリーに乗り込む。
フェリー船室
東海汽船とよく似た二等船室だが、こちらの方がフェリー自体が小さいからか船室も手狭。
しかし客は軒並み奄美大島で下船してしまったため、二等船室はほとんど貸し切り状態。

凪の海を船は穏やかに進み、いくつかの港に寄港しつつ南下していく。
…実は事前にY氏から「冬のフェリーはぐわんぐわんに揺れてゲロ船らしいから覚悟しといた方がいいよ」とさんざん言われていたため正直かなりビビッていたのだが、実際乗ってみるとさして揺れない。
これなら5月に乗った東海汽船の八丈島航路の方がまだ揺れていたように思う。
三角紙折りの続きをやっていたら流石に少し酔いそうになったが、普通にしていれば何ら問題ないレベル。
これでゲロ船だなんて、奄美の人は船に弱いのだろうか…?

…と思っていた、この時は。


夕方、7時間の船旅を終え、船はさしたる揺れもないまま目的地である沖永良部島に到着する。
本来なら南部の知名港に入港する予定だったが、気象の関係で中部の和泊港の方に入港。
レンタカーを受け取り、さっそく走り出す。

沖永良部島は奄美大島より更に南、沖縄本島の少し北にある島だ。
行政区分ではその下の与論島まで沖縄ではなく鹿児島県に含まれる。
島の大部分はサトウキビ畑などで開墾されており、まとまった森林は西部の大山越山という2つの山ぐらいしかない。
…であれば、まずは一番大きな森がある大山に向かってみる。
沖永良部島-大山
環境は悪くないが、リュウキュウチクはあまりない。
もしケブカコフキコガネがいるとすれば、奄美亜種の方が可能性が高い……か?
環境を見つつ少し朽ち木を割ってみると、ネブトクワガタの幼虫がポツポツと見つかる。
オキノエラブネブト幼虫
…幼虫が見つかると、成虫を見つけたくなる。
いつしかそっちに注力していたものの、しかし成虫は見つからない……が、代わりにヒラタの幼虫は出てきた。
ヒラタもネブトも沖永良部島亜種になっているので、島の特産亜種になる。
しかし、結局成虫の姿は拝めないまま薄暗くなってきたので夜は簡単なライトトラップをしてみるが、そんな簡単にケブカコフキコガネは飛んで来てはくれない。
少し林道を歩いてみるが、獲物はヒメマルゴキブリぐらい。

そんな事をしながら島で2泊。
なんとかネブトの小さな成虫ぐらいは見つけたが…
オキノエラブネブト成虫
いや、嬉しいんだけど…小さいなぁ…
…う~ん…


…が、沖永良部島3日目の朝、思わぬモノが採れる。
キイロトゲエダシャク沖永良部島産
キイロトゲエダシャク、しかも

早春の短期間にのみ発生することもあってそれなりに珍品の蛾で、♀は更に珍品。
某方から「キイロトゲの♀をリリースしたなんて言ったら、蛾屋さんにブン殴られるよ」と聞いているので、ここで 敢えて逃がす というネタをブチかましたい欲求を抑え、知り合いの蛾屋さんへの土産に丁寧に三角紙に収める。

…にしても、沖永良部島でキイロトゲエダシャクの採集記録ってあるんだろうか?

さて今日はこれから船(フェリー)で喜界島まで渡る予定。
飛行機の方が遥かに早く行けるのだが、値段が倍ぐらいに跳ね上がるため今回は船を使ってみようと思ったのだ(運行日のタイミングも悪くなかったので)。
森の中の道脇で荷物を整理して支度を済ませ、港のある町に向かってのんびりと車を走らせる。

…と、電話が鳴る。
番号を見ると知らない番号だが、市外局番がどうやら奄美周辺の番号らしい。
というコトは、この遠征に関わる何かの会社からという可能性が高い。
しかし今電話が掛かってくるような心当たりもない。
…少し迷いつつ電話に出てみると、今日これから乗る予定のフェリーの件の電話だった。


「はい、虫けら屋です」
「もしもし?本日フェリーのご予約を頂いている虫けら屋様でよろしいしょうか?」
「はい、そうですけど…」
「本日、天候不良で喜界島は 条件付き出航 になってますけど、乗りますか?」

はい…?

「条件付き出航」とは、とりあえず向かってはみるけど、天候など条件が悪いと接岸出来ない(島で下りられない)かもしれませんよ、という事。

それ困る。
とっても困る。

が、しかし、何にしても事務所で支払いなどの手続きをしなければならないとの事なので、まずは知名の町中にある事務所に向かう。
行きの船は、乗船後に支払い手続きであったが、今回は島にある事務所で先に手続きをするらしい。
着いて詳しい話を聞いてみると、

・天候が良くないので、喜界島には寄港出来ない可能性がある
・ただし、下り便は寄港できた

…との事。
話の感じからすると、まぁ「多分着けそう」な感じではある。
ただ、会社の人も「着けると思いますよ」なんて軽く言ってしまうと、万一着けなかった時にクレームになりかねないのでその辺を明言はしてくれないのだが。
しかし乗らない事にはどうしようもないので、予定通り手続きをする。

予定時刻(15:20)近くなってもフェリーの影も形もないので心配していたら、先程の事務所から「1時間遅れ」との連絡が入る。
やがて少しずつ人が集まりだし、接岸作業員と思しき人も姿を見せたので、ちょっと話し掛けてみる。
「船、そろそろ来ますかね…?」
「予定じゃ4:15ってコトになってるけどねー。まぁ 予定は未定みたいなモンだからねー

…サラッと言いましたね、今。


やがて到着予定時刻になろうかという頃、港にフェリーがぬっと姿を現す。
そしてそこでぐるりと展開して、接岸。
フェリー転回

今回のメイン目的である喜界島に向け、フェリーに乗り込んだ。

喜界島(&他)遠征記2014~01~

2月17日、奄美大島の空港に降り立つ。

…が、今回はレンタカー屋のお出迎えはない。
明日の朝早く船で奄美大島を立つため、車を借りても翌日の営業時間に返すことができないのだ。
そのため、実は今回は(奄美の採集記に毎回登場する)奄美の友人Y氏に夜までの案内を頼んである。

Y氏に拾ってもらうまでの間、暇潰しに空港周辺をプラプラと歩いてみる。
どんよりと曇った空と、南国とは思えない低い気温。
関東での防寒用のダウンジャケットを着ていても全然暑くないのは困ったものである。
気温が低いこともあって、チョウも飛んでいない。
ふと道脇に転がっていた木片をひっくり返したら、素早く走る虫影。
ををっ!と思ってよくよく追ってみると…







サッちゃん幼虫
お前かいっ!

「サッちゃん」こと サツマゴキブリ(幼虫)。
南西諸島で普通に見られる野外性のゴキブリで、結構大型。
一見すると三葉虫(サンヨウチュウ)のようにも見えるので、ゴキブリが苦手な私でも普通に観察するコトができる種ではある(触りたくはない…)。
更にフラフラと歩いていると、農道脇に看板。

だめどぅ!

だめどぅ

…島方言であって、別におかしな言葉ではないであろうコトは分かるのだが、妙に頭の中に残る響き。

だめどぅ

それはそうと、チョウでも飛んでいれば良いのだが、ロクに虫を見掛けないこの状況ではどうしても暇になってくる。
友人は普通に平日なのを無理を言って拾いに来てもらうので、待ち合わせは夕方。
網を振りたくなるような虫もいない状況で、しかも荷物を全部持ったままで何時間も歩き回るのは…
…で、結局暇を持て余し、空港に戻って三角紙を折り始める。
三角紙折り
今回の遠征ではさほど使わないと思うが、自分はチョウやトンボも多少は採るので、三角紙は折っておいて損はない。
百数十枚ばかり折った辺りで友人が到着。
空港で三角紙なんぞ折っている私を見るなり一言、
「アヤシイ人がいるー」

…うん、否定はしない

さて挨拶もそこそこに
「とりあえず“ひさ倉”でいいよね?」
「うん、それで」

阿吽の呼吸のように一会話のやりとりで行き先が決まり、そのまま友人の車に乗り込む。

ひさ倉で毎回お決まりの鶏飯を食べ、
鶏飯
それからビッグⅡという大型マーケットに寄ってもらい乾電池などを買い込み、せっかくなので2012年にケブカコフキコガネを採集したポイントに行ってもらったものの、低い気温と時折降る雨の中お目当ての虫は姿を現さず。
時折降る雨の中、ナンカイキイロエダシャクなどの蛾類がいくらか飛来したものの、甲虫と呼べるようなモノは飛来せず。

名瀬のフェリーターミナルまで送ってもらい、
名瀬フェリーターミナル
待合室が開いているのでそこで寝られそうなのを確認し、Y氏と別れる。


さて、重い荷物を持ってえっちらおっちら階段を上がり、ようやく中で一休み…と思った時、係員と思しきオジサンがやってくる。
「あの船乗るの?」
指す先には、マリックスラインのフェリーが寄港中。
がしかし、自分が乗るのは明日朝の奄美海運のフェリーだ。
「いえ、乗らないです。」
「えっとね、もう閉めちゃうから」




えっ………………?











…結局、待合室の前なら風雨は避けられるという事で、そこで一晩夜明かしすることに。
フェリー待合室締め出し
初日から前途多難…


帰還

本日、長期離島遠征より帰還致しました。

行ったのは、喜界島メインで奄美大島と沖永良部島にちょっとだけ。
かなり長期なだけにどうやって採集記を書こうか(書けるのか?)悩んでおりますが、とりあえずは帰還のご報告。

喜界島で見た、コバネコロギスの交尾を貼っておきます。
コバネコロギスの交尾

日本のゴホンツノ

色は黒ではあるが、まるでタイに生息するゴホンツノカブトムシを彷彿とさせるようなこの虫。
ゴホンダイコク
れっきとした日本に生息する虫である。

名を、ゴホンダイコクコガネ という。
横から見るとこんな姿をしている。
ゴホンダイコク-2
「日本にこんなカブトムシがいたのか!」と驚きそうになるが、実はこれ、ダイコクコガネというウ●チを食べるコガネムシの仲間。
北海道~九州にいて、日本のダイコクコガネの仲間では一番よく見られる種類だ。

「ウン●を食べる」というと汚く思えてしまうが、その先入観を捨てて見てみれば、なんとも格好良い虫である。
長く伸びた頭の一本角と、胸から出た4本の角。重厚感のある黒くツヤのある体。
下手なカブトムシよりよっぽど格好良い。


…ただ惜しむらくは、この虫は大きくても15mmぐらいしかなく、1円玉より小さい ということか。(※1円玉の直径は2cm )
カブトムシ級とまでいかなくても、3cmぐらいあったらなぁ…なんて。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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