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ミヤマカラスアゲハを採集に

5月11日、早朝。
ようやく宵闇が薄れ、東の空が赤みを帯び始めた頃に家を出る。
池袋から西武池袋線に乗り換え、飯能で更に西武秩父線に乗り換えて目的の駅へ。
朝早くに出たおかげで、駅に着いた時点で朝7:00。

ここからしばし歩いて山に入り、1時間弱の登山。
急登でふぅふぅ言いながらも、行程は短いので休憩ナシで一気に登り、8:30前には山頂に着けた。

この山頂はミヤマカラスアゲハの良いポイントになっており、条件が良ければ次々と飛んでくる。
しかも、ここで採れる蝶で最も多いのがミヤマカラスアゲハなのだから嬉しい。
気温が上がり、風の弱い晴れの日が最高。

…なのだが……、

寒い
風強い

風強い…

天気は良いのだが、風が強い上にナカナカ気温が上がらない。
困ったぞ…

少しすると、捕虫網を持った方が上がってきた。どうやら同じミヤマカラス狙いらしい。
雑談なぞしながらミヤマカラスを待つのだが、一向に気温が上がらない。
ポツリポツリと登山客も登ってくるが、平日なのでかなり少ない。
…これが休日ともなると、山頂はあっと言う間に超満員になってしまい、網を振るどころではなくなってしまう。

9時半を過ぎる頃、ようやく少し気温が上がり始めた。
ミヤマセセリが姿を見せ、キアゲハが山頂で縄張りを張り始める。
イイ感じ、イイ感じ、この雰囲気なら……と、風が弱まった隙を狙って黒いアゲハがフワリと姿を見せる。

「きたッ!!」
と慌てて網を振るが、届かず。
続けざまに数頭が現れるが、どれも届く距離まで来ない。

うぎぎぎぎぎ…!

…で、パタッと飛来が止まる。

どうも季節の進行が遅れ気味のようで、まだ発生初期で個体数が少ないようだ。
採れれば新鮮な個体を得られるが、チャンスが少ないという事だ…。

で、しばしして再び風が弱まった隙に、黒い影。
「おぁっ!ちょっ!とっ!」とタコ踊りのように懸命に網を振り回すが、届かず…
…で、その個体を先程の虫屋さんがネットイン!
思わずこちらも「入った!」と声を上げてしまいましたよ。
その方が蝶を取り込むのを “いいなぁ…” と指をくわえて眺めていたら、続けざまに黒い影が現れる。
「うおっ!来たっ!」

一撃必殺!

てなワケでスパンッと気持ち良くネットインして、こちらもようやく1頭目。

ミヤマカラス表

やはり何度見ても美しい蝶だ。
『煌びやかさ』という意味においては日本最美の蝶と言っていいだろう。
金緑色の鱗粉を散らした翅は太陽の光を受けてキラキラと輝き、そこに青緑色の帯が更なる輝きを放つ。
後翅に並んだ赤紋がまた良いアクセントになり、緑一辺倒にならずに鮮やかさを演出する。

裏面もまた美しく、金属色の輝きはないものの黒い翅に乳白色の帯がクッキリと映え、そこに赤紋を飾る。
ミヤマカラス裏

左後翅が少し欠けてしまっているのが残念だが、鮮度は上々。
今でこそ落ち着いて取り込めるようになったが、初めて採った時には感激で手がプルプル震えて仕方がなかった。
採集した個体をケースに収め、再び捕虫網を握る。
まだ天気は持ちそうだし、追加の個体も来るハズだ。

…にしても、個体数が少ない。
続けざまに数頭が現れると、その後はピタッと止まってしまい、しばらく何も来ない。
1頭が現れるとそのまま数頭が続けざまに飛来する。
どうにも、現れているのはずっと同じ個体のような気がする。
やはり、強風と季節の遅れのせいで飛んでいる個体がかなり少ないようだ。

それでもどうにか2♂を追加し、お昼頃になったところで空がすっかり曇ってしまった。
…確かに予報でも「晴れのち曇り」だったし、今日はそろそろ潮時かもしれない。
網を畳んで山を降りる。

…で、降りてきたらピーカンに晴れてやんの。

なんやねん、あの予報は!?
再度登り直そうかとも一瞬考えたが、もしこれで登った途端にまた曇りでもしたら…と思ったら気力が萎えたので、やめた。
里に下りたところでツツジの花にミヤマカラスかカラスでも来ないかと見ながら歩いていると、巨大な虎縞が飛んでいるのが目に入り、急いで回り込むと案の定オオスズメバチの女王蜂。
「ラッキー!」とネットイン。
ツツジの花にはコマルハナバチ(→コマルハナバチ)とオオマルハナバチの両方が来ており、腹部に同じぐらいのレモンイエローの帯が出ている個体がいたので1頭ずつ確保。
こういうのは良い比較標本になる。

更に歩いていると、モンシロチョウに混じって、一回り大きく、せわしない羽ばたき方をする白いチョウが…
「ウスバシロだ!」
さほど珍しい蝶というワケでもないのだが、町中では見られないし、見つけると嬉しくなる種のひとつだ。

ウスバシロチョウ

胴体の黄色い毛がフサフサと可愛らしい。

ウスバシロチョウ

シロチョウと付くが実はアゲハチョウの仲間で、進化学上の古い形の蝶らしい。
アゲハの仲間なのだから「ウスバアゲハ」と呼ぶべきだ、との声もあるが、どうにも自分は呼び慣れた「ウスバシロチョウ」の方がしっくり来る。
これをもうひとつ追加した辺りで「そろそろ帰るかな…」と。


駅までのんびりと歩き、ガラガラの電車にゆったりと座って、やっと一息。






~~~~~
チョウ狙いで甲虫らしい甲虫はほとんど見なかったので、今回は本当にチョウの採集記です。
…なんか書いていたらダラダラした文章になってしまいましたが、まぁこういうのもあるさ、と開き直る事にしました(笑)
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No title

ミヤマカラスとっても綺麗ですね!別に僕的にはだらだらとした記事ではなかったですよ。ブログとは気ままに書いていいんです。虫けら屋さん!肩の力を下ろしてこれからも良い記事書いてください。そして関係ないですがタマムシの記事もいつか書いてください。よろしくお願いします。

Re: No title

>虫採りハンターさん
ブログのあり方は人それぞれなので、何とも言えないですが…

記事のリクエストを受け付けているワケではないのですが、タマムシは夏になったら書きたいとは思っています。
記事にする虫は、可能なら自分で撮影した生態写真を入れたいと思っているので、夏にヤマトタマムシに出遭ったら、その時に記事になる予定です。

ミヤマカラスアゲハ

蝶について専門外ですがミヤマカラスアゲハは一回だけ採集したことがあります。感動のあまりしばらく興奮していました。
今日は採集に行きましたがジャコウアゲハがたくさん飛んでいて採集できたので少しうれしかったです。ほかはジョウカイボンの仲間とコガタスズメバチ女王蜂3匹とたくさんのナミハンミョウ、ハネカクシ、ゾウムシを採集したぐらいでしたがいい採集になりました。自分のフィールドではクワガタムシはまだ早いようですね

Re: ミヤマカラスアゲハ

>インセクトさん
ミヤマカラスの初採集は感激しますよね。
陽光の下で見るあの美しさは、筆舌に尽くしがたいものがあります。

コクワガタぐらいはもう出ていると思いますよ。
こちら(埼玉)でも4月末に既に野外でコクワ♂の活動を確認していますので。

はじめまして

はじめまして、いつも採集の参考に読ませてもらってます。
僕は去年からチョウを始めたばかりなのであまり詳しくわからないのですが、ミヤマカラスは山登りしなければならないようで大変そうですね。
あの鮮やかな青緑条の翅を一度でも自分で見てみたいです。
また採集テクニックの記事を書いていただけたら嬉しいです。

Re: はじめまして

>Chalco-somaさん
はじめまして。
少しでも参考になりましたら幸いです。
ミヤマカラスは基本的には山地性種ですが、条件が揃えば低地でも見られますよ。
今年も横須賀市某所(標高100m程度)でも1頭見ましたし(逃げられた…)。
また、高標高という意味では、奥多摩や秩父、群馬の水上方面等々、車で行ける場所でも見られます。
今回のポイントは、近郊で春型が多く見られるポイントなのでわざわざ登山して行った次第です。

記事内容は風の向くまま気の向くまま(ヲイ)なので、採集テクニック記事については気長にお待ち頂けたら幸いです(^^;
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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