奄美大島採集記2012夏(01)~初日~

奄美大島は九州本土と沖縄の間にある島で…
…と、島の説明はどこのHPの採集記でも書いているし、飛ばしてしまいましょうか。
ちなみに奄美大島は沖縄ではなく、鹿児島県です。

今回は、その奄美大島に梅雨明けを狙って昆虫採集に行ってきました。
一番の狙いはクワガタムシですが、奄美大島まで行ってクワガタだけというのはあまりに勿体ない…というコトで、クワガタ以外の虫もいくつか視野に入れつつ、梅雨明けを睨みながら出発の日を待っていた。

奄美大島に降り立ったのは6月28日の木曜日。
天気は薄曇りだが、悪くない。
現地在住の友人Y氏曰く、奄美大島はもう梅雨明けしているだろうとのこと。
まだ公式な梅雨明け宣言が出ていないのは、奄美の梅雨明け宣言はトカラ列島も含まれるため、恐らくはそちらの梅雨明け待ちなのでは?と。

空港内のエアコンの効いた空気でも、その湿度は高く、飛行機を降りた途端に全身にまとわりつくような感じがする。
だが逆に、虫屋にとってはそれがたまらない。
全身が疼き、思わず叫び出したくなるが、着いて早々お巡りさんのお世話になりたくはないので我慢しておく。

早速レンタカーを借りて、まずは宿にチェックインすべく名瀬に向けて車を飛ばす。
車窓をよぎる蝶影は多く、以前お盆時に来ていた時よりも更に数は多い。

…と、走り出してしばし、いきなり路上にクワガタが落ちているのが目に入った。
“こんな場所で!?”と慌てて急ブレーキを踏み、確認に行く。
走っている車から“クワガタ”と認識できるぐらいなので、相当に大きいハズだ…


…って、





アマミヒラタ轢
でけぇッ!!

今まで見た事もないような巨大なアマミヒラタクワガタが轢かれていた。
しかも、まだ轢かれて間もないらしく脚や触角が動いている。
…一瞬眩暈がしそうになるが、とりあえず車に戻ってノギスを当ててみると、余裕で70mmを超している。


なんで昼間っからこんなのが轢かれとんじゃぁぁぁあッ!!!!

アマミヒラタの70mmOVERなんて、狙って採れるサイズじゃない。
正直、普通にバナナトラップ(→バナナトラップ)で採集していると60mmですらキツイ、というのが印象。
普通に採れるのは30~40mm台の個体がほとんど。
奄美に着いて最初に見たクワガタが、特大級の轢かれたヒラタって…

その個体は轢かれて割れてしまってはいるものの、まだ原形を保っており修復すれば何とか見られる程度の標本にはなりそうだったので、未練がましく拾って収穫第一号。

チェックインを済ませたら飯も食わずにソッコーでバナナトラップを仕掛けに行く。
以前は「羽田→奄美 便」は午前に奄美に着けたので比較的時間に余裕があったのだが、いつからか時間が遅くなったため、初日にバナナトラップを仕掛けるのがナカナカ大変になってしまった。
なお今回は、今までと少しトラップのレシピを変えており、どういう結果が出るのか楽しみ半分・不安半分でもある。
時間がないのでとりあえず目ぼしい場所に20個ぐらいを設置。
それから現地友人のY氏に連絡を取り、鶏飯屋「ひさくら」で落ち合う。

鶏飯

時間はあまりないのだが、やはりコレを食べないと奄美スイッチが完全にONにならない。
鶏飯を掻っ込んで店を出ると、既に辺りは暗い。
急いで車に乗り込み、ポイントへ向かう。

…既に日もとっぷりと暮れて闇に沈んだ林道へ、ゆっくりと車を走らせる。
まず最初のトラップ第一号を見ると、小さなスジブトヒラタクワガタが1頭。
だが、スジブトは奄美を強く感じさせてくれるクワガタのひとつなので、まずは嬉しい。
…それに、初日からスジブトヒラタが採れるなんて初めてだな。

さて、そうやってトラップを巡回していくと、やがてそこにはクワガタ好きの夢の世界が展開する。

奄美バナナトラップ

今日午後に設置したばかりのトラップだというのに、あちこちでアマミノコギリクワガタが付いている。
時には、75mmという巨大な個体が張りつき、更にその裏側に71mmが陣取り、トラップを結んだ枝には順番待ちの中型個体、下を見れば大型オスに落とされたのか小さな個体が複数歩き回っている。

すげぇ…

黒光りするノコギリクワガタが、いくつもトラップにたかる。
思わず息をするのも忘れていた事に気付き、ふぅと一息吐いた途端、クワガタ達がバラバラバラッ!とトラップから落ちる。
「うわわっ!」
なんて敏感な奴らだ。
慌てて落ちたクワガタを拾い上げると、もうその太さが素晴らしい。
(※そんなワケで、写真は75mmのものではありません。撮る間もなく落ちてしまったので…)

順にトラップを回っていくと、あちらこちらにノコギリが付いている。
梅雨明けはアマミノコギリの発生ピークで個体数が絶対的に多いとはいえ、初日からこんなに多数のクワガタがバナナトラップに集まったのは初めてである。
以前、お盆時に何年も通っていた頃は、初日はほとんどクワガタは集まらず、2日目も少数、3日目からワラワラと集まりだす、というのがお決まりパターンであり、こんなふうに初日からバンバンとクワガタが集まるなど初めてだった。
やはり、“あのレシピ”が効いたという事なのだろう。

う~ん、素晴らしい!


…そうこうするうち、多数の蛾が付いたトラップがあった。
バナナトラップは新鮮なうちはフクラスズメやルリオビクチバなど大型蛾類が来ることが多く、今回のトラップもフクラスズメがベタベタと付いている。
表側は蛾ばかりなので裏側にクワガタが付いていないかとトラップに近付こうとすると、一緒に居たY氏が突然、

「ハブっっ!」

と叫ぶ。
ビックリして慌てて見てみると、


ハブとバナトラ
ぅどわぁぁぁあッ!!!! Σ(゚Д゚;)

トラップのすぐ上に、60~70cmぐらいの本ハブが枝に巻き付いているではないか。

…ま、全く目に入っていなかった…。

しかも、位置的にあのまま普通にトラップを覗き込んでいたら頭か首筋を咬まれていた可能性すらある。

……(゚∀゚;)

………………

………………………………(滝汗)



教訓:クワガタに夢中になる前に、ハブには十分注意しましょう。



…結局、初日から75mmを含む多くのアマミノコギリが採集でき、2012年梅雨明け奄美採集はいきなりハイテンションなスタートを切ることとなった。




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※長いので、以下リンクに目次ページがあります。
日を追って順に読んで頂く方は、どうぞ。
奄美大島採集記2012夏~目次~
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Re: タイトルなし

>6年生の母 様
ご期待に添えず申し訳ないのですが、友人のY氏は現在かなり多忙でちょっと難しそうです。
また、他に自分の知人範囲で「奄美在住で」となると適任が思い当たりません。

笠利の小学校(小宿小…だったかな?)に鮫島先生という虫に詳しい先生がいると聞いたことがありますので、その方に聞いてみると良いかもしれません。
直接の知人でないため、ご紹介と言う形が取れず申し訳ありません。

No title

この度は、お忙しい中色々有難うございました。早速ですが、昨日息子が学校から戻りまして、クワガタ班(4名)が沖縄大学にて2月に研究発表をすることが決まりました。もっと充実した内容にしなければと、親も少し慌てている次第でした。本当に有難うございました。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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