はじめてのコンデジ昆虫撮影(01)ピント

…先にお伝えしておきますが、私自身は採集がメインであり、昆虫撮影は片手間と言う程度にしかやっていません。
言うなれば“記録写真”という程度。腕が良いとはとても言えません。
そんな私が偉そうに撮影テクニックみたいな話を書くのは正直恥ずかしいのですが、しかしながら色々見渡しても“本当の初心者向けにコンデジ(コンパクトデジカメ)の昆虫撮影について書かれた記事”というのはあまり見掛けません。
また、コンデジはオートフォーカス(シャッター半押しで自動でピントを合わせる)など色々な機能が付いてはいますが、いざそれらの機能をマクロ撮影で使おうとしても、なかなか上手くいかない場合も多いです。

そこで、“コンパクトデジカメで昆虫写真を撮りたいんだけど、どうも上手くいかない…”という方のため、自分が色々な方から教わった『ちょっとしたテクニック』を勿体ぶりながら 少しずつ紹介していこう、という記事になります。

…ですので、この記事を見ても「プロのような素晴らしい写真」は撮れません。
あくまで“もうちょっとちゃんとした写真を撮りたいなぁ…”というレベルでのお話ですので、その点はご了承下さいませ。
また、写真の上手い方から見たら、「まだピントが甘い」「俺の方がもっと上手く撮れる」等々あるかと思いますが、そこも御了承下さいませませ。



さて、まず昆虫に限らず写真で大切なのはピントが合っていること。

マクロ撮影(昆虫や小さな花など小さい物を接写して大きく撮影することを、マクロ撮影と言います)の場合、ピントの合う範囲が非常に狭くなり、例えば昆虫などでも斜めから撮ろうとすると頭とお尻に同時にピントは合いません。
そこで、どこにピントを合わせるか。

昆虫撮影の場合、基本的には複眼にピントを合わせます
下の2枚の写真は、1枚目は複眼にピントが合ったもの、2枚目は背中辺りにピントが合っているものです。
(ライティングの加減などの差もありますが)見比べてみると2枚目はピンボケ感があります。
これは、複眼にピントが来ていないためです。

写真1.
ピント(1)

写真2.
ピント(2)

無論、「大アゴの形をクローズアップしたい」とか「前脚の形が変わっているので、そこを写したい」という場合にはそれらの部位にピントを合わせます。
複眼にピントを合わせるのはあくまで基本というだけです。


さて、ピントを合わせる場所はこれで分かりました。
…ところが、マクロ撮影ではもうひとつ問題が。

コンパクトデジカメのオートフォーカスでは、なかなか小さな被写体にはピントを合わせてくれないのです。
特にマクロ撮影の場合、シャッター半押しによるオートフォーカスだと、複眼のような小さな部位にはピントを合わせづらく、どうしても背景や虫の背中など大きな部分にピントを合わせてしまいがちです。
そこで、簡単なのは、

何度かオートフォーカスでピント合わせをして、複眼に一番近い場所にピントが合ったら、カメラの方を少し前後させる

…という方法。
シャッター半押しのままにしておけばカメラのピントはそのまま固定されていますので、例えば「複眼より少し奥(前から見た際の虫の背中など)にピントが合った」なら、『カメラをほんの少し引く』と、固定されたピントは複眼に合います。
逆に、「複眼より手前(上から見た際の虫の背中など)にピントが合った」場合は『カメラをほんの少し前に』出します。
そうやって“固定されたピントにこちらから合わせる”ことで、小さな複眼にピントを合わせる事ができるようになります。

花にとまった昆虫なんかを撮影する場合にも、どうしても花にピントが合ってしまう場合は、そのままシャッター半押しでピントをキープしたまま少しだけカメラを引いてやると、上にいる昆虫にピントが合います。

コンパクトデジカメで昆虫撮影をする場合、機能にそのまま頼り切りになるのではなく、その機能を活かして少し工夫してやると良い写真が撮れるようになります。

ぜひ、お試しあれ。
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No title

 昆虫写真家は海野和男さんが一番好きで、デジカメの撮影方法は海野氏の著書に学びましたが、なかなか応用的な実践には至っておりません。(いまいちカメラの仕組みも理解不十分でして、苦笑)
 それで形だけでも簡単に撮ることが大事か、情熱的に撮影に励むか考えているうちに、ある日から標本という保存形式に傾いてしまいましたが、じつは私が昆虫を好きに成ったきっかけは「林と虫たちの一年」という彼の写真集が発端でした。
 こうして写真の話題にふれると、やっぱりムシはよく観察して撮影をするべきではないか、と思い直したりしてしまいます。

Re: No title

>ふうけぃ☆風敬さん
「林と虫たちの一年」、私も持ってました!眺めてて楽しくなる本ですよね!!

私も一時、フィルム一眼(OM2)を持ったりした事もありますが、元々採集から入った人間なので「採る」と「撮る」は両立できない事をイタく実感し、今は「採る」に重点を置いています。
撮影より先に手が出てしまい、カメラを持って行っても結局一枚も撮影していなかったりとか(笑)

一眼の世界はホンの隅っこを齧った程度ですが、とても面白い世界なのは実感できました。
しかし、やはり上記の理由から、今は『すぐに取り出せる“コンデジ”までしか持たない』と決めています。

写真の世界でしか伝えられない事もありますし、採集して標本にしなければ分からない事もあります。
また生きたまま観察しなければ分からない事も多々あります。
…結局は、どれが良いとかではなく、(虫をキチンと虫として魅力を感じた上でなら)あとは個人の肌に合うかどうかで「個々人で何処に重きを置くかの違い」だけなのかなと思っています。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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