丹沢山麓、秋の直翅散策

10月9日。
以前にその場所で採ったイナゴが、どうやら近年減少しているハネナガイナゴで間違いなさそう…というコトで、再確認と追加採集を狙い、丹沢山麓の某所に行ってきた。
…あとついでに、マツムシとクツワムシの鳴いてる写真(コンデジだけど)でも撮れればなー、と。

深夜2時半頃にポイントに到着し、まだ鳴き残ってないものかと懐中電灯片手に散策してみるが、聴こえるのはコオロギ類ばかりでクツワもマツムシも聴こえない。
ちょっと時間が遅過ぎるようだ。
それにしても、長袖を着ていても肌寒さを感じる。
つい先日まで夏だと思っていたのに、もうすっかり秋なのだなぁ…


…って、
10月のアブラゼミ
セミぃ!?
…しかも、どうやら生きているっぽい。
まさか10月も半ばにさしかかろうというこの時期に、生きたアブラゼミを見るとは思わなんだ。

…と、畑地のヘリに生えたトゲだらけの草に、多数のイナゴがとまっているのを見つける。
就寝ハネナガイナゴ
確認のために捕まえてみると、案の定ハネナガイナゴだ。
うむうむ、着いて早々に第一目標は確認。
とりあえずは明るくなるのを待とうと車に戻って仮眠。

明るくなって、まずは昨夜のセミを見に行ってみる。

10月のアブラゼミ-2
…あ、やっぱり生きてた。
また木に付けておく。

さてハネナガイナゴを探してみると、夜以上に多数の個体が見つかる。
ハネナガイナゴの交尾
よくみるコバネイナゴも多少混じってはいるが、ハネナガの方が圧倒的に多い。
ただ、既に発生の後半に入っているようで、ほとんどの個体は翅の先が切れており、完品が見つからない。
数十…いや、数百はいるであろう個体を片っ端から捕まえて確認し、完品を選んで数頭を捕獲する。

…にしてもいっぱいいるなぁ。
まさに『佃煮にする程いる』ってヤツだ。


……。


ホントに食ってみるか。

というコトで、コンビニ袋にイナゴを放り込んでいく。
イナゴと言えば佃煮が有名だが、友人から“「素揚げして塩」の方が美味い”と聞いたので、今回はそちらにしてみるつもり。
集めている途中でコバネイナゴばかりの場所も見つけ、それならとハネナガを半分ぐらいリリースしてコバネ中心に切り替える。
…別に貴重種だからどうこうというより、翅を取らずにそのまま調理してしまうつもりなので、翅が小さい方が触感が良いかな、という好みの問題で

そんなコトをしていたら、休耕田の隅で羽音がする。
気になって見てみると、脇の細い流れでオニヤンマが一生懸命に産卵していた。

オニヤンマの産卵
(右側の写真はブレブレだが、携帯での撮影なので御容赦頂きたい)

更に、遠くでミンミンゼミまで鳴き出した
気温が低いのでかなりゆっくりと間延びした鳴き方だが、間違いなくミンミンゼミだ。
う~ん…この時期で生き残りの夏ゼミを複数確認できるとは思わなんだ。




…そうして、夜。
肌寒いとさえ感じる気温の中、マツムシ・クツワムシを探す。
マツムシの鳴き声は結構多いのだが、クツワムシはごく少数。
しかし、クツワムシは声が大きいので、とりあえず先にそちらを探してみる。

クツワムシ
いたいた。
彼らは藪の表面近くで鳴くので、声を頼りにじっくり探せは大抵見つかる。
ただ、この辺りでは彼らの発生時期は9月上旬がピークなので、既にかなり数も少なくなっている。

次はマツムシだ。
こちらはまだ数も多いのだが、実は見つけるのは少々難しい。
というのも、マツムシは丈のある草地の中程で鳴くので、声の場所をほぼピンポイントで特定できても、そこから先が難しいのだ。
あまり近付くと鳴きやんでしまうし、無理に草を倒してもピョンと飛んで逃げてしまう。
何度も失敗しながら、物怖じしない鈍感な個体に当たるのを期待するしかない。
そういう個体を見つけたら、そっと草を分けてみると…

マツムシ-1
いたいた。

更に近付く。

マツムシ-2

…こういう場所で鳴いてくれちゃうので、鳴き声はすれども鳴いている姿を見るのはナカナカに難しいのである。
しかもコンデジなので小さな被写体にはなかなかピントを合わせてくれないし、ピント固定してカメラを動かそうとすると草が揺れてマツムシ鳴きやんじゃうし。

ああもうっ!

そんなこんなで悪戦苦闘しながらも、何枚か撮影して探索終了。
久しぶりのマツムシは、やはり美しい声であった。
…個人的には、マツムシとヒグラシが美声ツートップだと思っている。
カンタンの声も確かにキレイだが、澄んだ少し寂しげなマツムシの声の方が好きだ。

時計を見れば21時前。
日付変わる前に家に着けるかなぁ…

またこの声を聴きたいな、と思いつつポイントを後にした。





マツムシ-3
…最後は、捕獲したマツムシを草丈の低い場所にポイして、しばらくしたら鳴き出した“半ヤラセ”写真。
実際のマツムシは、こんなベストアングルで撮れるような場所では滅多に鳴いてくれない。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

ハネナガイナゴはそこそこいるのですが自分の行っている地域ではクツワムシはほとんど採集できないので羨ましいです。

^^

先週末、広島県にナミゲンゴロウ探索に出かけた所、ミンミンゼミが
スローモーション的な鳴き声で確認できました^^
クツワムシと言えば、採集禁止以前の与那国島で夜間の森に迷いながら
タイワンクツワムシが結構居たのを思い出します^^鳴声大きいですよね。

Re: No title

>インセクトさん
クツワムシは全国的にかなり減っているみたいですからね。
初めて見た時には興奮しましたよ。
マツムシの声を生で聴いたのも、このポイントが初めてでした。

>魔琴さん
ナミゲン探索行かれたんですね!(採集記楽しみにしています)
ミンミンがまだ鳴いていたのはかなり驚きでした。
クツワムシとタイワンクツワムシ、体格ではタイワンの方が大きいのですが、実際に声を聴いてみると普通のクツワムシの方が更に大きいように感じます。
9月上旬の発生ピーク時のクツワムシの声は、本当にデカイです。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
今までに来た虫好きさん
検索フォーム
リンク