スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ローゼンベルグかローゼンベルギーか

オウゴンオニクワガタの一種で、ローゼンベルグオウゴンオニクワガタがいます。
近年では「ローゼンベルグ」の呼び名でほぼ定着していますが、以前は「ローゼンベルギー」という名でも呼ばれていたのを覚えているでしょうか。
これは、どちらも同じ種を指しているのですが、なぜ語尾が「グ」か「ギー」か違っていたのでしょう?
(他にも、「モーレンカンプ」と「モーレンカンピ」等も)

実は、これは前回出た学名がその要因となっています。
ローゼンベルグオウゴンオニクワガタの学名は「Allotopus rosenbergi」、つまり、学名の種小名をそのまま和名に当てはめた名前なのです。
そして種小名をそのまま読めば「ローゼンベルギ」と読めます。

では、本来は「ローゼンベルギー」が正しいのか?

実は、この種小名の「rosenbergi」は、ローゼンベルグという人の名前から取っています。
学名に人の名前を付ける時にはルールがあり、男性の名前なら最後に「i」、女性なら最後に「ae」を付けるという決まりがあります(※名前の語尾によっては変化する場合もあります)。
例えば、日本で井上さん(男)という方の名前が付けば「inoue+i」で「inouei」、タケシさん(男)なら「takeshi+i」で「takeshii」、アツコさん(女)なら「atsuko+ae」で「atsukoae」という具合です。


さてここで最初の「ローゼンベルグかローゼンベルギーか」に戻ります。
つまり、これは和名にする際に末尾の「i」を読むか読まないか、という事なワケです。

…では、日本人の名前が付いている虫の場合、どう呼んでいるでしょうか?
「カミジョウオオクワガタ(Dorcus kamijoi)」「タナカコクワガタ(Dorcus tanakai)」「エサキモンキツノカメムシ(Sastragala esakii)」、どれも基本的に語尾の「i」は入れず、名前だけで呼んでいます。
学名をそのまま和名に当てはめて呼ぶ場合、人名の語尾の「i」「ae」は入れないのが一般的です。

となると、外国人の名前だけ「i」を発音するのもおかしな話です。
以前はそれを人名だと意識せずに学名をそのまま読んでしまって「ローゼンベルギー」だったりしていたのですが、近年では本来の人名である「ローゼンベルグ」と呼ばれるようになったというワケです。


※ただし、学名で呼ぶ場合は当然「i」や「ae」も発音しますから、「ローゼンベルグイ(ローゼンベルギ)」と呼びます。
末尾を発音しないのは、あくまで和名で呼ぶ時という事になりますね。

※また、語尾が「a」で終わる男性の場合、最後は「i」ではなく「e」にして、同じく「イ」と発音するという決まりになっています。
ですので、本来であれば、田中さん(男)の名を付ける場合は、「tanaka+e」で「tanakae」と書いて、「タナカイ」となるのがルールなのです。
全部が全部「i」か「ae」を付ければ良いというワケでもなく、学名のルールが色々あるワケです。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

さらに細かいことを言うなら、その献名された人がどこの国の人かによって発音が異なることもありますね。この場合、ローゼンベルグかローゼンバーグかということです。
例えば、アジアの蝶にはNicevilleという人の名前が付いていることが多いのですが、フランス系の名前なので、ニセービユかと思いきや、この人はイギリス人なのでニセービレもしくはニセービルと読みます。
逆にジャコウアゲハやキンイロクワガタに献名されてるLatreilleさんはフランス人なので、ラトレイユと読みますね。
とはいえ、外国の方と話すと、みんな大体自分の国の発音形式で呼んでいることが多いです。
ラテン語読みのままで発音するのは我が国くらいかもしれません。ローマ字読みだから日本語で言い易いですしね。

虫けら家さん ・ こんばんは♪

前回の記事の~和名と学名~と今回の記事を拝見しましたが
成程と感じました
ローゼンの呼び名の違いには、そんな理由があったのですね

大変勉強になりました

う~ん。面白い(^0^)

Re: No title

>acraeoidesさん
確かに、英語圏の方は学名も英語読みしますよね。
日本ではラテン語読みしますけど、基本がローマ字読みなのにJはY発音するとか、微妙な違うがあって最初は戸惑いますね…。

Re: 虫けら家さん ・ こんばんは♪

>あおさん
昔は和名を付ける時は全て日本語にした(フタテンアカクワガタ、キバナガノコギリクワガタ、等)のですが、近年は種小名を学名から取ってくることが多く、その際にどう読むかが案外知られていないんじゃないかな、と思って記事にしてみました。
楽しんで頂けたようで良かったです。

No title

ラテン語読みと言っても、日本人がそう思っている発音はラテン語風ローマ字読みなので、これも日本独自と言ってもよい発音ですね。
和名の場合は記事の通りですけど、学名の読み方はかなり自由にされているというのが実際のところでしょうか。
昆虫によくあるboisduvaliとかのBoisduvalさんはボイスドゥバルじゃなくて、ブワデュヴァルが実際の発音ですし、ウミヘビのsaintgironsiのSaint-Gironsなんて、サンジーホンと読むらしく、そんなの知らなきゃ分かりませんし、我々には発音が難しい(笑)

Re: No title

>名無しさん
確かに、発音については仰る通りなのですが、あまり厳密な話を書き始めてしまうと細かい話ももっと突っ込んで書かねばならず、一般の方を完全に置いてきぼりにしてしまうかな、というコトで記事ではバッサリと切りました…。
正直、今の記事でも一般の方が読むには文章量がちょっと多いかなと思っているぐらいで…。

でも、学名読みについては「日本国内では」の注釈ぐらいは入れても良かったかもしれませんね(^^;
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
今までに来た虫好きさん
検索フォーム
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。