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南西諸島の危険

当ブログでも度々登場している、奄美大島をはじめとした南西諸島(…代表に沖縄でなく奄美を持ってくるあたりが虫けら屋)
虫好きなら誰もが憧れます。
普段見られないような様々な虫がいて、本当に面白い場所です。

しかしながら、一方で「南西諸島ならではの危険」もあります。
うちの採集記などでは危険もまたネタのひとつとして扱っていますが、決して軽んじているワケではありません。
「笑い話になってる程度だから、大したことないだろう」とは思わないで頂きたいのです。
特に、クワガタなどを狙って夜の山に行くような場合、本土の雑木林に入るのと同じようなつもりで行くと、場合によっては命の危険すらあります。
今回は、そんな危険の中から2つほど紹介。

(1)ハブ
本ハブ
「南西諸島での採集における危険」と言われれば、誰もが最初に思い浮かべるのがハブです。
奄美や沖縄には本ハブヒメハブ、八重山にはサキシマハブ、トカラ(昆虫採集禁止)にはトカラハブが生息しています。更に、一部では持ち込まれたタイワンハブが逃げ出して野生化してしまっている地域もあります。

彼らはいずれも有毒で、特に奄美と沖縄に生息している本ハブは、多くの死者も出しています。
性質も荒く、自分より温度の高いモノに咬み付く習性があり、また驚くと逃げるよりも威嚇姿勢を取ります。
路上などで見掛けてちょっかいを出すと、噛まれる危険もあるワケです。
自身は2月の奄美採集記でもハブを捕まえた写真を公開していますが、載せておいて何ですが、絶対に真似しないで下さい(→写真)。

ハブの毒牙は想像以上に鋭く長く、ちょっとやそっとの装備では防ぎ切れません。
下写真の個体は全長1.3mぐらいの“普通サイズ”のハブでしたが、それでも毒牙は2cm程あり、普通の長靴など容易に貫通してしまいます。
ハブの顔
長靴は、「無いよりマシ」というレベルで、決して万全の防御になどならないのです。

ちなみに、よく「徳之島のハブは木に登り、奄美のハブは地上にいる」なんて話もありますが、これはあくまで『その傾向がある』というだけ。
実際、2012年夏に奄美大島に行った際は、木に登ったハブを2回目撃しています。
別に奄美のハブが木に登れないワケでも、登らないワケでもないのです。
俗説的な生態を妄信すると、返って危険な場合もあります。

恐れるあまり臆病になり過ぎても仕方ないのですが、油断し過ぎるのは危険。本土のマムシとはわけが違います。
…ただしその一方で、その危険性から森が開拓されず、今日まで森が残って来た事を思えば、ハブは森の守り神でもあるワケです。
ハブがいなければ、今頃マルバネクワガタだって開発によって絶滅してしまっていたかもしれないと思うと、一概に害獣とも言い切れません。
人間から見れば危険生物でも、違う面から見れば守り神にもなる。
大切なのは、きちんと知る事です。


(2)夜の森
南西諸島の夜の森に入ろうなんていう人はかなりディープな人だけ……だったんですが、クワガタブームに伴い、マルバネクワガタ採集で森に入り込む人もかなり増えました。
しかし、そんな中で時々あまりにも無知な人がいるようで、近所の雑木林に入るのと同じようなつもりで森に入る人がいます。

ハッキリ言って自殺行為

細かい話は以前に「コンパス・地形図・GPS(→記事)」という記事で書いていますのでそちらをご覧頂きたいのですが、夜の山中、しかも森の中というのは本当に簡単に方角を見失います。
道からわずか5m森の中に入ったら、もう入口は分かりません。
下の画像は、久米島でケブカコフキコガネ探索で入った林内で、四方を撮影したものです(道からわずか10mぐらい)。
久米島林内-四方

どれが出口方向でしょうか?なんてクイズにしてみたくなりますが、正直この写真だけでは撮影した当人(私)でさえ出口分かりません(…「3」だったような気はするけど)。
近所の雑木林なら、迷っても街の明かりや車の音などでだいたい出口方角が分かりますが、南西諸島の山では明かりもなく、場所によっては車もほとんど通りません。
友人からも「以前、道路からわずか10mぐらいの距離なのに出口が分からなくてオロオロした事がある」なんて話も聞いています。

絶対に、「ちょっと入るだけだから」などと軽く考えないで欲しいのです。

景色を覚えながらいけば良いという考えは最も危険。
御自身が「一度見たものはどんな些細な事でも二度と忘れない絶対記憶能力がある」というなら別ですが、虫を探しながらの探索では景色よりも虫に注意が行きがちで、それこそマルバネでも見つけようものなら周囲の景色など注意が全くいかなくなります。
嬉しくなって大木を二周もしたが最後、方角は完全に分からなくなります。

歩くルートを昼間に下見してマークするなり頭に叩き込んで夜に確認しながら進むのがベストですが、そうでなくても、せめて地図とコンパスぐらいは装備して、最低でも「どちらに進めば森から出られるか」だけは把握しておきましょう。
何かというと「自己責任」という言葉が飛び交う御時世ですが、夜の森探索はまさに「自己責任」の世界です。
迷って遭難したら、命の危険にさらされるのは自分自身 だという事をしっかり自覚しておきましょう。


ハブ夜の森、どちらも恐れ過ぎては何も出来ませんが、一方で決して侮って良いものではありません。
今回はちょっとしつこいぐらいに「危険」「危険」と言いましたが、それぐらいのつもりでいて良いと思います。

探索は、しっかりと調べ、十分な準備を整え自己責任で行いましょう。
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No title

こうゆう採集の注意みたいな記事はありがたいです
今度できたら海外編も見たいですね

Re: No title

>並人さん
ありがとうございます。
海外だと、まともに採集に行った事があるのがマレーシアぐらいで…(^^;
また行きたいとは思っているので、もし幸運にも行ける機会に恵まれたら、その時は「行き方」や「行く準備」などのお役立ち情報も書きたいとは思います。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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