スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

3月、徳之島遠征(5)

3月7日
昨夜はケブカコフキの♂の個体数は比較的多かったものの、♀までは辿り着けず。
♀は一体何処にいるのだろう…

さて、今日も今日とてウ○コ登山。
A岳登山道
10kg近い糞をザックに入れて担ぎ上げる人もいるようだが、自分は万が一にもザックの中で袋が破れたりしたらシャレにならないので、2~3kgをビニール袋に入れて手に下げて持っていく。

ひとつずつトラップをチェックしていくが、やはり低い場所ではオオシマセンチコガネがほとんどでマルダイコクは少ない。
マルダイコク-3
そこで、ほとんどのトラップを山頂下のポイントに集結させる事にした。
掘り起こしてザルを持って更に登り、また次のトラップも掘り起こし…と。
登山道付近に2基、ヌタ場周辺に5基の計7基のトラップを設置し、山を降りる。


やがて夜の帳(とばり)が下りる。
6日以降は風も穏やかで暖かく、ケブカが飛ぶには最良の条件が続いている。

…と、ライトトラップにやたらデカイものが飛び込んだと思ったらタイワンカブト
徳之島タイワンカブト
こんな時期に成虫が活動しているんだなぁ…とちょっと驚く。

さて良い時間になったので真っ先にアダン&ハマビワの林に飛び込んでみると、すぐに羽音。
だが、やはり♀がいない。
残りあと2晩なので勝負をかけなくてはいけない。
林内を探せば昨夜同様♂は多数追加できるだろうが、♀に迫るには視点を変えなくてはいけない気がする。

♂が上から落ちてくる事から樹冠交尾の可能性も考え、数を諦めて樹冠部を照らしながら林縁を歩いてみるが…
…いない。
どうせ数は諦めるのなら…と、今度は道に出てみる。
道のアダン
道沿いも車で照らすと♂が次々飛び出してくるので発生しているのは間違いない。
だが、昨夜までの林以上に入りにくい。アダンが絡み合っている上に、入ろうとすると下草に隠れて60cmぐらいの落段差がある。

なのでまずは入れそうな場所を探そうと藪を照らしながら歩いてみると、やたらと♂が飛来する一角があった。
1♂捕らえて毒ビンに入れている間にも、1♂、また1♂と飛んでくるのだ。
まさか…と思って覗き込んでみると、木々の藪の中に広さ2m程度の小さな空間があり、そこのアダンの葉にとまる個体が見えた。



…確証はないが、直感がそう告げた。
だが、その個体を採るには鋭い刺だらけのアダンの葉を掻いて手を伸ばさなければいけない。

痛い!
でも揺らしたら落ちちゃう!!

ギリギリと手を伸ばし、鷲掴みにする。
手元にきた個体を見てみると、前胸背まで赤い。
裏返すと触角は……小さい!

徳之島ケブカ♀-1
「ぃよっしゃぁぁぁあッ!!!!」

夜のアダン林で1人、大絶叫。

徳之島はケブカコフキ♀は未記録。
つまり、これが、採集された徳之島産♀の最初の1頭。

無理してでも延泊して良かった!
これで胸を張って帰れる!

道に戻り、♀を携帯で撮影してFさんに♀採集の一報をメールする。
それからやっと気を落ち着け、その個体をサンプル管に入れる。
そうして、今♀がいた空間を再度覗き込む…と、

「もう1コいる!!」

先程の♀がいた場所のやや奥手に、重なった2頭のケブカ。
本当ならまずは生態撮影をしたいところなのだが、下はアダンの枯れ葉が積もっており、もし落としてしまったらそのままロストしてしまう可能性が高い。
撮影か採集か…と比較したら、やはりどうしても採集を選ぶ。
…貴重な生態写真を撮るチャンスなのは重々分かっているのだが…。
痛い痛い痛い!
無理矢理アダンの葉を掻き分けて手を伸ばし、ペアまとめて掴む。
今度のは普通カラー、いかにも奄美系らしい暗色系の♀だ。

勢いづいて3♀目を探すが、流石にそんなに集まってはいない。
道に戻り先へ進む。

…と、また別の“ぽっかり空間”の5~7mほど奥手のアダンの枝に、黒いものが見えた。
アダンの藪

「♀くさい…」

見てしまっては確認せざるを得ない。
落段差に注意しながら、藪に隠れて見えないアダンの枝を平均台(体育の方の)のようにしながら奥に入る。
アダンを藪漕ぎしつつ、しかし♀(?)のいる枝は揺らさないように注意して、なんとか近付く。
枝が揺れるたびに個体がグラグラしているように見えて、黒ヒゲ危機一髪よりスリリングだ
しかも下は折り重なったアダンの枯れ葉で、落とせば高確率でロスト。
それでもなんとかその個体も掴み、確認すればやはり♀。

戻り際、アダンの平均台で足を踏み外して60cm程度を転げ落ちて転倒し、その拍子に毒ビンの蓋が開いて中身がこぼれ落ちるハプニングに真っ青になるが、幸い♀は残っていた。
…すぐに♀は別のPPサンプル管に移す。

23時には羽音も消え、活動がほぼ終わる。
最後に一回りと歩いてみると、灌木の高所にオレンジに光る眼が見えた。
ケブカ♀のいた場所

ケブカだ。

だがしかし、やたら高い上に恐ろしく採りにくい場所だ。
とりあえず、素手ではどうやっても届かないので車から網を取ってくる。
絡み合うアダンの枝を避けながら近付き、網を伸ばすが……難しい。
弱い風でも網が煽られるし、木の又に近い辺りなので網が入れづらい。
そうこうするうち、その個体がポロッと落ちてしまう。

しまったぁぁぁあ!! Σ(゚Д゚|||)

慌てて根元に回り込むが、アダンの枯れ葉が重なり見つけるのは至難の業……かと思われたが、幸運にも落ちた♀は分かりやすい場所で脚を縮めたまま動かずにいてくれたため奇跡的に発見できた。


4♀。
徳之島ケブカ♀4ex.

大健闘である。
また、今日は昨夜まで以上に♂の数が多かった。
ライトトラップに入る♂の数も昨夜までの倍以上。
もしかすると、発生のピークだったのかもしれない。




=========================================
※少し長いので、以下リンクに目次ページがあります。
日を追って順に読んで頂く方は、どうぞ。
3月、徳之島遠征~目次~
=========================================
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

良い写真ですね!
ワイルドなマルダイ。。いいですね!

ケブカは、守備範囲では無いのですが、
あの特徴あるオスは標本で持って見たいですね!

Re: No title

>京四郎さん
マルダイ写真はヤラセではありますが(^^;
夜行性なので、夜にポイントで見張っていない限り自然下での写真は難しいですね。
でも、個体数は多かったので本気で撮る気なら、夜に行けば歩いている個体を見られそうな気はします。

…自分もコガネ全般となると守備範囲を外れてしまうのですが、ミーハーなのでケブカ♂の触角に魅せられてハマりました。
まさかコガネムシのために冬の南西諸島でアダンを藪漕ぎするなんて、5年前には思ってもみませんでした(笑)

No title

本当に本当にお久しぶりです。
無事に自分の行きたい高校にも無事合格し、とてもうれしく思っております 笑

突然ですいませんが虫けら屋さんに質問があります。
私は高校2年生になったら7月修学旅行で北海道に行きます。札幌でミヤマクワガタを採ろうと思います。
ですがまだ、どうゆうところでミヤマがとれるのかさっぱり分かりません

どうゆう木に集まるのかもさっぱりです。
なのでアドバイスください!
よろしくお願いします。

No title

ケブカの♀とはとても羨ましいです
短報が掲載されるのが楽しみです。自分は鍾乳洞でもいって採集したいと思います。(ガロアムシやメクラチビゴミムシ類)

Re: No title

>虫採りハンターさん
お久しぶりです&合格おめでとうございます。
7月に北海道とは、嬉しい反面「見学より虫採りしてぇー!」となりそうなシチュエーションですね(笑)

北海道ミヤマは自分は千歳周辺でしか採集していませんが、基本的に「広葉樹の森があれば何処にでもいる」という雰囲気です。標高が低くても普通に見られます。樹種はヤナギ・ミズナラ・ハルニレが代表3種類です。
ただ、修学旅行だと個人で動ける時間というのはかなり少ないと思いますので、なかなか難しいかと。
…であれば、灯火を狙うとか。
宿周辺の夜間外灯もモチロンですが、昼間の自由時間等に施設の外灯周辺の物影や木の上に隠れている個体をじっくり探せば見つかる可能性はあると思います。

もし昼間も丸一日個人行動とかできるのなら、木採りも狙えますが…

Re: No title

>インセクトさん
ケブカコフキ♀、本気で採りたいのであれば、沖縄のやんばる産なら狙えば採れますよ。
奄美系は正直キビシイと思いますが…

ケブカの短報が載るのは、コガネムシ研究会が発行している「鰓角通信」という雑誌になります。
ちなみに月刊むしにはクワガタの短報を投稿したので、これもそのうち掲載されると思います。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
今までに来た虫好きさん
検索フォーム
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。