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ムカシヤンマ

先日の奥多摩採集、夜の灯火がメインとは言え昼間も網を持って少し採集をした。
林道では大量のテングチョウと共にオオムラサキ・ミヤマカラスアゲハ・コムラサキなどがチラホラと見られたが、なかなか採集できず。

で、晴れた林道を歩いていたところ、流れが小さな滝となって道に落ちている近くに大型のトンボの姿を見つけた。
地面にベタッととまるその姿と、黄色と黒の模様から最初はコオニヤンマかと思ったのだが、近付いてみるとどうも雰囲気が違う。
ではサナエトンボか何かか…?と思うが、気になる。
一応採集してみるか、と網を振ったがかわされてしまった。“しまった!逃げられた!”と慌てて目で追うと、そのトンボはヘロヘロと弱々しく飛んで数メートルでまた地面に降りてしまった。

弱ってるのかな…?

更に次も採りそこねるが、やっぱり逃げない。
普通、大型のトンボは一度振り逃すとあっと言う間に遥か彼方に飛び去ってしまう事が多く、基本的にチャンスは一度きりだ。
だが、このトンボはヘロヘロと弱々しく飛ぶだけでその場から飛び去らない。

そうして三度目の正直、ようやくネットインしたトンボを取り出してみると、どうにもサナエトンボじゃない。
ムカシヤンマ側面

かと言って普通のヤンマでもないし、腹端の形もなんか変だ。
顔を見るとオニヤンマとも違う。
ムカシヤンマ顔
…というか、複眼が真っ黒だ。
体の黄色もなんか薄汚れているし、飛び方も弱々しいし、もう寿命で死ぬ寸前なのかもしれない。


………なんて思いながら採集したこのトンボ、
実は生きた化石と言われる虫のひとつ、ムカシヤンマ だった。
「ムカシ」とつくトンボは日本に2種類いて、ひとつはムカシトンボ、そしてもうひとつがこのムカシヤンマだ。
ムカシトンボの方は以前に何度か採集した事があったのだが、ヤンマの方は初採集だったもので「これはもしや…?」とは思いながらも現地では確証が持てなかったのだ。

さて、トンボ好きの方はもうお気付きの事と思うが、実はこのトンボ、弱っているワケではなかったらしい。
複眼が黒いのも本種の特徴で、死ぬ寸前で黒かったワケではなかった。
元々そういうトンボなのだ。
なんとも不思議なトンボだが、この初採集はかなり嬉しい。
個人的には、今回の奥多摩採集で一番の成果かもしれない。

ちなみにこのトンボ、幼虫(ヤゴ)時代に水中ではなく苔の生えた濡れた崖に穴を掘って過ごすという面白い生活を送る。
「ヤゴ=水中」という常識にも、やっぱり例外というものがあるというコトだ。


改めて背面から見てみれば、なるほど図鑑でよく見るムカシヤンマの姿そのままである。
ムカシヤンマ背面
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No title

このトンボを探して、どれほど苦労したことでしょう。
もともと昆虫採集を教えてくれた方がトンボの専門家で、
その方についてさんざん探したうちの一つが、ムカシヤンマでした。
私にとって、とても忘れられない昆虫の一つです。

その方、つい最近、ハッチョウトンボの新産地を発見したということで地元のニュースになっていましたが、遠い昔からずっと居ないといわれていたにも関わらず、10年以上も探しての新発見・・・まったく、トンボ採集には教わることばかりです。

ムカシヤンマはなかなか格好もよいし、
潜在的に、隠れファンが多い昆虫かもしれませんね。

Re: No title

>ふうけぃ☆風敬さん
ムカシトンボは、背中側から見た時の颯爽とした姿や、同じく生きた化石であるムカシトンボの飛翔の敏捷さなどからてっきりこちらも比較的スイスイと飛ぶトンボだと思い込んでいました。
それが実際出遭ってみると今にも死にそうな弱々しい飛び方と色彩で…

それでも、一度は採ってみたい虫のひとつでしたので、正体が判明してから沸々と喜びが湧いてきました。

例え既に文献で書いてあるような事でも、実際に自分の目で見てみると新たな感動すら覚えます。
続ければ続ける程、新しい発見が出てきて虫の世界は本当に奥が深いと思わされます。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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