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奄美大島採集記2013秋~その3~

【(残念ながら)奄美大島のアマミマルバネクワガタ・アマミシカクワガタ・アマミミヤマクワガタは2013年10月より条例により採集禁止になりました。詳しくはリンク先をご参照下さい。→奄美大島の採集禁止について




9月5日(木)
朝起きて用足しに行く。
…ふと見ると、和式の中にサソリモドキの子供が2頭落ちている。
便所サソリモドキ
1頭はまだ生きているようだが…
子供ならともかく、親(成体)が落ちてたら、知らん人は悲鳴上げるだろうなぁ…とか思いつつ。

さて今度は糞虫を狙おうと牛糞を入手しに里に下りる。
奄美では牛を飼っている家が北部に集中しており、南部で牛糞を手に入れるのはかなり難しい。
…徳之島ならポイントの近くでも牛を飼っている場所がいくつもあったので、糞の入手は楽勝だったのだが。
それを山に設置し、取って返してマルバネの山に向かう。

…昨夜見つけた発生木で更に4♂を見つけるものの、一番大きな♂が見事に羽化不全。
アママル羽化不全
左鞘翅(上バネ)はほぼ正常に伸びているが、右側が伸び切らず、下翅もクシャクシャになってしまっている。
7月~8月前半にかけて奄美はほとんど雨が降らず(7月の降水量が0mm!!)森が乾き切ってしまったらしく、おそらく乾燥で蛹室が縮み、羽化の際に鞘翅が引っ掛かって上手く伸ばせなかったのではないだろうか。

…今日までの中で最大の個体であり、正直凹む…orz

その後、ちと遠い電柱ポイントまで足を伸ばすと、幸いにも今日は誰も採集に入っていないらしく、アマミミヤマがポツポツと付いている。
灰色の電柱に下からスーッとライトを流していき、上部に黒い影を見つけた時の“ドキッ”とする感じががたまらない。
初めて採った時は、とても小さな個体だったけど感激で手がプルプルした。

今宵見つけたうち1頭は大アゴのよく伸びた41mm。
アマミミヤマ41mm
アマミミヤマはギネスは51mmに達するが、実際電柱で採集していると45mmなどまず滅多に採れず、40mmを超えれば十分大型という印象。
イメージ換算するなら「アマミミヤマ40mm=本土ミヤマ65mm」ぐらいだろうか。
相変わらず格好良いクワガタである。
40mmOVERの大型個体は、何度見ても惚れ惚れしてしまう。

更に、シカクワガタ狙いで仕掛けたバナナトラップに小さいながらも見事にアマミシカクワガタが来てくれていた。
アマミシカ小歯
狙って掛けたトラップに見事に来てくれると、やはり嬉しいものである。
その他、コバネカミキリなんぞも見つけたり。
コバネカミキリ


9月6日(金)
今日辺りから週末にかけて、また虫屋がどっと奄美に入ってくるのだろう。
魔琴さん(→HP:魔琴'sへっぽこ採集記 ミヤマの呪縛)も今日から奄美入りするそうだ。
「島の何処かで会えると良いですね」なんてメールのやり取りをしたのが数日前のこと。

…ずいぶん以前に奄美で初めてお会いしてから、地元がどちらも東京であった事から(自分は現在埼玉だが)時々会ってお話したりしつつ今に至るのだが、この方の「採るまでが重要で、最後に逃がす」というスタイルは自分では真似できないが正直言って尊敬している。
「採るまでの過程が楽しく、採る瞬間にそのピークを迎える」というのは大いに共感できるところで、自分の場合は欲張りなのでその「採った個体」を欲しくなり、標本として手元に残すという方法を選んでいる。
しかし魔琴さんはあくまでその「採るまでの過程」にこだわり続けている。
所有欲をそこまで捨て去った姿勢に、私と奄美のY氏の間で勝手に仙人とか呼んでいたりする。
販売にも興味のない方なので、話していても金銭の話が全く出て来ず、ひたすら「虫採り」の話ができるのも楽しい。

さて今日は夢を追って加計呂麻島(カケロマじま)に渡る。
加計呂麻島は奄美の南西側に位置する細長い島で、奄美大島とほぼ同じ昆虫が見られる島だが、山地性の種がいくつか欠けている。
アマミミヤマ・アマミシカ・アマミマルバネの3種も未記録なのだが、ミヤマとマルバネについては以前から噂だけは絶えない。
「死骸の頭を見つけたが捨ててしまった」「どこそこの家に飛んできたらしい」「どこぞの子供が拾ったらしい」…等々。
だが、未だに確たる記録はなく、幻の域を出ない。
今回はそれらを狙ってトラップを入れてみる。
フェリーかけろま
加計呂麻島へは、古仁屋港からフェリーが出ており、空身なら300円程度、車を積んでも片道3,000円程度で行ける。
日に何便か往復しており、奄美大島からの日帰り採集も十分可能なので、チョウなどでも奄美大島以外にもう1ラベル欲しい(同じ種類でも、別産地の個体も採りたい)という時にはオススメ。

トラップを掛け終えて再びフェリーで奄美大島に戻り、今夜もアマミマルバネクワガタ。
さて今日はY氏と一緒に入ってみる。
ハブに注意しながらゆっくり進んでいくと、Y氏が先に声を上げた。
「いたっ!」
言われて振り返り、その視線を追ってみると、今通り過ぎた木の高さ5mぐらいのところに確かに黒光りする塊が付いている。
こちらの長竿を貸して落としてみれば、確かにマルバネ。

先を越された…(爆)

1時間ぐらい一緒に歩き、その後は分かれて森を探索。
…ちなみに、入る入口は同じ場所だが、毎回少しずつ違う場所を歩いたりして探索範囲を広げていくようにしている。
こういう時は、GPSがあると過去に歩いた軌跡を表示できるので、未踏部に向かう事ができるので便利である。
GPS軌跡
自分の位置をGPSに頼り過ぎると万一壊れたりした際に森から出られずに遭難する危険があるので、脱出方法はきちんと把握しておくべきだが、一方で夜中の森で辿り着いた発生木などはGPSでポイントをマークしておくことで翌日以降も確実に辿り着くことが出来るようになる。
そうして今夜もまた、3時間コース。
アママル♂-1

この森はなぜか電波がバリ3なので、休憩がてら森の中からY氏に電話をかけてみると、あちらは探索中に偶然見つけた別のモノの撮影に夢中になっていたせいでマルバネはまだ2頭と。
こちらが結構な数を見つけられた事を伝えると驚いていた。
そろそろ上がろうかという事になり、森の出口へと向かう。
Y氏のライトが前方でチラチラと動き、お互いに出口の方へと向かっていたところ、Y氏が「いた!」と声を上げる。
慌てて走っていくと、森に入ってすぐ脇の巨木に、2♂が来ていたそうだ。
確かに立派な木だし、来ておかしくないのだが、まさかここにいるとは…。

森を出て、しばしY氏とお喋りしてお別れ。また明日。

…と、それは良いのだが、実はどうも少し前からレンタカーの左前輪がおかしい。
ブレーキを踏むとギュリィィィィィン!と旋盤を回すような音がする。
明らかに、何かおかしな部分が擦れている音だ。
原因は……多分、道に落ちた大きな石を“これぐらいなら、またぎ越せるだろ”と軽く見て超えようとした途端に“ガギャンッ!”とか車の下からかなり嫌な音が聞こえた、あの時だろうと思う…。
明日…明日にはレンタカー屋に行こうと思うので、頼む、それまでなんとかもってくれ…






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※全6話、以下リンクに目次ページがあります。
日を追って順に読んで頂く方は、どうぞ。
奄美大島採集記2013秋~目次~
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じぇじぇ

まさか私の名前が出てくるとはっ!

虫けら屋さんにそう言って頂けるとは恐縮の限りです!
ありがとうございます。

・・・実は翌日、私も大きめの石を巻き込んだのはナイショです^^

Re: じぇじぇ

>魔琴さん
すみません、断りも無しに登場して頂いてしまいました。
…次回更新の採集記(4)にもご登場をお願い致します(^^;

大物

色々と大物が捕れたみたいですね。
個人的には、大きな石関連のその後が一番気になります。
マルバネもかなりの数がいるようですね。
昆虫採集ができるときに、一度は訪れてみたかったです。
これからは、昆虫を撮りに行くしかできないですね。

ホンハブは怖くありませんか

ホンハブの多い奄美大島の夜の森の中で3時間コースの採集素晴らしいの一言です。奄美大島では主に南部で採集していましたが、時折見かけるホンハブの大きさに噛まれると毒の入る量も半端ではないなーとか、血清のある診療所まで最短で1時間はかかるかなとか、1時間かかると確実に後遺症の筋肉の拘縮が起こるよねとかをつい考えてしまい森の奥まで踏み込めないうちに採集禁止になってしまいました。
子供が一人前になってからの老後の楽しみにとっておいたので寂しい限りです。
実は魔琴さんの採集記を拝見させていただいているうちに離島採集にはまってしまった者です。大きめの石を巻き込んだくだりはきっとへっぽこ採集記でもアップされると思うので楽しみにしています。

Re: 大物

>モモンガさん
マルバネ、今シーズンは本当に多かったです。
奄美大島は、マルバネやミヤマは採集禁止になってしまいましたが、まだノコギリやスジブトなど梅雨明けのクワガタは採れますので、そちらで行ってみても良いと思いますよ。
どれも魅力的な虫達です。

石の話は…ええ、次回以降に…(--;

Re: ホンハブは怖くありませんか

>アマミシカマニアさん
ホンハブは私も怖いです(※一方で大好きでもありますが)。
…ただ、今年は夏の乾燥のせいでハブをはじめヘビ類が本当に少なく、夜の探索中に出遭ったのは滞在全体でわずか2~3頭でした。ホンハブに至っては一度も遭遇せず。
そのせいもあって、かなり大胆になっていたのは否定てきません(^^;
一説によると、ヘビが餌や水場を求めてみんな沢に降りて、山には少なかったという話も。

夜の探索はハブの恐怖との天秤で、何時間も山を歩き回るのが「勇気だ」などとは口が裂けても言えませんが、やっぱり “噛まれたらどうするか?” 以上に “「採りたい」→じゃあどうするか?→「噛まれないために、ハブを見落とさない」” という思考になっているのだろうと思います。

魔琴さんの採集記のダークゾーンは、(遭遇したご本人には笑い事ではないのですが)読んでいる側としては正直「採集記のスパイス」というか、、、いつかの「パーン!→なんかもう、気持ち良くなった」のくだりは声を出して笑ったクチです…(^^;

こんばんは。^^

最大の個体のアマミマルバネは、少し残念な状態でしたが・・・
アマミミヤマの方は、サイズ云々でなく、とてもカッコイイ個体で
採集できて、本当に良かったですね。(^^)/
こうした夜の原生林を歩きながらの採集は、本当に憧れます。

今回 奄美では幾つかのムシが採集禁止に
なってしまいましたが・・・幸か不幸か、私が一番 奄美関連で・・・
自己採集してみたいムシが 今のところ まだ大丈夫なので、
何とか この種が採集できるうちに、奄美に行ってみたいものです。
引き続き、奄美採集記の方を 楽しみにしております。(^^)

ありがとうございます!

虫けら屋さんの記事に登場できるのでしたら、お気軽にご使用下さい。
光栄です! ・・・私にとってダークゾーンは“おいしい”かもです^^

アマミシカマニアさん、ありがとうございます。虫けら屋さんでレスも
アレですが(笑) ・・・そう言って頂けますと、非常に嬉しいです!

Re: こんばんは。^^

>ティーノさん
奄美、ぜひぜひ行かれてみて下さい!
環境や雰囲気が独特の島で、中毒性があります(笑)
南西諸島の夜の森はとても怖いのですが、一方でとても魅力的で、毎度ながら妙なハイテンションになります。
探索中ずっと総毛立っているような、皮膚が森や生き物の気配を感じているようなあの感覚は忘れられません。

Re: ありがとうございます!

>魔琴さん
ありがとうございます!
では、次回記事にもご登場をお願い致します!

ダークゾーン的要素は、遭遇時は「最悪だ…」とか「勘弁してくれよ…」と思うのですが、最近、心どこかで「採集記のネタになる…」とか思い始めている自分がいます(笑)
いや、遭遇しないに越したコトはないんですが…。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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