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天城越え

昨年は、趣味面でどうも不完全燃焼感が残った年であった。
春の徳之島(ケブカコフキ&マルダイコク)秋の奄美大島(アマミマルバネ)でしっかり成果は上かっているのだが、多分それ以外にあまり目新しい事をしておらず“いつもの繰り返し”になってしまっていたコトが要因のひとつではないかと思う(…2012年が良過ぎた、という話もあるが)。
そこで、今年は“初採集の感動”をもっと味わうべし、と(珍しく)目標を立てた。

2014年の目標:未採集種にチャレンジする

そして今年の一発目の採集にと想定したのが、前回紹介した タテジマカミキリ だった。
…実は、最初にタテジマを狙って1月2日に横須賀方面に探しに行ってみたものの見事にボーズを食らい、惨敗。
本種がよく付くカクレミノ(樹木)は見つけたものの場所があまり良くなかったのか、結局カミキリは全く見つからず。
これは、まず確実度の高い場所で経験を積み、勘を掴んだ上で再チャレンジした方が良いかも…と思い、1月6日(月)、伊豆半島南部まで足を伸ばすことにした。

さて行くとなると、どういうルートで行こうか…ロードマップを開くと、案がいくつか。
しかし下道で行くとなると、芦ノ湖周辺は多少なりとも雪や凍結の心配もある。かと言って海岸沿いにひたすら行くのもあまりにシンドい。
…そこで、遠回りではあるが東名高速で沼津まで行ってしまい、天城越えルートで向かう事にした。

深夜0時頃に自宅を出発して東名高速に乗って静岡を目指す。
若干心配していた雪や路面凍結もなく、ひたすらに走り続け、朝5時を過ぎてようやく現地に到着。
8時頃までしばし仮眠をとり、それから探索開始。

まだ朝の寒さはあるが、風もあまりなく日射しが気持ち良い。
常緑樹の多く生える林は冬でも濃い緑に包まれ、乾いた落ち葉と所々にある落葉樹が季節を教える。
道から海岸林の中に入り込み、カクレミノを探すと、なるほど確かに幼木から成木まで何本も生えており、そこかしこにタテジマカミキリの脱出口と思われる穴がある。
しばし探していくと、高さ4~5m程の枝に怪しい影。
かなり怪しいが…

…と、こういう時はデジカメの出番。
対象をズームいっぱいで撮影し、それを確認画面で更に拡大する。
タテジマ1号
…あ、やっぱタテジマだ!

が、しかし、届かない。
網も置いてきてしまったし、枝をしならせて引き寄せようにもそこまで細い木でもない。かと言って登れるほど太い木でもないし、一体どうしたら…

ああああああああああああああ…!

このタテジマカミキリというヤツ、枝への擬態はイマイチなくせに“枝になり切ってる感”は凄まじく、蹴ろうが揺すろうが微動だにしない。
木の下で10分ぐらい考えてみたものの、結局良い案が浮かず「次を探すしかない」と考えざるを得なかった。

しかし、そう思って探し始めるも次が見つからない。
カクレミノはいくつも生えているし、脱出口もそこら中にある。
しかし成虫がいない。
20本…30本…カクレミノを見つけるたびに親の仇のように睨みつけながら探してみるが、見つからない。

先に誰か採集者が来たか?
でもそれにしては越冬痕もないし…

探すこと1時間、ようやく2頭目が見つかる。
タテジマ2号
3~4mの高さだが、斜面に生えた木なので上側に回り込んで手を伸ばす。
木を蹴ろうが枝を揺すろうが微動だにしないタテジマカミキリ、上から掴まれてようやく「あれっ?」とばかりに触角を動かしだす。
枝から引き剥がそうとするが、予想以上にしっかりとしがみついており、無理に引っ張れば脚が千切れてしまいそうだ。
少しずつ少しずつ、脚を枝から剥がし、ようやくゲット。
タテジマカミキリ
肩と翅端の特徴的な縞模様…
やっと採集できた…!
コイツを採るために、はるばる伊豆まで車でやって来たのだ。
冬だというのに案外動く…が、なんか歩き方があまり上手くない。
細枝を上手く歩けるように進化してきたであろうから、逆に手の平などの平坦な場所は歩きにくいのだろうか。

これでようやく“探す感覚”を掴めたか、続けざまに数頭が見つかる。
だが、どれもこれも採りにくい場所にいるヤツばかり。
隣の木と順番に足を掛けながら苦手な木登りをして、不安定な体勢でなんとか枝を手繰り寄せてゲット。
“落ちたら擦過傷に捻挫、下手に枯れ木が刺さったりしたら…”とか思いながら、なんとか木から降りる。

…と、足元の低木の葉の裏に何かとまっているのに気付き、しゃがみ込んで覗いてみると、オオキンカメムシ。
オオキン-1
おお!
2012年に千葉で見たのが最後だから、2年ぶり。
相変わらずオレンジと黒のカラフルなツートンカラーが美しい虫だ。

沿岸林は何処も斜面になっており、そこを登ったり降りたりしながらカクレミノを探していく。
するとまたしても4~5mの高所にタテジマの姿。
悩んだ末、“落ちている長い枯れ枝を使う”という手を思い付き、2~3mぐらいある枯れ枝(枯れ木?)を拾い上げ、タテジマカミキリをゴリッと擦ってみる。
すると、さすがのカミキリも“何だ!?”と思ったようで、触角がニョキッと動き出す。
更に頭からお尻から何度もちょっかいを出し、枯れ枝の方に掴まった所でゆっくりと下ろす。

ゲット。

…これで何とか採集する手立てができたが、もしまた次があるなら丈夫なフレームの小径枠の網と長竿を持ってこよう。
その方が絶対に採りやすい。

さて探し方と言うか“見え方”が分かると、タテジマカミキリはけっこう分かりやすい。
下から見るとこんな感じで、明らかに「そこに虫がいます!」な感じなのだ。
タテジマ3号
そこだけ明らかに浮いて見えるし、よく見ればまっすぐに伸ばした触角も分かる。
1本の木に2頭のタテジマが付いていることも少なくないが、不思議と3頭付いているものは見ない。
彼らが集合しないからなのか、自分が見つけきれていないだけなのか…

それにしても、ここまでそこそこの数のタテジマカミキリを見つけたが、どれもこれも4~6mの高所ばかり。
「落ちている長い枯れ枝でこそぎ落とす」という方法を思い付いたので採集については何とかなったが、出来れば写真も撮りたい。
よくネットや写真で見掛けるような「目線の高さで背面からバーン!」な感じのショットを。
…だが、そんな写真を狙えそうな場所に付いている個体など1頭もいない。
ああいう写真を撮っている方々は、どうやって撮影しているんだろうか…

…タテジマを探しながらしばらく歩いていると、海岸まで出てしまった。
道脇に細い竹(メダケ?)の林があるので、「もしかしてハイイロヤハズカミキリでも入ってないかしらん?」と軽い気持ちで手頃な枯れ竹を拾い、割ってみると…

竹の中のハイイロヤハズ
…あ、ホントにいた。
シーズンに野外活動している成虫は何度か採集しているが、竹の中から見つけたのは初めてだ。
ハイイロヤハズの幼虫が細い竹を食べると知っていても、実際に自分の目で見るとちょっと感動する。
「おおっ!本当に入ってた!」みたいな。
…調子に乗って10本ぐらい割ってみたものの、続く個体は出ず。

やがて、次第に辺りが暗くなり始め、カクレミノの枝も見えづらくなってきたので今回の探索は切り上げることにした。
往復10時間以上の運転は決してラクとは言い難いが、わざわざ伊豆南部まで足を運んだ甲斐はあった。
ホントの新年初採集(横須賀)は空振りだったものの、2014年初ゲットの採集行は十二分に楽しめた。

今年も頑張ろう!
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海岸林での虫採りも楽しそうですね、やはりカミキリムシやゴミダマが多いのでしょうか?

Re: タイトルなし

>並人さん
探し方・探す時期にもよると思います。
昨年の徳之島でケブカコフキコガネも沿岸のアダン・ハマビワ植生の林の中で飛び回っていましたし、同じ場所でアマミヒゲコメツキも見られました。
時期が良ければチョウも多く見られます。
…でも、沿岸林は普段あまり採集に行かないので、全体的に見た時の割合はちょっと分からないですね…
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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akepon6464@yahoo.co.jp

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