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沖縄島採集記2011秋 10月21日

※<この採集記は、10月31日からの2話目になります。>※



今回の採集は宿ナシの車中泊。
10月下旬とは言え沖縄は9時を過ぎる頃になると陽射しが暑くて寝ていられなくなり、ノソノソと起き出す。
昨日仕掛けたバナナトラップを見に行ってみると、何か付いている。

コノハチョウ(1)

枯れ葉…?

いやいや、こんな不自然な付き方の枯れ葉はない。
バナナトラップに付いている時点で、正体は分かっている。
脅かさないようにゆっくりと近付き、携帯のカメラを起動して構える。

コノハチョウ(2)




…ゆっくりと翅が開く。

コノハチョウ(3)

コノハチョウ!

沖縄県の天然記念物の蝶で、翅の裏は見事なまでの枯れ葉擬態。
一方で表は紺とオレンジの鮮やかな色彩を持つ蝶だ。
蝶にも少しは手を出しているので憧れの種なのだが、残念ながらコイツは天然記念物。
撮ってもイイけど、採ってはイケナイ

そんなコトをしていたら、車の近くを大きなトンボが飛び始めた。
明らかにヤンマ級…ギンヤンマに良く似た色彩のコイツはリュウキュウギンヤンマだ。

リュウキュウギンヤンマ

その他、ウスバキトンボやベニトンボが数頭飛んでいたぐらいで、特段の収穫はナシ。

今夜は北部の林道を中心に走ろうと思い、明るいうちに環境を確認しておこうと走っていると、ミカン畑。
南西諸島では、山中のミカン畑は良いクワガタポイントになる。
「ここにもバナナトラップ仕掛けておこう!」と車を下りてみると、畑の上にネットが張ってある。
カラス避けかな…?と思ってよく見てみると、どうも何かが引っ掛かっているらしい。

コウモリネット(1)

近付ける所まで行って改めて見てみたところ、その正体が分かった。

コウモリネット(2)

「ハッピーハロウィン!」と言うには少々趣味が悪過ぎる。
正体はオオコウモリ。
クビワオオコウモリの沖縄亜種オリイオオコウモリだろう。
一般にコウモリというと蛾などの小昆虫を超音波で見つけて捕食する肉食性というイメージがあるが、オオコウモリの仲間は果実を食べる植食性のコウモリだ。
そのためミカン農家からしたら立派な害獣になってしまうのだろう。
このネットも、コウモリを狙って仕掛けてあるのだろうと思われる。
見れば5~6頭は引っ掛かっており、ミイラ化したものもある。

良いとはとても言えないが、農家からすれば作物を荒らす害獣あり、一方だけの視点で簡単に「悪」だと語れるものではない。
とりあえず、付近の木にバナナトラップを仕掛けておく。

そうして夜、“今夜こそは!”と意気込みも新たに走り出す。
…と、昨夜ヒラタ♀が付いていたトラップに、またも小さいクワガタの姿。
採ってみれば、これまた小さいオキナワヒラタの♂だ。

オキナワヒラタ♂

ドチビながらオキナワヒラタのペアが揃ったワケだ。
オキナワヒラタは沖縄では最普通種のクワガタだろうが、嬉しいものは嬉しい。

さて再び視線を路面に移して走っていくと、今度はコオロギとカマドウマを足して2で割ったような真っ黒いバッタが現れる。
触角が異様に長く、翅は無い。

こ、これは、ヤンバルクロギリスってヤツですか!?
1995に新種として記載された虫で、沖縄のやんばる地域にだけ生息している。(近縁種が八重山に生息)
異様に長い触角がナカナカに格好良い。
格好良いのだが……正直、マルバネが採れてからにして欲しい。
本命が採れないうちから「面白い副産物」が現れても、心から楽しめない。

気を取り直して進むと、前から明らかに「マルバネ採集中」という感じの車が来る。
道が狭いので、待避スペースで避けて待っていると、向こうが横で止まる。
採集者同士のご挨拶、だ。
こちらも窓を開けると、「どうですか?」と聞かれる。

ええ、まだボーズです。

「いや…採れないですね…。採れました?」
問うと、向こうはどうにも上機嫌。
「自慢じゃないんですけど、大歯型採れましたよ。」

ナンダッテー!?

「見ます?(今年は)昨夜から来てるんですけど、いやー大歯型はすごい久しぶりだから誰かに自慢したくって…」

自慢じゃん。

…こちらの返事を聞くまでもなくケースを出そうとしてくるが、こちらは同じく昨夜から入っているのにボーズだし、沖縄で最初に見るオキマルは自分で見つけた個体にしたかったので、折角の申し出ながらお断りさせて頂いた。
聞くと、今夜は2頭採れていると。

そうか…いるのか…。

オキマルの流し採集というのは本当にタイミングの勝負で、運次第なのだ。
どんなに頑張っても採れない時は採れないし、軽くやっただけでも採れる時には採れてしまう。
均等には行き渡らないのである。

だが、採れるというコトはまだ可能性は十分にあるという事。
その人とすれ違い、再びゆっくりと走り出す。

路面の怪しい影を見つける度に車を止めて確認するが、松ぼっくり、大きなカタツムリ、タイワンクツワムシ、ヤマナメクジ、シリケンイモリ…本命は現れない。
ヒメハブ、アカマタなどの蛇や、ハナサキガエル、ホルストガエルといったカエル類も出てきている。
そういう生き物の姿を見るのも楽しいのだが…楽しいのだが…しかし……


マルバネがいません…(泣)





※採集記目次はこちら→沖縄島採集記2011秋[目次]
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こんにちは!

臨場感半端ないです!
タイミング勝負は運の要素が
強すぎてキツいですね…
ライバルがいるところが
外灯〈挟まり個体なし〉に似てますね(^^;

1週間車中泊は良くやりますが
後半戦、脚に負担がきます(^^;

う〜ん、くそ〜明日はとるぞ!!
と、気分はすっかり入り込みつつ
次回待っていますm(_ _)m

No title

流し採集はタイミング次第ですね(^_^;)

あと六日に期待します!!!

No title

>クワキチさん
臨場感、感じて頂けて嬉しいです。

タイミング勝負は本当に厳しいですよね。
頑張って巡回回数を増やせば少しは遭遇率も上がりますが、基本的には本当に“運”ですからね。


>クワデリさん
外灯巡りも流しも、「ああっ!そのタイミングで自分が回っていれば!」なんてのが起こり得ますからね。
努力よりも運に左右される採集です…。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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