ひとつの命の終わり

先日、神奈川県厚木市某所で少し灯火を見回った際、明かりから少し離れた場所でバタバタともがく何かを見つけた。
結構大型の虫に見えたので“もしやクワガタ…?”とか思って近付いてみると、

死にかけトノサマバッタ
トノサマバッタ だった。
外傷も特に見当たらないので、踏まれたり鳥に襲われたりしたワケではなさそうだ。
となると、おそらくは自然死…寿命だろう。
実際、ボロくはないがなんとなく皮膚に新鮮味がなく、年老いた感じがする。

つまりは寿命、「天寿を全うした個体」ということになるのだろうが、当の虫にはそんなコトは理解できない。
言うコトをきかなくなった体で必死に起き上がろうともがく。

虫達の死には、看取る者も、見送る者もない。
夜のうちにアリに運ばれていくか、朝になればカラスに食べられるのだろう。

夏が終わり、秋になった。
バッタやコオロギはこれからがシーズン本番だろうが、一方で人の目に付かない場所でカブトムシやセミなど夏の虫達は、こんな風に命を終えていっているのだろう。
遥か昔から繰り返されてきた命の営みの1シーン。

悲しむでもなく、惜しむでもなく……少しの間「生き物の死」をただ眺めていた。
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No title

はじめまして。MeMeと申します。
美しいシーンですね。
夏の終わりにセミではよく見かけますが、トノサマバッタとは珍しいですね。
私は見たことがありません。

寂しいですが、卵〜幼虫〜成虫まで成長し、さらに寿命を全うできたのであれば、このトノサマバッタは幸せだと思います。
この個体はちょっと命の尽きるのが早めな気がしますが、しっかりと子孫は残せたのでしょうか?そうであることを願いたいものです。

それでは。

Re: No title

>MeMeさん
はじめまして。
トノサマバッタはこれからがシーズン本番なので、この個体はかなり早くに羽化してしまった個体なのかな、と。
…となると、もしかすると配偶者に出遭うこともできず、孤独な一生を終えたのかな…という気もします。

交尾や産卵シーンはよく取り上げられますが、死もまた命の営みのひとつなんだな…と、記事にしてみて改めて思いました。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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