スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

沖縄島採集記2011秋 10月22日~23日

※<この採集記は、10月31日からの3話目になります。>※



今日も暑さで目が覚める。
大宜見集落の辺りまで南下してみると、ポツポツとハイビスカスが咲いており、ツマベニチョウやシロオビアゲハなどの蝶が飛んでいる。
少し蝶でも採集するか、と道脇のスペースに車を止め、網を出す。

クワガタムシ中心ではあるもののカミキリやチョウ、トンボ、カメムシなど他の昆虫にも手を出しているので、昼間でも採る虫はいる。
良い獲物はいないかと探していると、かなり白化の進んだナガサキアゲハがいる。
「これは…!」とネットインしてみると、沖縄本島としては相当な白化度合い……なのだが、後翅が裂けており、飛び古した感のある個体。
う~ん…白化度合いは素晴らしいのに…惜しいっ!

ナガサキアゲハ白化♀(1)

シルビアシジミ、ウスキシロチョウ、アオスジアゲハ、ツマベニチョウなど色々な蝶が飛んでいるが、これといって採りたくなるようなものはいない。
周囲からはオオシマゼミの“…ミャン!…ミャン!…ミャン!”という鳴き声が響いてくる。
この時期にまだこれだけ元気なセミの鳴き声を聴けるとはなぁ…。

夜は再び同じように林道をゆっくりと流す。
既に発生末期に差し掛かり、マルバネは発生木から離れて歩き回っている時期なので、森に入っても期待は薄く、採集するにはただひたすらに車で流すしかない。

…どうにも自分は、この「流し」というのがイマイチ性に合っていないらしい。
森に入ったり林道を歩いて採集したりする場合、仮に目的の虫が採れなくても他に色々な副産物が採れる場合が多いし、木や草など自然物を見ながらになるので精神的に楽しい場合が多いだが、この「流し」というヤツは「ただひたすらに路面を睨み続ける」。
狙いの虫がいないと、ひたすらに人工物を見続けるだけになり、精神的にかなりシンドイ。
しかも同じ姿勢で運転し続けるために腕や肩が固まってくる。

昨日、コウモリが引っ掛かっていたミカン畑に仕掛けたトラップを見に行くと、少し大きめのクワガタの姿。
「よっしゃ!」と捕まえると、51~52mmほどのオキナワヒラタの♂。
まぁ大型とは言えないが、沖縄亜種らしさも出てくるサイズだし、良い収穫。

オキナワヒラタ♂(2)

今日が土曜日という事もあり、採集者も昨日までより明らかに多い。
…とは言え、ピークは過ぎているので5~6台というところ。
発生ピークである10月上~中旬には本当にゾロゾロと採集の車が走っているらしいので、それに比べれば微々たるものなのかもしれない。
まぁこのライバルの少なさを見込んで遅めの時期に設定したのだが……目的のマルバネも少ないのでは結局意味が無かったかもしれない。

数時間走ったものの一向にマルバネの気配はなく(他の採集者は採っているのかもしれないが)、疲れてきたので自販機のある場所で休憩する。
自販機の明かりには小型のシギゾウムシがいくつも飛来しており、休憩しながらそれらを摘まむ。
しばし休憩して再び走り始めるも、急激に睡魔に襲われ敢えなくノックアウト。
これで3晩連続ボーズ…。


翌23日、再びリュウキュウギンヤンマを採る。

リュウキュウギンヤンマ(2)

まさか10月の下旬にもなってヤンマ採りを再び楽しめるとは思っていなかった。
ヤンマ科やオニヤンマ科などの大型トンボ類はネットインした瞬間の「入った!」という感覚がなんとも快感で、クワガタ採集とはまた違った楽しさがある。
その他、南西諸島特有のハネビロトンボも2頭ほど採集。

ハネビロトンボ

更に大宜見集落も見に行くと、今度は比較的状態の良いナガサキアゲハ♀。
蝶屋さんの話によると、一応「短尾型」という軽微な変異型らしい。

ナガサキアゲハ(2)

ちなみにこのナガサキアゲハというヤツは近年日本列島を北上している虫のひとつで、十年前には東京で見るなどとは思いもしなかったのに、今では区内で最も普通に見られるアゲハになってしまった。
♂は黒地に僅かに青鱗粉が乗るだけで、日本国内なら何処でも同じような感じなのだが、♀は南に行くほど白くなり、沖縄ではほとんど『白いアゲハ』という感じになる。
ちなみに東京周辺で見られる♀は後翅に斑紋程度の白い紋が出るだけで、知らずに見ればとても同じ種とは思えない程に色彩が異なる。

そうして夕方、日課のようにガソリンの補給と食料の買い出しに行く。
山道とは言え、燃費の良いヴィッツでありながら毎日タンク半分ぐらいのガソリンがなくなっていく。
123円/リットルとかなり安いにも関わらず、毎日2,000~3,000円単位でガソリンを食われるのはナカナカにしんどい。
これでマルバネが採れていればまだ救いもあるのだが…

やがて日没。
“今夜こそは!”と気合を入れ直し、ハンドルを握り直す。

流し(1)

…しかし、不安材料もある。
知人から聞いた話によると、今年は発生ピークに来たにも関わらず、21晩連続ボーズを食らって帰ったという人もいるという。
そんな話を聞いてしまうと、「自分なんて発生末期だし、ボーズで帰る羽目になるのでは…」という不安が頭をもたげてくる。
採集は8泊9日で今日は4晩目、つまりちょうど半分になる。
オキマルの流し採集は確率論だけの話と思いながらも、「今日採れなければ、4連続ボーズ。となると、後半も4連続ボーズが起きる可能性があるという事に…」と思考がマイナスになりつつある。
そんなマイナス思考を振り払いつつ、必死に路面を睨んで走っていく…。


「マルバネ…マルバネ…マルバネ……」
うわ言のように呟きながら車を走らせる。
たまに「んっ!?」と思って慌ててブレーキを踏むが、落ち葉。
ケナガネズミが白い尾を振りながら慌てて逃げていくが、見てももう感動はない。
国の天然記念物で日本最大のネズミなのだが、マルバネよりよっぽど多い…。

しかし、4晩目にもなって未だにマルバネの轢死体すら見られていないというのは、本当に精神的に厳しい。
死骸だと悔しさが募ってしまうが、それすら見られないと「本当にまだ活動しているのか…?」という気持ちになってくる。


そして、深夜1時を過ぎる頃に急激な睡魔に襲われ、4晩目のボーズが確定する。
…これで既に4日。
あと4日しかない。でもまだ4日ある。
まだ希望はあるけど、心が折れかける………そんな半分が過ぎた。





※採集記目次はこちら→沖縄島採集記2011秋[目次]
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

連続ボーズは本当に精神的にこたえますね・・・
当時の心中お察しします。
残りもう四日しかないではなく、
まだ四日もある!ですね。
わかっちゃいるけど・・・

う~ん、本命現れるのか、、、
気になります!

ナガサキアゲハ綺麗ですね!

No title

発生ピーク時で21晩連続ボーズの方がいるくらい
難しいんですね
φ(..)メモメモ

あと四日楽しみです!

オオシマゼミの『ミャン...!ミャン...!』って特徴ありますよね!
(うちの車内はセミ図鑑の付録CDでいつでも夏気分です!)

オキマル流しは厳しい…

>クワキチさん
小さいのが1頭でも採れていれば、気分も全然違うんですけどね。
1頭も採れないままボーズが続くと、段々と心が折れてきます…。
南西諸島のナガサキアゲハは前翅まで白色鱗粉が発達してとても美麗です。
ハイビスカスが咲いているとよく吸蜜に来ますので、昼間であれば目にする機会は意外と多いです。


>クワデリさん
今シーズンは、例年以上に厳しかったみたいです。
…ただ、オキマルは年々状況が悪化してますので、来年以降回復するのか、更に悪化していくのかは分かりません…。
オオシマゼミの声は特徴的ですね。
そして、晩夏~秋に鳴くので、マルバネ・シーズンを告げるセミでもあります。

良いですね~!

リュウキュウギンヤンマ♂でかいですねv-7

オキマル本当に辛い作業ですね...。私は2泊3日の沖縄遠征で
2度ボ~ズだったこともあります^^

それでもオキナワヒラタを確認しているのは流石です!!

残りの4日間が楽しみです!

Re: 良いですね~!

>魔琴さん
リュウキュウギンヤンマは普通のギンヤンマより一回り大きいので迫力がありますよね。
…まぁ、ギンと違って陸上でも平気でテリトリーを張るので、採集するのはむしろ楽なんですが(^^;

オキナワヒラタはこの時期でも普通に活動しているようで、バナナトラップでチラホラ採集できました。

沖縄採集記もいよいよ後半戦。
路面を睨み続けるシンドさに、心が麻痺し始める頃合いです…(汗)
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
今までに来た虫好きさん
検索フォーム
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。