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沖縄島採集記2011秋 10月24日~25日

※<この採集記は、10月31日からの4話目になります。>※


後輩から「××という場所の池でコガタノゲンゴロウが採れますよ」という良い情報を貰ったので、大型のゲンゴロウ類は採りたいと思っていたし、これ幸いと行ってみる……と、その途中で良さげな川があり、ベニトンボ、ギンヤンマ、タイワンウチワヤンマ、タイリクショウジョウトンボなど色々なトンボが飛び交っている。
ここで2時間ばかりトンボ採り。

※写真はベニトンボ。
光の加減ではなく、実物もこんな紅イモみたいな色をしている。
ベニトンボ

なんか、沖縄にトンボを採りに来たんですか?と自問自答したくなる。

さて情報の池に行ってみたところ…………水面を覆い尽くす浮草。
ミッシリと、それこそ水面が全く見えない程に繁茂した浮草。
アメンボも水面を泳ぐことができず、浮草の上をピンピンと跳ねている始末。
これでは虫が落ちても波紋も立つまいに…。

それでもメゲずにガサガサと掬ってみると、5cmはありそうなゲンゴロウ類の幼虫が入る。
どうやらこの池で間違いないようだ。

それならば成虫を!

池の縁からジャブジャブガサガサと浮草を捨てつつ池を掬う。
時々入る幼虫。
小さなガムシの仲間や、ヤンマ類のヤゴもよく入る。
…が、ゲンゴロウの成虫は入らない。
ここまで採れないとなると、端境期の可能性も高い。
幼虫は時々網に入るのだから、コガタノゲンゴロウ自体は確実にいるのだ。

2時間以上は掬い続けたが、結局成虫はただの1頭も現れず、辺りが薄暗くなり始めた。

…と、見慣れぬトンボが視界に入った。
大きさはシオカラトンボぐらいなのだが、かなり素早く飛び回り、視界に捕え切れない。
いわゆる黄昏飛翔のトンボのようだが、ヤンマ類ではない。
それにしても何と言う素早さだ。
「いた!」と認識した途端にもう飛び去っている。
一体何者なんだ!?

飛行ルートを読みつつ勘に任せて網を振ること数回、運良くトンボをネットイン!
取り出してみると、黒っぽく、複眼が大きく、異様に腹部の細いトンボ。

オオメトンボ

オオメトンボという、奄美大島以南に生息するトンボであった(※後日、トンボ屋の友人に聞いて判明)。

その後、運良く交尾中で油断しているものを2ペア採集することができ、暗くなり始めたので急いで北部へと車を走らせた。

アカマタ、ヒメハブ、リュウキュウアオヘビ…
雨上がりは多数のカエルが林道に出てくる。
そしてそれを狙って多くのヘビも林道に姿を見せる。
…立派な本ハブまでいた。

しかし、それでもマルバネは現れない。
“もう今年は活動を終えて死んでしまったんじゃないだろうか…?”などという思いも頭に浮かぶ。
ヤンバルクロギリスの方がずっとレアだと思っていたのだが、こいつは数日に一度は見られるし、多い日だと一晩で4~5頭が姿を見せる。
ところがマルバネの方は、もう全くのゼロだ。

…正直、オキナワマルバネを甘く見ていた。
発生末期に近いとはいえ「2~3日に1頭ぐらいは拾えるっしょ。8泊もやれば3~4頭、上手くすれば5~6頭ぐらい採れるかも?」なんて考えていた。
まさかこれほど厳しいとは…
まさかこれほど採れないとは…

5晩連続のボーズ。あと……まだ3晩ある。まだ、チャンスはあるハズ…。


10月25日の夜明け。
これだけ車中泊が続くと少々体が痛くなってくる。
流しのあまりの採れなさに、時期的に厳しいとは思いつつも少しだけ夜の森を見てみようかと考え、下見をしてみようと林道を走る。
沖縄の森は大きな原生林とういうイメージが強いが、実は案外“本当の原生林”は少ない。
道沿いには雑木林のような細い木ばかりで、抱えるような巨大なスダジイ等はほとんど見られないのである。
更に、某林道の近くでは意図不明の大規模な伐採。

やんばるの伐採

それも、よく見ると伐採の境界線に見える木も細い木が多く、定期的に伐採されているんじゃないかという気がしてくる。
古い(と言っても数年前ぐらいの)伐採地跡に、グズグズに朽ちた伐採木が転がっていたので、試しに起こしてみたところ、その下から大きなコガネムシ科の幼虫。

オキナワカブト幼虫

一瞬、「まさかテ○ガコガネ…?」とか思ったが、彼らは大木の洞に溜まった堆積物の中で育つので、流石にこんな場所にはいないだろう。
となると……オキナワカブトムシ?
オキナワカブトは採った事がないし、幼虫採集なら自分の中で野外個体扱いなので、羽化させれば標本箱に並べられる。
4頭を見つけて朽木屑ごと袋に入れる。
またその際、朽ち木の下に隠れていたコカブトムシ成虫も1ペアをゲット。
沖縄のコカブトムシは八重山諸島の個体群と同亜種になっており、石垣島で2♀ほど採集しているが、沖縄本島では未採集だったので嬉しい収穫。

夜の帳が下りると、昨日までと同じ繰り返し。
ただひたすらに、ゆっくりと林道を流す。
路面を睨み続け、ひたすらトロトロと走る。
時速は10~20km/h程度で、狭い林道だと30km/hも出したら路面を確認できなくなってしまう。



……と、某伐採地にさしかかった時。

それは、明らかに大型で、黒く、そして動いていた。
頭の中で可能性をはじき出す。

サイズと丸っこいフォルムからしてクロギリスではない!

ウロウロする動きはゴキブリではない!

あのフォルムは明らかに大型の甲虫!

「期待はするな、期待はするな…!」
気を落ち着かせようと口に出して呟くが、5晩連続ボーズを食らって、ここにきて黒い大型甲虫の姿を見ては、期待するな・興奮するなと言う方が無理な話だ。

やっといた!やっと見つけた…!!

懐中電灯を引っ掴み車のドアを開けるのに手間取りつつも飛び出し、“それ”に向かって駆け出し…



















タイワンカブト




……。



……え……?



……ウソ……だろ?

体中の興奮が、血が、一瞬で冷める感覚。

二の句が継げない。

だって…夜の林道で…黒い甲虫で…だって…え…?


タイワンカブト


…こんなタチの悪いフェイクがあるだろうか。
5晩連続でボーズを食らい、ようやく見つけたと思った希望が……タイワンカブト。

全身から力が抜けていく。
ボーズの連続に必死で煽り立てていた心に、ピシリと音がして確実にヒビが入った。










※採集記目次はこちら→沖縄島採集記2011秋[目次]
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非公開コメント

こんにちわ!

わーっ!
ついにゲットかと思いました(>o<)

こんばんは!

おおおぉぉぉ・・・・・・
キツイ・・・ですね・・・。


あのフェイクは…

>クワデリさん
自分でも、車内から見て『間違いなくオキマルだ!』と確信していました。
それだけに…心折れました…。

>クワキチさん
正直、アレはキツかったです。
数回オキマル採集に行っている友人にメールしたところ、
「そんなタチの悪いフェイクは遭った事が無い」
と言っていました…。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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