殺戮の跡

週に一度は更新しようと決めていたのに、だいぶ過ぎてしまいました…
ブログをチェックして頂いていた皆様、申し訳ありません。



さて、ちょこちょこと続けております地元採集でありますが、ここ最近の暑さで森もだいぶ夏模様になってきて、夜に巡ってみたらだいぶ樹液が出ておりました。
まだ6月1日だというのに立派なカブトムシの姿もチラホラと…。

地元初カブト

1時間ほどの間に10頭以上は見かけました。

…まだノコは早出しちゃったと思しき5月の1♂しか見てないんだけどなぁ。

さてこの雑木林、実は昼間にも軽く見回ったのだが、樹液の出ている木の根元にいくつもスズメバチの死骸が落ちているのが気になった。
この時期の樹液はスズメバチにとっても貴重な餌資源であり、そこで争いが起こることも珍しくない。
実際、神奈川の方で初夏にクヌギを蹴飛ばしたらオオスズメバチの女王蜂がケンカしながら落ちてきて悲鳴を上げそうになったこともある。
だが、ここの死骸はどうもキレイに見える…というのが気になった。

そうして夜。
昼以上にしっかりと見回ってみたところ、とあるクヌギの根元、樹皮めくれと吹き出すような樹液、その下に散らばるスズメバチとコクワガタの多数の死骸…
樹液の下に…

携帯撮影なので画質が悪く分かりづらいが、オオスズメバチの周囲の黒っぽいのはすべてコクワガタの死骸である。
ざっと見てみたところ、オオスズメバチ1、モンスズメバチ1、コクワガタ十数頭。
…どう見ても、人の仕業である。

樹皮下に隠れたクワガタを採ろうとしたのか、それとも単に殺戮が面白かったのかは分からないが、明らかに殺虫剤で殺した跡だ。
犯人は小学生か中学生ぐらいの子供じゃないかと思うが、少々気分が悪い。


自分は、子供が遊びで虫を殺すことを一概には否定しない。
虫は最も身近な命の教材であり、捕まえ、飼い、いじり、遊び、時に殺す、それで生き物というものを理解することに繋がるのなら、それはそれで良いと思っている。
この殺戮も、子供らが何かを学べるのなら一概に否定はしない。否定はしないが………やはり「タチが悪い」とは正直思ってしまうし、見ていて気分の良いものではない。


万が一にも大人がこれをやったのなら後ろからブン殴ってやりたいところであるが、子供の仕業だとするなら…
もし何かのタイミングで彼らに出会えたなら、自分は何かを伝えることは出来るだろうか。












※もうひとつ、
自分が行っている「昆虫採集」もまた虫の命を奪う行為であり、そこに「学術的な意味」や「生き物を理解しているという理由付け」は人間側の理屈であって、当の虫にとっては不当に捕らえられ、殺されることに変わりはない…
…という想いもある。
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No title

私も先日、樹液場を見たところ、カブト1♂2♀、ノコペア等、ちらちら観察できました。梅雨前に出てきてしまうなんて、せっかち屋さんですよね笑

虫たちの死骸が子供のせいだとしたら、確かにかける言葉を選びますし迷いますね。
“何故ころしちゃいけないの?”“沢山じゃなきゃいいの?”なんて問いかけられ、うまく答えたとしても伝わるかどうか。子供たちに“そんなの大人の勝手じゃん!”と思われてしまうかもしれないですし。。伝えるという事の難しさを改めて実感しました。

No title

いつも面白く拝読しております。
全く同じことを2年ほど前に経験して、ブログに書きました→http://d.hatena.ne.jp/hola_baja/20130908

わたしの場合は、地主が殺虫剤で虫を「退治」したらしいことが後で分かりました。地主は、雑木林近くの土地を少年サッカーチームに貸し出しており、その親から「スズメバチが木に湧いていて危ない」とクレームがきたとの事。
わたしが少年の頃は、秘密の宝の木であると父親から教わったのですが、昨今は、ただの危険な木であると親御さんたちは認識する場合があるようです・・・。

No title

気悪いわ

Re: No title

>ゆすけさん
毎年、少ないながら気の早い個体というのはいるみたいですが、これだけ多数のカブトが6月頭に既に出ているというのは驚きでした。
「おまえら、もうちょっと土の中でゆっくりしてろよ」と言いたくなります(笑)

「虫の命を奪う」ということ、自分たち虫屋は命を奪って標本にするということを行っています。
だからこそ安易に「命を大切に」という言葉を使うのではなく、そこから得られる”何か”を伝えられたら良いのですが…

Re: No title

>bajaさん
ありがとうございます。
…なるほど、「駆除した」つもりという可能性もあるのですね。
その可能性は考えていませんでした。

スズメバチは確かに危険な生き物ではありますけど、カブ・クワ採集をしているとご神木の「良い目印」でもあるんですよね(笑)
彼らにも彼らの役割がありますし、適度な距離を保って共存していけるのが一番なんですが…。
(私自身はスズメバチも採集対象にしちゃいますが(^^;)

………というか、ご近所でチャイロスズメバチが採れるとは、なんと羨ましい!
うちの近所にもいないかな…

Re: No title

>気悪いわ
…簡単なようで、難しい問題ですね。

殺虫剤持ち出すのは大抵大人の仕業かと

ご無沙汰しております。さて、命の是非は置いておいて、ごみ(この場合虫の死骸ですな)が出る事が分かっていて、それを放置するというのが問題なのだと思います。後先を考えず、その場の都合だけで行動している結果が目に見えて、大人であれ子供であれ、躾のなってなさを感じて心が荒んでしまうのだと思うのです。

決めてかかるのは早計かと

>きむらいずみさん
ブログ記事には書きませんでしたが、同様の木が他にもあり、うち1本は林のはずれの下り斜面の裏側でした。
多分、普通の大人なら気付きません(※もちろん、林の中をくまなく散策するのが好きな人なら気付く可能性はあります)。
普段あまり人を見かけない林だけに、大人か子供かは正直分かりません。
ただ、小学生ぐらいの4人組が林に入っていくのを見たことはありますので、それもあって今回は真っ先に「犯人=子供」が浮かびました(※その子らが犯人と決め付けるワケではありませんが)。

No title

僕も虫けら屋さんと同じ考えです。
やはり、そのようなものは嫌ですよね。

Re: No title

>虫けら屋ファンTさん
『殺される虫の側からすれば同じこと』かもしれませんが、それでも良い気分はしないですね…
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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