ヨーロッパミヤマクワガタ~その2:色々な姿~

前回(~その1:出遭う~)、ヨーロッパミヤマクワガタとの初遭遇について書いたが、今度は現地で見てきた様々な姿を。
これらは全て自然のままの、ヤラセなしのヨーロッパミヤマクワガタの姿。


(1)樹液に来た大型♂
樹液に来たヨーロッパミヤマ
午後7時頃(…と言っても、フランスは日が長く、日本で言うと4時ぐらいの明るさなのだが)、オークの樹液に来た70mmクラスの大型♂。
樹液が出ているのは気付いていたが、何度か見てもミヤマはおらず半ば諦めていた。だがある時、その木の前を通り掛かったところ、そこに大型の♂がゆっくりと歩いているのに気付いた。
ヨーロッパミヤマクワガタが樹液に来た、手付かずの姿。
しかし、樹液は何ヶ所か見つけたものの、やってくるヨーロッパミヤマの姿は意外と少なく、こういう姿を見ることはほとんどなかった。

(2)苔に埋もれながら、黄昏飛翔の時間を待つ中型♂
黄昏待ちのヨーロッパミヤマ
【ヨーロッパミヤマは黄昏時に盛んに飛翔する】というのはよく知られた生態であるが、夏は日が長いフランスでは黄昏は日本より遥かに遅く、飛翔する姿をよく目にするのは9時半~10時半頃。
それより少し早い時間帯、飛び立つ時間を待つかのように、木にとまる♂を見つけた。

(3)車に轢かれた♀
ヨーロパミヤマ轢死体
「黄昏の飛翔時間は♂♀ともによく飛び回るが、同時に歩いている個体もいる。
この時間帯に森の中の道を行くと、地面を歩いているヨーロッパミヤマがたびたび見られた。
しかし路上に出てくるということは車に轢かれてしまう危険もあるということ。
事実、フランス滞在中に何度もこうした轢死体を目にした。

(4)交尾する小型個体
ヨーロッパミヤマ小型個体の交尾
交尾する小型のヨーロッパミヤマクワガタ。
飼育下での交尾はインターネットでもよく画像を見かけるが、自然下での交尾を観察できたのはとても嬉しかった。
笑いを取るなら「デバガメ、デバガメ」というところだが、自然下での昆虫の交尾・ケンカ・採餌・産卵などの姿を観察するのは本当に面白く、ついつい時間を忘れて見惚れてしまう。

(5)昼間、林道を歩く大型♂
ヨーロッパミヤマの散歩
昼間、探索していたところ足元にわりと大型の♂が歩いていた。
70mmには達しないが、頭部も大きく発達した格好良い個体。
ヨーロッパミヤマは夕方ぐらいから活発に動き出すことが多いため、昼間に普通に歩いていたのは意外だった。


…日本のミヤマクワガタとは生態面でも色々と違いがみられ、そういった違いをひとつひとつ肌で感じることができたのはとても面白く、そして楽しかった。
「百聞は一見に如かず」という諺があるが、まさにその通り。
ネットや飼育本を見ているだけでは分からない、実際に現地で見なければ分からないことをたくさん知ることが出来た。
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No title

虫けらやさんはいろいろなところに行くことができていいですなあ。
虫けらやさんは、パプアニューギニア(パプキン採集)とか行ったことあるのですか?

話し変わりますが、標本作製教室の受付は、いつごろ再開しますか?

Re: No title

>虫けら屋ファン@TAROさん
フランスでお金使い果たして、帰国後は自転車での近所採集以外行けてないですよ(笑)
パプアニューギニアはまだ行ったコトないですね。
アレも一度現地で見てみたい虫ですよね。

標本作製教室の受付、再開しました。
よろしくお願いします。

面白いです

外国産のクワガタのブリード記事を見ることはあっても、採集記は中々見かけないので新鮮で面白いです。やっぱり日本のミヤマとは一味も二味も違いますね。

野外は魅力たっぷり!

やっぱり採集記事は良いですね。 特に手の届かないほどの土地での採集記は最高です。

私もいつかどこか遠い国のカブクワを追いかけて、観察してみたいです。

Re: 面白いです

>あしかさん
所変われば…とは言いますが、同じミヤマ属でも日本とフランスでこうも生態が異なるというのは面白かったです。
出発前にいろいろ情報集めをしている段階で既にある程度違うというのは分かっていましたが、それでも現地で実際に観察すると違いは予想以上ですね。

Re: 野外は魅力たっぷり!

>親子でクワ好きさん
所変われば…とは言いますが、同じ仲間でも種や地域が変わると生態もガラッと変わってしまうこともあるようで、特に海外でクワガタ探索をされる機会がありましたら、「可能な限り先入観を捨てる」「思い付くことは色々やってみる」を常に心掛けると意外な成果が上がるかもしれません。
今回のヨーロッパミヤマにしても、日本のミヤマと同じつもりで探していたら、多分きっとかなり寂しい結果になっていたんじゃないかと…(笑)

プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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