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よくある標本の誤解のひとつ

先日(と言っても1か月ほど前)手に入れたモーレンカンプオオカブトの標本を展足しているところ……というのが、以下の写真なのですが、、、
モーレン展足01

「針がいっぱい刺さって、まるで剣山みたい。カワイソウ…」


ありがちな誤解です。

昆虫の標本というのは、確かに針を刺す場合が多いです。
「なぜ刺すのか?」という理由については過去(だいぶ前)に記事を書いているので詳しくはそちらに譲るとして(→記事リンク:昆虫針)、まぁ簡単に言ってしまえば「標本を壊さないよう、大切に扱うため」です。
…でもって、虫の体に刺す針は1本だけなのです。

モーレン展足02

写真をよく見て頂きたいのですが、右のハネに刺さっている針以外、他の針はすべて体の各部にピッタリと添えているだけで、刺さっていません。これらの針は実は押さえ針で、標本を乾燥させる間に足の形などがズレて狂ってしまわないようにするために留めています。
そして、乾燥が済んだら抜いてしまい、体に刺した1本の針だけを残します。

これ、昆虫標本の世界では常識なのですが、そうでない方には意外と知られていないポイントだったりします。
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プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
夏を中心に東京農業大学の「食と農の博物館」や公立図書館で標本教室を行い、毎年大好評を頂いています。また、科学館の昆虫展の教育展示標本を手掛けたりもしています。
趣味面でも年齢=昆虫歴というぐらいの虫好きで、好きが高じて農大で昆虫学を学び、きちんと基礎を踏まえた上で教室もやっております。

なお、Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいなら構わないのですが、決してフリー素材として置いているワケではありませんので、勝手な使用はご遠慮ください。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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