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カット綿展足

カット綿展足

先日ご紹介した展足板を使った簡単展足方法がこちら。
ご覧の通り、かなり近間隔で展足できるため、小スペースで多数の虫を展足でき、かつ手間が掛からないのが最大の利点。
上写真は押さえ針を一通り抜いた後というワケではなく、最初からごく少数の針しか使っていません。
使用した押さえ針はタガメの右中脚を押さえた2本とオオセンチコガネの触角を押さえた左右各1本ずつぐらい(オオセンチの触角押さえ針は、撮影の関係で抜いてしまっていますが)。
非常に少ない本数で済ませています。


やり方は簡単。
展足板に市販のカット綿(厚さを半分に裂いたもの)を玉針で6ヶ所ほど刺して固定します。

カット綿

表面をそっと撫でるようにして、出来るだけなだらかに整えます(※表面が毛羽立っていると余計なトゲなどが引っ掛かり、展足がやりにくくなります)。
…で、あとはカット綿にツメや脛節末端のトゲなどを引っ掛けて形を整えていくだけ。

カット綿展足(前)

なお、市販の志賀製展足板を使用する場合、深さがあるので展足の段階で標本の高さ(針を刺す深さ)を決めてしまう事が可能です。
カメムシなどは乾燥後に針の深さを変えようとすると脚が簡単に取れてしまいますし、セミなどは体液によって針が筋肉とガチガチに固まって動かす事すらできなくなる場合もあります。

展足は基本的には綿に引っ掛けて整えていきますが、筋肉の収縮等でどうしても思うような形にならない場合は、そこだけ針で押さえて固定するようにします。
針展足と少し勝手が違うので最初は多少やりにくいかもしれませんが、慣れてしまえば非常にラクな展足です。
1頭あたり数分で出来ますし、写真の通り小スペースで多数の虫を一気に展足できます。
Top写真の全個体を展足するのに掛かった時間は40分かそこらだったと思います。


…とは言っても、カット綿展足も必ずしも良い点ばかりではありません。
最大の欠点は、展足が甘くなること。
針で固定するのと違って軽く引っ掛けているだけのため、どうしても展足の形が甘くなります。

展足比較(背面)

また、針展足の場合、フ節などもまっすぐに整える事ができますが、カット綿の場合跳ね上がってしまいがちです。

展足比較(側面)

(あくまで個人的見解ではありますが)利点と欠点をまとめると、

<利点>
・展足が非常に容易
・展足にかかる時間が非常に短くなる
・押さえ針を使わないので近間隔で多数の虫を展足できる

<欠点>
・展足が甘くなる
・針穴から出た体液でカット綿がくっ付く事がある


…という感じ。
そのため、私は虫によって展足方法を使い分けています。
クワガタムシなどフ節の形までこだわって展足したいものは針展足、“ある程度整っていれば良い”ものはカット綿展足。
(今回アカアシ♂とコクワ♀が入っていますが、これは調査モドキの採集で提出用に採集したもののため、“あまり力入れなくていいやー”的な打算によるもの(爆))

例えば、「クワガタ採集に行って、ついでにカナブンもいくつか採ってきた」なんて場合に、クワガタは針展足カナブンはカット綿展足、という感じで使い分けるのが良いかと思いますが、『クワガタもすべからく“ある程度”整っていれば十分』というのであれば、勿論クワガタの展足をして頂いても問題ありません。


針展足に慣れた身には、このカット綿展足というのは驚くほど簡単な展足方法なので、ぜひ一度お試し下さい!




p.s.
…ちなみに今回の虫達、タガメは栃木産、ノコギリカミキリは埼玉産、他は全て神奈川産です。
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プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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