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ケブカコフキコガネ(1)~紹介編~

マルバネクワガタの季節が終わり、台風による迷蝶シーズンも過ぎた冬の沖縄。
季節はクリスマスにさしかかろうという頃、虫屋が消えて静まり返ったヤンバルの森で、暗闇と共に飛び始めるコガネムシがいます。

ケブカコフキコガネ。

ケブカコフキ♂

♂は写真のような立派な触角をもち、腹面にはその名の通りフサフサの毛を生やした比較的大型のコガネムシです。

ケブカコフキ♂腹面

このコガネムシは、珍しいことに真冬に発生します。
奄美諸島と沖縄列島のいくつかの島に分布しており、生態にまだまだ謎の多いコガネムシですが、何よりも数年前まで♀の採集方法が分からず、♂は多数が灯火に飛来するのに♀は大珍品でした。
…と言うより、「珍しい」どころか偶然にすらもまず採れず、♀の確実な標本の所在すらほとんど不明だったほど。
それが3年前に琉球大学の方の手で♀の採集方法が発見され、頑張って狙えば多少は採れる虫になりました。

自分も、この♂の触角に惚れて昨年12月に沖縄本島に採集に行き、幸運にも雌雄ともに多数の採集に成功しました。
ちなみにこれが雌雄。(右:♂ 左:♀)
(※♂の触角は腹面側に畳んでます)
ケブカコフキ雌雄

…はい、興味がない人にはただのコガネムシですね。
ていうか私も、♀は形態的にはあんまり面白いと思いません
しかし、生態面で見ると、先述したとおり♀が珍品だったり、真冬に発生したり、隔年発生だったりと色々興味をそそられる虫です。
それに、コフキと言ってもいわゆるコフキコガネ属(Melolontha)ではないので、その意味でも変わりモノです。


ちなみにこの虫、やんばる地域とそれ以外の場所(沖縄本島中南部や他の島々)で微妙に形態が異なると言われております。
昨年行った際はやんばる地域産に狙いを絞っていたのですが、まぁ一晩だけ中南部でも狙ってみまして、♂は複数頭を採集する事ができました。
それがこちら。
ケブカコフキ♂比較

上段2頭が中南部産の♂で、下段はやんばる産の♂。
確かにサイズ的には一回り大きいのですが、確実な差があるかというと、微妙なトコロ。
「やんばる産の大型=中南部産の小型」という感じで、微妙にカブッています。
色彩的にやんばる産は明るい茶色~暗褐色まで個体差がありますが、中南部産はほとんどが明るい茶色の個体のみ。
中南部産の方が体毛が薄い傾向があるようですが、コレも微妙なところ。

まぁ少なくとも、個人的にはパッと見の外見だけでは絶対的な形態差というのは無いですね。
相対的に見れば、中南部産の方が大型で色彩が明るいという傾向はありそうですが。

…とは言え、私自身は研究者ではないので交尾器までは見ていませんし、その辺りは分類学者さんにお任せです。


この虫についてはもう少し書きたいことがあるので、続けて「~(2)」で生態的な話を書いていきますが、
ぶっちゃけあんまり興味がない人には面白くも何ともない話だと思いますので、読み飛ばして下さい(^^;
「自分で採りに行きたい!」という奇特な方がいれば、非常に参考になるかとは思います。
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非公開コメント

No title

良い虫ですね。今後,重点的に狙ってみたい昆虫の一つです。
地域によって顕著に差異がある虫は,数を見てみたくなりますね。

Re: No title

>ふうけぃ★風敬さん
いい虫ですよね、ケブカ。
次回の記事は、自分が採集した際の知見情報を盛り込んだ“生態編”ですので、実際に狙うのでしたら興味深い内容かと思います。
首を短くしてお待ち下さい。

そして今シーズンは奄美の発生年。
奄美採集行、着々と計画進行中です(笑)
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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akepon6464@yahoo.co.jp

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