スズメノショウベンタゴ

1月9日。
2012年初採集は、とあるモノを探しに神奈川県は丹沢の麓まで行ってきた。
そのとあるモノは梅林などで見られるので、枝先を一本一本丁寧に見ていくと…

イラガ空繭

…梅の枝に付いたこの小さな不思議な丸いもの。サイズは1.5cm程。
その名も「スズメノショウベンタゴ
…タゴとは昔の言葉で「入れ物・容器」のことで、つまりスズメの小便容器という意味。

まぁ実際にスズメの便所であるワケはなく、実はイラガという蛾の繭の、蛾が羽化して抜けた後の空繭である。


…が、これは今回の狙いとしては「ハズレ」。
当たりはと言うと、こんなの。
セイボウ産卵痕

模様は違えど同じイラガの繭玉。
ただし同じ繭玉でも穴が開いておらず、上にポチッと黒い点のあるもの。


…じゃあ狙いはイラガの成虫?

いやいや、実はこのイラガに寄生する蜂が狙い。
その名も、イラガセイボウ(またはイラガイツツバセイボウ)。

イラガの蛹専門に寄生するハチで、この上の黒い点は実はセイボウの産卵痕。
冬にこの寄生された繭玉を探し、持ち帰って春まで置いておくと中から蜂が羽化してくるというワケ。

…んで、出てくるのはこんな蜂。

イラガセイボウ

金青緑色に輝く美しい蜂で、体長は1cmほど。
宝石のように美しい虫だ。
1cmというと小さく感じるが、セイボウの仲間としては大型。

ちなみにセイボウとは漢字で「青蜂」と書き、イラガセイボウはその名の通り金青緑色の蜂だが、この仲間には赤っぽい種なんかもいて必ずしもセイボウ全部が青系でもない。
だが、どれも美しい金属光沢をもっており、負けず劣らず美しい。


この時期、春夏と違って網を持ってガチで追いかけ回すような虫はほとんどいないけど、こんな風に今の時期しか楽しめない採集もある。
クワガタがメインの自分なので夏が待ち遠しいのはどうにも否めないが、冬だからといって閉じ籠ってばかりいないで今の季節にしか楽しめない採集を楽しまなくては。

里山風景
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No title

 セイボウもかなり良いですね。むし社から特集が出てから人気が飛躍的に高まりましたが、私もその波に乗った一人です。野外観察主体で、昨シーズンは野外での産卵も観察できたため、今年は成長~羽化の観察もしてみようと思っております。

 イツツバセイボウクラスは針刺しにするのですね。勉強になります。(微小昆虫は処理に困ってしまい、多くがタトウに眠っています。)
 じつは前回のコルリも、今まで私は針刺ししていたので、今年は標本の針の打ち方も課題になりそうです。

Re: No title

>ふうけぃ☆風敬さん
小型でも展翅するような場合は針を刺すことが多いですね。
ちなみにミクロレピと呼ばれる小型蛾類(トリバガ科とか)なんかは、「微針(びしん)」という極細の短い針で刺して自作の小型展翅板で展翅し、それを小さく切ったペフに刺して、そのペフに普通の昆虫針を刺して…という、台紙貼りの針刺しバージョンみたいな事をやります。

…ただこの微針、志賀00号より更に数段細い上に長さ約12mmと短く、針頭もないので、万一にでも床に落とすと非常に見つけづらく、知らずに踏んでしまったりするとそのまま体内に入り込んでしまう危険もあるため、几帳面な人以外にはオススメできない代物です。
私はズボラでたまに展翅中に玉針の容器とかひっくり返すんで、微針は恐ろしくて使えません…(^^;

とは言え、虫けら屋blogは標本の作り方とか紹介しているブログなので、いずれ機会を見て紹介しないとなー、とは思っています。
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虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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