瑠璃と錦

オキナワルリチラシ

オキナワルリチラシ
南西諸島~本州中部まで生息する蛾の一種で、非常に美しい。
表は艶消し茶色の前翅に白紋と瑠璃を散らし、後翅は白黒に瑠璃を散らす。
地味な中に煌びやかさを散りばめる“瑠璃散らし”。
ところが裏返してみると、翅裏には贅沢に金青色の鱗粉を散らし、ド派手な美しさ。
表と裏で全く印象が異なるが、どちらを見ても“瑠璃散らし”なのは見事。

これは沖縄本島産で、この種は南西諸島ではいくつかの亜種に分かれており、南に行くほど美しさが増していく傾向がある。
本州で見られるものはもっと地味で、八重山の個体群はこれより更に美しくなるようだ。


…ところが、日本にはこれに近い仲間で更に美しいものがいる。


それがコレ。

サツマニシキ

サツマニシキ
この標本個体はちとスレてしまっているが、それでも翅全体が絢爛豪華に輝いているのが分かる。
美麗という意味では日本でトップクラスに美しい蛾だと思う。
何て言うかもう“何のためにそこまで!?”と言いたくなるほど無駄に煌びやか。
大きさもサツマニシキの方が二回りぐらい大きく、立派。

瑠璃と錦

最初に“美しい美しい”と言ったオキナワルリチラシが、サツマニシキと並べた途端地味に見えてしまう程だ。


…ちなみにこの2種、両種とも触っても毒は無いのだが、危険を感じると首の辺りから大量の黄色い泡を出しまくる。
しかもその量が尋常でなく、体中の体液全部出してんじゃないかってぐらい大量に出てくる。

以前、沖縄でサツマニシキの新鮮ド完品ピッカピカの個体を採集したのだが、チョウと同じつもりで胸を押したら大量の泡を出し始め、いつまで経っても泡が止まらない。
このまま三角紙に入れたら中で泡でベタベタになってしまう…と思い、苦肉の策でティッシュで胸部を挟んで三角紙に収めた。

…が、これが大失敗

しっかりと胸を押せていなかったのか、三角紙の中でサツマニシキが動き回り、最悪な事にティッシュが翅の表側に入ってしまい、新鮮ピッカピカだった翅表が鬼スレ状態に…。

正直、この時の沖縄で一番嬉しい収穫だっただけに、本気で泣きたくなった

その教訓を生かし(?)、昨年沖縄でオキナワルリチラシを採集した際は胸を押さず、できるだけ刺激を与えないようにそのまま三角紙に包んで持ち帰り、冷凍庫で殺虫して展翅した。
おかげで美しいまま標本にする事が出来たが、サツマニシキの後悔は今でも尾を引きずっている…orz


嗚呼…もう一度、新鮮なサツマニシキに出遭いたい。
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No title

 網から出さずに、エーテルを使った一時毒ですばやく気絶させる方法をハチやチョウでは良く使いますが、本種にとってはやはり刺激で、泡を吹いてしまうのでしょうか?中々試してみる機会もありませんが・・。
 どっぷりと採集してみたい昆虫の一つですね。

Re: No title

>ふうけぃ☆風敬さん
数秒レベルで気絶させられるのであれば、イケるかもしれません。
虫が危険を感じて反射的に泡を出すよりも先に気絶させられれば、おそらく…

…右に同じく、試してみる機会がないですが(^^;
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虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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