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ミクラミヤマクワガタ

ミクラミヤマ

ミクラミヤマクワガタは伊豆諸島の御蔵島と神津島のみに生息するミヤマクワガタの一種であり、言い換えると、

世界中で東京にしかいないクワガタ

です。
…ハチジョウノコギリやオガサワラネブトなど、伊豆諸島・小笠原諸島特産種は、言い換えると東京限定の種なんですよね。
なかなか面白い響きです。
ちなみに世界的に見てもかなり特殊なクワガタで、近縁種も中国に2種いるのみと謎の多い種です。
立派な後翅を持っているにもかかわらず飛翔はまず見られず、ひたすらに地面を歩き回ります。

既に条例で採集禁止になってしまったため、現在では禁止前に採集された標本や、ブリードされた生き虫が出回るのみです。
私は幸いにも採集禁止になる前の2002年&2003年に御蔵島を訪れ、現地で彼らの姿を見ることができました。
林内や路上をピョコピョコと歩く姿はコミカルで、他のクワガタにはない魅力がありました。

本種は御蔵島では5月中旬から現れ、5月末~6月頭に発生ピークを迎えます。
標高の低い場所から発生が始まり、山の上では7月上旬でもまだ少し生き残っているようです。
神津島では発生がやや早く、ゴールデンウィークの頃にピークを迎えるそうですが、自身は神津島では採集したことがありません。
今回の生態写真は、2002年5月に御蔵島を訪れた際にネガフィルムで撮影したものをスキャナで取り込んだものです。
(撮影機材はOLYMPUSのOM-2に純正50mmマクロレンズだったと思います。)

実際、御蔵島ではその時期に島に行くと多くの個体が歩き回っているのを見ることができます。
基本的には林内を歩き回っているのですが、個体数が多いため舗装道路に出てくるものも多く、島を半周する道路を散歩するだけで多くの個体を見ることができます。

ミクラミヤマと道路

全身黒いものの他、頭部&前胸が赤褐色になるタイプ、鞘翅に黄褐色の紋が出るもの(黄紋型)、その両方の特徴が出るものとがおり、それぞれの特徴は個体差があり、多数の個体を見るとグラデーションで変異が繋がるのが分かります。

ミクラミヤマ標本

ちなみに一部で♀は珍品との話もありますが、♀は発生初期は林内から出て来ないため採集しづらいようです。
発生後期である6月10日頃に島に行くと、♂:♀=5:1ぐらいの割合で♀も見つけることができます(…っても、今となってはもう採集できませんが)。
ただし、この時期に見つかる♀はスレた個体が多く、鮮度の良い個体はあまり見つかりません

…これは私の勝手な予想ですが、おそらく発生した♀はしばらくは自分が生まれた場所の周辺で活動し、ある程度産卵を済ませてから広く徘徊を始めるのではないでしょうか。
自分が生まれた場所はつまりミクラミヤマの幼虫が確実に生育できる場所であり、そういった場所で確実に子孫を残した上で、分布拡散を狙って新天地を求めて徘徊を始めるのではないかな、と。
そのため、♀は♂よりも徘徊時期がかなり遅く、また徘徊している個体はスレたものが多いのではないかと。

…ま、あくまで予想ですけどね。

以前は1日で3桁採れるぐらい数が多かったようですが、自分が行った頃には、見られるのは1日30~40頭程度でした。
ただ、この島は非常に山が深く、人の採集程度で個体数に影響が出るとはとても思えず、環境変化による個体数の増減が原因かと思います。…と言うか、採集圧の影響が出るくらいなら、それ以前に島の車に踏み潰されてる個体数の方が多いです。

「行けば普通に見られる、でも行かなきゃ見られない」
…御蔵島のミクラミヤマクワガタは、そんなクワガタです。


採集禁止になった今、採集者の訪れなくなった(ハズの)島でミクラミヤマクワガタ達は昔と変わらず元気に歩き回っているのでしょう。
いつかまた、彼らの姿を見に行きたいなぁ、と心に思いつつ。
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知らなかった^^;

こんにちは、はじめまして♪
~くわがたの森~ の ミミです m(__)m

採集禁止になっちゃったのですか。。。^^;
知りませんでした。
昨年伊豆大島で、運良くイズミヤマの♀を発見でき、
今・30頭程がスクスクと育っています。
次にはミクラミヤマを飼育してみたいので
今年は現地に行ってみたいって思っていたのですが ^^
きっと見るだけじゃ我慢ができなそぉなので諦めかな^^

Re: 知らなかった^^;

>ミミ♪さん
こんにちは、はじめまして。
本日まで奄美大島に遠征に行っていたもので、お返事が遅れてすみません。
ミクラミヤマは、御蔵島・神津島の両島とも条例で禁止になってしまいました。

ただ、飼育個体はネットオークション等でも結構出回っていますので、野外産に拘らなければブリードの種親を手に入れるのは難しくないと思いますよ。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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