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奄美大島採集記(5)

<2月22日>
とりあえず、昨日ザルを埋めた場所に行き、ほっくり返す。
出てきたのは………………オオシマセンチが1頭だけかぁ。
どうも自分の***はあんまり人気が無いらしい。
う~ん…簡単にはいかないなぁ。


さて、では本命のケブカだ。
明るいうちに、昨夜採集した場所の環境をざっと確認しておく。

奄美ケブカ環境
奄美で普通に見られる若い二次林で、これといった特徴のない林だ。
手前の道沿いにはススキが生え、林の中は小指~手首ぐらいの太さのスダジイなどの木が生えている。

こんな林なら、島中にあるはずである。
友人も日没前には合流するのでそれまで少し頭を捻ってみるが、分からない。
なぜこんな環境で発生出来る虫が、記録地点がこんなにも少ないのか。
単に奄美でケブカを採集する人が限られているから、その人がよく行く場所だけが知られているのか…?

やがて陽の高さが低くなり、薄暮の頃に友人が仕事を終えて合流。
奄美在住の虫屋Nさんも19時頃には合流するらしい。
ポイントに入ってケブカを見せつつ昨夜の状況などを話していると、友人の携帯が鳴る。
Nさんが近くまで到着したらしい。
…ちなみに、Nさんにはまだケブカが採れた事自体伝えていない。
昨夜はハブがやたら多く、その事のみ友人から伝わっており、ハブを捕る気満々で来るらしい(笑)

友人がNさんをピックアップしに車で去ったので、少し周囲を散策してみる。
すると、またしてもブブブッという“あの羽音”。
「もう飛び始めるのか!?」
まだ残照が残っているというのに。

慌てて音の方向を探ると、上からだ。
ライトを当てると、葉の隙間にオレンジの小さな反射がせわしなく動いているのが見えた。
沖縄でもそうだったが、ライトを当てると複眼がオレンジ色に反射する。

角度を変えながらライトを当てていると、やがて虫はそれに惹き付けられて降りてきた。
本日第一号のケブカコフキだ。
奄美ケブカ活動♂
生かしたままサンプル管に入れて更に探索を続けると、1~2頭の羽音が聴こえる。
上から聴こえてくるのだが、イマイチ場所が特定できない。
そうこうしているうちに辺りは暗くなり、やがてエンジン音とヘッドライトの光が近付いてきた。

「お疲れ様で~す」と挨拶を済ませ、さっそく友人に「もう飛んでる」と見せると、すかさずNさんも食い付いてくる。
「まさか!?」
「ええ、ケブカです。」
サンプル管に入れた生きた個体を見せると、Nさんも目の色が変わる。

3人がかりで必死に探すが、どうした事かパッタリと羽音が止んでしまった。
1時間ほど探しても全く気配もしないため、「とりあえず、ハブでも探しましょうか」という事で3人で道を歩き始める。
虫話をしながら歩くと、枝に付いたナナフシの姿。
“こんな時期でも成虫がいるんだなぁ~”と思ったが、なんか変だ。
よくよく見ると、交尾しているではないか。

アマミナナフシの交尾

太い方が♀、細い方が♂だ。
ナナフシの仲間は北に行くほど♂が少なくなり、単為生殖(♀だけで繁殖する)の率が高くなり、逆に奄美や沖縄など南方ではそれなりに♂の数も多くなる。
だが、野外での交尾シーンと言うのはナカナカお目に掛かれるものではない。
3人でしばし撮影会。

…それにしても、いざ探そうと思うと見つからないのはハブも同じらしい。
昨夜は延べ4頭ものハブが見つかったというのに、今夜はゼロ。
「Nさんの殺気に気付いて逃げたんですよ」なんて笑い話をしながら歩くが、本当に出て来ない。
結局一番奥まで行ったもののハブは現れず、また同じ道を歩いて戻る。

と、やがてケブカのポイント近くまで戻ってきた時、友人が「羽音!」と声を上げる。
間を置かず、そのライトの中にケブカコフキコガネの♂が躍り出る。
「いたっ!」

虫屋3人、これで目の色が変わる

周囲に散ると、森の中から複数の羽音がする。
ライトで照らしていると、すぐに数頭が森から飛び出してきた。

いる!

友人とNさんは、少し離れた場所の森の縁で探しているらしい。
ならばと昨日♀を採ったピンポイントに向かってみると、不思議なことに羽音がほとんどしない。
昨夜と発生ポイントがズレているらしい。
一体どういう事だろう?
だが、♀は♂が多い場所に見られる可能性が高いので、とりあえず♂の羽音を追って森に突入する。
ここは昨日と異なり下り傾斜だ。
飛んでいる♂を摘まみながら羽音のする方へ、する方へと森の中を進んでいくが、しかし♀の姿は見当たらない。
沖縄と異なり、四方からブンブン飛んでくるような状態ではなく、あちらこちらでポツポツと羽音が聴こえ、やがてそれが光に誘引されて近付いてくる、という感じなのである。
♂はポツポツと採れ続けるのだが、♀が見つからない。

「そっちどう~?」
気が付くと、友人が斜面の上から呼んでいる。
とりあえず一息つこうと斜面を上がり、道まで戻る。

「こっちも結構いて、Nさんと2人で(♂)○頭ぐらいだけど、そっちどう?」
「もっといっぱいいるよ。でも♀がいない…」

そう、♀がいない。
沖縄なら、これぐらい♂がいれば1~2頭ぐらい♀がいても良さそうなものだが…
無論、見落としもあるとは思うが、それでも多少は見つかっても良さそうなものなのだが…
…見つからない。

…その後も数時間ほど頑張って採集を続け、♂は昨日より多くの個体を採集できたものの、結局♀は見つからず。


…う~ん、奄美産…やはり容易ではない。












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※以下リンクに目次ページがあります。
日を追って順に読んで頂く方は、どうぞ。
奄美大島採集記2012初春~目次~
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プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
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