沖縄ケブカコフキ探索2016~その2~

12月25日

朝9時に港に行って手続きを済ませ、フェリーに乗り込む。
出港までまだ1時間もあるので、窓際の席に座って一眠り。

やがて、腹の底に響くようなエンジンの振動が始まり、船が動き出す。
天気は穏やかで波もなく、ウトウトしているうちに早々と行く手に島が見えてくる。
慶良間諸島
今回の目的地を含む、慶良間諸島(けらましょとう)である。

今回の目的地である渡嘉敷島もこの慶良間諸島に含まれる島で、諸島の主島となっている。
この渡嘉敷島をはじめ慶良間諸島ではまだケブカコフキコガネの生息は確認されておらず、採集記録は全くない。
もし1♂でも採集することができれば、渡嘉敷島だけでなく慶良間諸島からの初記録として報告できるのである。

…ちなみに、慶良間諸島は沖縄本島とは地学的な成り立ちの異なる島々だそうで、フェリーで1時間強という近距離にありながらカブトムシやアマミノコギリクワガタなど『沖縄本島と久米島にいるのに慶良間諸島にはいない』という生き物が色々いたりする。

…と言うことはつまり、ケブカコフキもいない可能性がある のだが(汗)

実際、「渡嘉敷島にケブカを探しに行きたい」という話をしたら「慶良間にはいないんじゃない?」と言われたコトも何度かあった。
ただ、Googleのストリートビューで見るとリュウキュウチクは島のあちこちに確認できるので、環境だけで見るなら生息している可能性は十分にあるようにも思える。
沖縄のケブカコフキコガネはリュウキュウチクの群落が良い目安になるのでポイントを絞りやすく、今回の計画を立てるに当たっても事前にストリートビューでさんざんリュウキュウチク群落のある場所を調べまくり、地図に書きこんでおいた(笑)

さて1時間ちょっとの船旅を終えて無事に島に上陸し、まずは事前に目星を付けていた場所を回ってみる。
なるほど山の中を抜ける道沿いにはあちこちにリュウキュウチクが見られ、雰囲気は非常に良い。
良さそう場所に簡易式ライトを設置してはカーナビにポイントを打っていく。

…こういう時、カーナビは非常に便利だと思う。
林道などは似たような景色が多く、どの辺りにトラップを設置したか分からなくなってしまう事が多々ある。
しかし、カーナビで設置ポイントを登録しておけば場所が分かるのでチェックや回収の漏れもなくなる。
忘れっぽいクセに何個もトラップを入れたがる自分には、非常に便利なアイテムである。

ケブカコフキは♂の走光性(※虫などが光に向かってくる性質)が高く、生息ポイントにライトトラップを設置しておけば高確率で飛来する。
発生ピークを越えてしまった可能性が高いとは言え、8~9ヶ所にライトを設置して数日やれば、生息しているなら採れないハズはない…

……

…………

…はず、たぶん。

さして大きな島でもないので一通りの道を走って環境を確認し、オキナワカラスアゲハなんぞを採集しつつ、夜を待った。


やがて陽が落ち、周囲が闇に包まれる。
設置したライトトラップを確認しつつ望みのありそうな場所を探索していく。

風と葉擦れの音。
小さな虫は飛んでいる。
ライトに大きな黄色い物体が貼りついているので何かと思ったら派手な色彩の蛾だった。
キイロヒトリモドキ
九州より南に生息しているキイロヒトリモドキという蛾だそうで、大型だしナカナカ格好良いのだが、メンドクサイので採らない。
…いや、ケブカコフキがわんさか採れていたなら、「こいつも採っとくか」となったかもしれないが、目的の虫がまったく気配もない今の時点では、食指は動かなかった。

しかし多い。
ライトにも来ているし、走っていると車のヘッドライトにも何度も飛んでいるのが照らし出される。
「これが全部ケブカだったらいいのに…」とお約束の呟きを漏らしつつ、更に探索を続ける。

これぐらいの島なら一晩でポイントも一通り回れるし、ケブカが生息しているなら初日から見つかる可能性は高い。
昼間にチェックしたリュウキュウチクの群落のうち確率の高そうな場所から順に見ていく。
…だが、森の中は静まり、甲虫の大きな羽音は聴こえない。

リュウキュウチク群落に潜り込んでは耳をそばだてながら徘徊し、数十分探索しては別の群落に向かう…というのを繰り返す。
雰囲気は良く、今にも藪の向こうから眼をオレンジに光らせながら下手くそな飛び方でケブカコフキが現れそうなのに……


…来ない。


…結局、日付が変わるぐらいまで探索を続けたものの、ケブカコフキのケの字もないまま渡嘉敷島初日の探索は切り上げる事となった。

正直、この時点でかなり望みが薄いと感じた。
生息していない可能性もありうる、と。
ただ、沖縄が既にピークを過ぎてしまっていた事からも、「いないのではなく終わっちゃった」の可能性も考えられ、なんとも判断しづらい。
とりあえず、まだ初日なので明日以降に望みをつなぎ、今日は休むことにした。

沖縄ケブカコフキ探索2016~その1~

二年に一度の自主的クリスマスぼっち、ケブカコフキコガネ探索である。
前回の沖縄は伊平屋島・伊江島と2つの未記録島に挑戦したもののあえなく敗退、沖縄本島南部で♀を採集するという逆転打の採集となった。
さて今年はどうしようかというコトになり、金銭的にかなり厳しい状況ではあったが ケブカ採らないと死んじゃう病 に罹ってしまった自分としては、行かないワケにもいかなかった。
場所はと考え、実は以前から温めていた渡嘉敷島に行ってみることにした。
この島はケブカコフキの公式記録はおろか目撃例や噂もなく、まったく未知の島。
いるかいないか、行ってみなければ分からない。

当たれば初記録、外れたらボーズという究極の二択採集なのである。



12月24日

一番早い飛行機だと朝イチに自宅を出ても間に合わなかったため、8時25分発の飛行機にした。
羽田空港2016
一昨年の沖縄は行きがけからとんでもない事態※自業自得になっていたが、今回はそういったアクシデントもなく、普通に空港に着いて手続きを済ませ、時間になったので搭乗。
座席に着いてしばし外を眺めていると、やがて飛行機がゆっくりと動き出したのでそのまま窓に寄り掛かって目を瞑った。

…遠征の前日は大抵準備が終わらずバタバタして当日睡眠不足なコトが多く、道中の飛行機内は睡眠の足しに眠ることが多い。
今回もそのつもりで眠りに落ち、しばらく…
ふと目が覚めて、“今、どの辺飛んでるのかな…?”と窓の外を見ると、飛行機が地上にいる。
「あれ、もう着いちゃったのか。」
と時計を見ると、まだ離陸予定時刻から20分ぐらいしか経っていない。

をや?

少し寝惚けた頭で考え、ようやく「…ああ、まだ飛んでないのか」と思い当たる。
それを裏付けるように、機内アナウンスが「まだ離陸許可が出ておりません」と伝える。
以前に某方の採集記で読んだ、「朝の離着陸ラッシュ」らしい。

まぁ、初日はどうせ最終目的地までは行けないので、焦る必要はない。
…結局、朝のラッシュでフライトが30分以上遅れたものの、とりあえず無事に那覇空港に到着。
出来ればこのまま今回の目的地である渡嘉敷島まで行ってしまいたいのだが、残念ながらそれは出来ない。一日一便しかない渡嘉敷島行きのフェリーは、自分がまだ空の上にいる頃にもう港を出てしまっている。と言うか、自分が沖縄に着く頃には既に向こうの島に着いてしまっているだろう。…初日は本島に滞在せざるを得ない。

さて、じゃあ今夜は何処でやろうか。

渡嘉敷島行きのフェリーは那覇空港から程近い泊港から出るため、いつものヤンバルまで行くのはあまりに遠い。
思い出のうるま市ポイントぐらいなら行けないこともないが、とりあえず初日は手近な場所にしようと一昨年も採集した南部ポイント(→沖縄ケブカコフキ探索2014~その5~)にした。
明日のフェリーを電話で予約して、暗くなる頃合いにポイントへ。

ポイントの様子は一昨年と変わっておらず、これなら同じ感覚でイケるだろう。
南部のケブカ環境
まずは体を慣らし、ケブカ探索の勘を取り戻さなくては。

陽が落ちて周囲が真っ暗になり、やがて良い時間になる。
まずは懐中電灯を持ち、藪を照らしながら歩いてみる。♂が飛び始めればライトに反応するハズである。
ほどなく藪から1♂が飛び出してきたのを引っ捕らえ、それではと藪に潜り込む。
♂の羽音はしないが、まぁまだ始めたばかりだ。マクロ視点での濃い・薄いは実際やって探し当てるしかない…そう思いながら周囲を丹念に見ていくと、葉裏に付いた♀が見つかった。
開始5分。

をいをい、南部ケブカはこんな簡単じゃないだろう…

…と思ったら、後が続かない。
ヤンバル程ではないにしても、探索をしていれば♂はぼちぼちライトに飛来するハズなんだが、羽音ひとつ聴こえず、まったく気配がない。

これは…もしや…

30分ぐらい探してみるも羽音ひとつ聴こえず、仕方なく少し場所を変えてみる…
…が、そちらもいない。
事前情報からすると、発生初期というのは考えづらい。
発生初期でないのに個体数が少ない理由…
実は一昨年の南部探索が発生年の中でも大発生で、今回のこれぐらいがここでは普通、という可能性も考えられるのだが…

足下の悪い斜面をリュウキュウチクを掻き分けながらふと振り返ったら、そこに♀。
沖縄南部ケブカ♀2016
この時点で1♂2♀。

ケブカコフキ採集で♀の方が採れてるとか意味分からん。

だが、これは嫌な予感がどんどん確信に変わっていく…
そうこうしていたら、ようやく♂が飛来した。

既にピークを越えちゃった説、濃厚。

更にしばらく探索をしてもう1♂追加できたが、数時間探索して♂が3頭だけというのはあまりにも少な過ぎる。そのクセ♀が2頭も採れている。
今年は相当早くから発生が始まっていたとの情報も入り、ピーク過ぎ説がいよいよ濃厚になってきた。

それでも粘ればまだ1~2頭ぐらいは追加できたかもしれないが、既に一昨年採集したポイントであることだし、探索の本番は明日以降なので、体力温存のために初日は切り上げることにした。
沖縄ケブカ2016♂

…だが、もし渡嘉敷島でも既に発生ピークを越えて、既に終息に近くなってしまっていたら…
かなりキビシイ戦いになるかもしれない。
『悪魔の証明』なんてよく言われるのだが、

いる事を証明するには実物を連れてくれば良いが、いない事を証明するのは非常に困難なのである。

採れさえすれば「いました」と言えるのだが、採れないという結果であっても「生息してない」のか「既に終わっちゃった」のか「場所が違った」のか等々、理由が様々考えられるのだ。
とは言え、行く前からそんな事を考えていても仕方ない。
まずは明日以降の本番のため、と港の近くで眠りに就いた。

タマムシ・フィーバー

土場モドキ
他の場所でタマムシが確認できるようになってきたので、いよいよと期待に胸を膨らませて土場モドキを確認に行く。
11時ともなれば日差しは強烈で、秒単位で体の水分を奪っていく。
そんな中、どこかに来ているのではないかと積んである材を睨んでいくと…

いた!
タマムシ飛来
狙い違わず、ヤマトタマムシである。
偶然に採れる虫も嬉しいが、ある虫を狙って、それが狙い通りに採れるというのは快感である。
よくよく探せば、ポツポツとタマムシの姿が見られる。
…ただ、少々厄介なのが、普通の貯木場と違い伐採木の上に小枝などを積み上げてあるため、飛来したタマムシがすぐに小枝の下へと潜り込んでいってしまうのである。
土場モドキ2
それでも、タイミングよく飛んできたものをネットインしたり、逆に産卵を終えて小枝の中から飛び立ったものをネットインしたりと小まめに採集していく。

…正直、これだけまとめてタマムシを採れるのは何年ぶりだろう?
昨年、八王子市某所で採集会の際に数頭を採集したが、それでも全員で5~6頭という感じだった。
その5~6頭が、採集を始めて1時間で既に採れてしまっている。

ヤマトタマムシの♀は晴れた日の10時~13時頃に材に衰弱木や新鮮な倒木・伐採木に飛来して産卵する。
しかし、この産卵場には♂はまったく現れない。
では♂はどうしているのかというと…

正午を過ぎた頃から、♂たちはその輝くハネをきらめかせながらエノキやケヤキの樹冠部を飛び回り始める。
たまたま伐採されて積まれた材の向こうにエノキが生えているようだったので、薄くなってしまった林を抜けて裏へ回ってみると、立派なエノキが生えていた。
エノキの大木
下の方まで枝ぶりが良く、素晴らしい状態。
これならば♂もいるだろうとよくよく木を睨んでいると…
タマムシ飛翔
いたっ!

拡大してみると分かるが、この矢印のような形をした飛行物体が、ヤマトタマムシである。
タマムシ飛翔-2
長い竿が必要ではあるが、個体数は多い。
あちこちで♂が飛び回っている。
タマムシ群飛
これだけの数のタマムシの♂を見るのは生まれて初めてであるが、おそらく、昔はこういう光景がそこら中に普通に見られたのだろう。
宅地開発により雑木林が減少し、ヤマトタマムシも減った。
今でも都心部でも緑地帯などに細々と生き残って(私自身、世田谷区・港区・千代田区などで確認)はいるが、これだけ群れ飛んでいるのは見たことがない。

少し低めを飛ぶ個体に狙いを定めて網を振り、ネットイン。
エノキの木自体は20mぐらいある立派な木だが、枝ぶりが良いため下の方までしっかり葉があり、それに沿って高さ7~8mぐらいまで下りてくる個体も少なくない。

長竿(→記事)はリーチが長い代わりに大きく“しなる”ため振り回しづらく、懐に飛びこまれるとどうしようもないという欠点がある。飛翔があまり早くないタマムシとは言え、長竿で勝負すると結構てこずる。
しかし、それでも個体数が多いのでチャンスも多く、何だかんだで次々と♂が採れる。
…こんな経験は初めてである。
「あ、これは触角欠けてるからいいや」「お!これデカイ!」など選り好みしながらタマムシを採集できるなんて、なんという贅沢だろう。
ある時など、飛んでいた♂が葉にとまったのが確認できたのでそこを一気に網で掬ってみたところ、一度に4頭(3♂1♀)のタマムシが入ったりも。おそらく♀に誘引された♂たちが集まったところだったのだろう。

自宅から自転車で5分足らず、わずか3時間の採集で十分すぎるほどの成果を得て、あまりの暑さもあってまだまだ♂が飛び交う午後2時に、意気揚々と引き上げた。

近所の土場

冬の間に、近所に小さな土場のような場所ができた。
土場モドキ
「土場」というのは切り出した伐採木を一時的に置いておく場所のことで、近所のコレはおそらくスペースを広げるための伐採であり、切った木はこのまま朽ちさせると思われるので正確には土場ではないのだが、虫屋的には同じ意味を持つ。

伐採され積み上げられた木はカミキリムシやタマムシなどを強烈に誘引する。

衰弱したり倒れたりした木に産卵する種がいろいろいて、普段は森の中からなかなか姿を現さない彼らだが、こういう材を積み上げられた場所には次々に交尾・産卵のために寄ってくるので、こういう伐採材は昔から虫屋の良い採集ポイントとなってきた。
そして、その誘因期間は基本的に1シーズン、長くても2シーズンぐらいで、あとは古くなった朽木を好む虫たちに変わっていく。
つまり、今年採らねばならない のだ。
…実のところ、すぐ近くに強烈な水銀灯があり、この林からカブトムシやクワガタ・ヤママユガなど色々な虫が飛んでくるポイントだったので正直ショックだったのだが…

6月初旬の晴れた日の午前中に行ってみたところ、走り回るカミキリムシの姿がすぐに目に入った。
「クビアカ!」
クビアカトラカミキリ-1
取り押さえてみれば、思った通りの虫。

クビアカトラカミキリ である。

さて、この名前、最近聞いた覚えのある方もいるかもしれない。
…つい最近、Twitterのトレンドワードにクビアカトラカミキリという言葉が急浮上して虫屋界がザワついたことがあった。
「一体何があった!?」「なぜこんな虫の名が!?」「ついに虫の時代が来たか!?」
…既にご存知の方も多いかもしれないが、これは某ドラマで某男性アイドルさんが演じる社長がヒロインをクビと言おうとしたものの…な状況で苦し紛れに、
「クビ…アカトラカミキリに……そっくりだ…」
と発言したことから、ドラマを見た人たちが「なんだその虫は!?」と一気にツイートや検索をしたからだった。

首(前胸)が大きく膨らんで赤く、トラカミキリの中でもちょっと変わった姿をしたカミキリムシで、様々な広葉樹の衰弱木に集まる。
そのクビアカトラカミキリが、よくよく見ればあちこち走り回っている。
クビアカトラカミキリ-2
地元では初の虫なので記録も兼ねていくつか摘まんでいくが、面白いぐらいにクビアカトラばかりで、他のカミキリムシがほとんどいない。上に積まれた枯れ枝を叩いて小型種が数頭落ちてきたが、他にもトラカミキリの仲間がいくつか来ても良さそうなものなのだが…
マスダクロホシタマムシやナガタマムシの仲間など数種の小型タマムシも得たが、思ったより虫の種類は少なかった。

ただ、ふと足元に光るものを見つけて拾い上げれば、ヤマトタマムシのハネ。
タマムシのはね
風化具合から去年のものと思われるが、これは確実な証拠。

これは、もうしばらくしたら近所で簡単にタマムシを狙えるかもしれない。
去年、地元産ヤマトタマムシを得ようと10mもある長い虫網で必死に木の梢を飛ぶ個体を狙い、やっとのことで1頭だけ採集したのだが…
ケヤキやエノキ・クヌギなどの材が積まれた土場があると産卵のために♀が飛来する。
晴れた日は、出来るだけチェックしに来たいところではあるが…

ご近所回り

都区内では既にカエデの花も散ってしまったものが多いが、季節がやや遅いウチの地元では満開の木もある。

カエデの花
小さい花なので注意していないと気付かないが、一度覚えてしまえば開花時には違和感を感じるようになる。
葉の間に小さな赤いツブツブが目に付くようになる。

このカエデの花というのは人間の目には大して魅力も無いように映るが、虫にはとても魅力的らしい。
山間でこういう状態の木を虫網で花をガサガサと掬ってみると、良い場所にある木なら、ハナカミキリやトラカミキリ、ヒゲナガコバネカミキリなどの中~小型のカミキリムシや、ハムシ・ハチ・カメムシ等々色々な虫が網に入ってくる。

そんな春のカミキリムシを狙って近所のカエデを掬いに来た………のだが、しかし、これがちっとも入らない。
地元は山間ではないものの雑木林などの環境があり、色々なカミキリが来ているのではないかと期待していた……
…のだが、どうもアテが外れたようだ。
ケバエやハバチなどがいくつも入るのだが、カミキリと名の付く虫はひとつも入らない。
仕方がないので林の花を少し歩いてみる…と、冬場の間ずっと樹液を出していたコナラの木にオレンジと黒の塊が付いているのが目に飛び込んできた。
オオスズメ♀2016-1

きたきたきたきたぁぁぁあッ!!

一気にテンションが上がって慌てて駆け寄る。

オオスズメ♀2016-2
オオスズメバチっ!!
暖かくなって活動を開始したオオスズメバチの女王蜂である。
比較的暖かかったとはいえ、昼頃まで晴れていた空が曇り始めてオオスズメバチが活動するにはやや気温が低かったのか、動きはかなり鈍かった。

それにしても…相変わらず格好良い虫だ。
「究極の機能美」とでも言おうか、洗練された無駄のないスタイル。
しっかりと採集してから再び歩いていると、足元の草にコガネムシの仲間が止まっているのが目についた。
キスジコガネ-1
セマダラコガネの背面の黒紋が消失したタイプ………と思ったのだが、何か違和感を感じる。
セマダラにしては光沢が強過ぎるし…う~ん…?
よくよく見ると、周囲にいくつも同種と思われるものがとまっている。
触角を拡げているものが多く、どうも全て♂らしい。
そして、全ての個体が同じ色合いをしている。
…セマダラコガネは背面の模様が千差万別で、1頭ごとに異なると言っていい。
しかし、ここにいるこのコガネムシは6頭すべてが同じ模様をしているのだ。

「これは何か違う気がする…」虫屋の勘 が言う。
キスジコガネ-2

…採集して帰り、図鑑を引っ張り出して調べてみたら案の定。
キスジコガネ という種類のコガネムシらしい。
地元初採集なのはもちろんだが、自己初採集 である。

「たかが近所の採集、たかが普通種」と思わず。じっくりと会えるものである。
プロフィール

虫けら屋

Author:虫けら屋
もっぱら採集中心の虫屋さん。当初は東京で発生が確認されたが、後に埼玉県に移入、現在は千葉県での生息が確認されている。
肉眼で見て楽しめるぐらい大きなミーハー虫が好き。

Blog内の写真・文章等については、少しの引用的転用ぐらいならOK…と思っていたのですが、なんか最近フリー素材か何かと勘違いされているフシがあるので、今後は勝手に使わないでね。

※お問い合わせを頂く際はEメールにてお願い致します(採集ポイント等についてはお答えできかねますが…)。なお、採集遠征等により、お返事まで数日以上掛かる場合もございますので予めご了承下さい。
   ↓↓↓
akepon6464@yahoo.co.jp

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